心身ともにボロボロの状態だった野良犬 現在の姿に涙があふれる

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美しいビーチリゾートとして人気を博すインドネシアのバリ島は、多くの野良犬がいることでも知られています。

動物保護施設では収容しきれないため、1匹でも多くの犬たちを助けようとして個人で保護活動をしている人もいます。

アーロンさんもその1人。彼はバリ島で野良犬や野良猫を保護して、里親を見つける手助けをしています。

路上で見つけた、心身ともにボロボロの犬

2020年冬、アーロンさんは車が行き交う道路で1匹のオス犬を見かけました。

その犬は遠目でも、ひどい皮膚病にかかっていることが分かりました。さらに近付いて見ると、犬の体にいくつもの腫瘍(しゅよう)があり、それらが皮膚の上に飛び出していたのです。

「この犬を助けなければ」と思ったアーロンさんは、ドッグフードをあげて犬の警戒心を解こうとします。しかし犬は人間を極度に恐れていて、近付くことができません。

それでも彼は諦めず、別の動物保護団体に協力を求めて、その日のうちに犬を捕まえることができました。

※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。

犬はまだ1歳か2歳ほどで、ホーマーと名付けられます。

動物病院で診察した結果、ホーマーは生殖器のがんに加えて体のあちこちに腫瘍があり、重度の貧血と肺の問題、さらに皮膚病にかかっていました。

アーロンさんの頭には一瞬、「ホーマーは助からないかもしれない」という思いがよぎります。しかし、獣医の判断は「がんが臓器に広がっていないので、治る見込みがある」というものでした。

「まだ戦えるチャンスがある」と分かった彼は、ホーマーの治療を開始。去勢手術をして、化学療法を続けました。

ただ、ホーマーが病んでいたのは体だけではありません。アーロンさんと出会った時のホーマーは人間を信頼しておらず、目は生きる希望を失っているように見えました。

アーロンさんにもなかなか心を開かず、彼が初めてホーマーの頭をなでることができたのは、保護してから1週間後でした。

それでもホーマーは治療の甲斐あって少しずつ病気が治っていき、性格も明るくなっていきます。

そして奇跡的な回復力を見せて、なんと約1か月後にはがんが完治したのです。

退院したホーマーは貧血や皮膚病が完治するまで、アーロンさんの友人であるヌンキさんという女性の家で過ごすことになりました。

その間、アーロンさんはホーマーの里親を募りましたが、なかなか決まりません。

「ホーマーに一生安心して暮らせる里親を見つけたい」と願っていたアーロンさん。

すると、そんな彼の思いを知っていたヌンキさんが、ホーマーを正式に家族として迎えることに決めたのです。

現在、ホーマーはヌンキさんの家で先住犬たちと仲よく暮らしています。写真の表情を見れば、ホーマーが幸せなのが分かりますね。

実はホーマーは、アーロンさんにはなかなか完全に心を開かなかったのだそう。ところがヌンキさんにはすぐに懐いたといいます。

アーロンさんは「ホーマーは、過去に男性に虐待されていたのかもしれません」とつづっています。

ホーマーがアーロンさんに助けられるまで、どんな境遇で生きてきたのかは分かりません。しかし、人を恐れていたのには、そうなる理由があったはずです。

そのつらい記憶を完全に忘れられるくらい、これからのホーマーの生活が喜びに満ちたものになるといいですね。

[文・構成/grape編集部]

出典 sun_and_sage

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  • grape

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