集中できるリモートワークのカギは“二酸化炭素の濃度”にあった

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―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

◆集中できるリモートワークの環境とは

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。

 私は、コロナ前から、リモートで仕事をするのが好きなのですが、家で仕事をする場合、どうしても集中できないということがあります。そのため、数年前から、リモートで効率よく仕事をする方法を何度も試し、それなりに良い方法を見つけたつもりでいました。

 それこそが、家で集中できない時は、ファミレスに行くということです。ファミレスといっても、昼間の時間帯ではなく、深夜の時間帯を狙います。実際、深夜のファミレスに行くと、パソコンを開いている一人客がそれなりにいる状況。彼らは私と同じく、仕事をしに来ているのだと思います。

 深夜のファミレスは、独特の落ち着く雰囲気があって、なぜだか心地よく仕事をできるのです。おそらくその訳は、客が少ないからでしょう。同じファミレスでも、朝、昼、深夜といった時間帯によって、見せる顔がだいぶ違います。

 例えば、朝の時間帯に行くと、そこには、おそらくラジオ体操帰りと思われるお年寄りのグループが多数。なんだか、仕事をする気にはなれない雰囲気です。また、昼の時間帯に行ってしまうと、食事を目的として来ているお客さんがたくさんいるため、仕事をするのはかなり迷惑です。次に、昼下がりといった時間帯になると、今度は主婦のグループが目立ちます。朝と同じような雰囲気かつ、声がそれなりに大きいので、集中しづらい環境です。そして、夜になると、今度は、家族揃ってちょっとしたディナーを食べに来るというお客さんが増えるわけで、その横で無神経にパソコンを開いて、カタカタ作業をするわけにはいきません。

 ですから、ファミレスで仕事をする場合、必然的に深夜という選択になるのだと思います。

◆ファミレスという“職場”を失われた今…

 しかしながら、ファミレスの深夜営業は、コロナ前の段階から、縮小するという傾向。実際、コロナ前の段階(2019年11月)でもかなり減っていました。そして、新型コロナが発生したことにより、深夜営業のファミレスは壊滅的な状態となります。2020年の緊急事態宣言明けには、ココスなど、一旦深夜2時閉店のファミレスが復活したのですが、2021年になると、ほぼ通年をとうして緊急事態宣言といった状況であるため、20時までの営業という状況となっているのです。

 なお、昼の時間帯に「どこかへ行って」仕事をするという場合は、コメダなど、珈琲チェーンという選択肢があります。ただ、それもまた、昼の時間帯には混んでいるため、できれば空いている時間帯に行きたいところ。けれども今の時代、そういった珈琲チェーンも時短営業のため、落ち着いて仕事ができる環境とはいいがたいかもしれません。
 
 ですから、20時閉店というのがマストな今の時代において、リモートで仕事する場合、家で集中できれば最も効率が良いということになります。

 では、家で集中にはどうすればよいのか。5年ほど前には、「集中リゲイン」というドリンクが売られていましたが、今では販売終了となってしまっているようです。その他、エナジードリンクや、珈琲などからカフェインを摂取するという方法もありますが、そういったことには限界があるでしょう。実際、私も試しましたが、効くのは最初だけといった感じでした。

 けれども、ここで朗報があります。コロナ禍によって、深夜ファミレスを失った私は、追い詰められた結果、家でも集中できる方法を見つけたのです。

 その方法とは…「二酸化炭素濃度」を意識するということであります。

◆二酸化炭素濃度が低いと集中できる

 人は、常に酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出しているわけですが、狭い家の中にいると、すぐに部屋の空気は、自分の二酸化炭素で満たされてしまうのです。二酸化炭素濃度が高いと、眠くなったり、集中力が下がるといわれていますが、これこそが家で集中できない理由ということに気づきました。

 また、「なぜファミレスが集中できる環境か」ということも同時にわかりました。コロナによって、ファミレスは外気導入型のエアコンを採用している傾向があるということが判明したわけですが、そのために、店内の二酸化炭素濃度が低いのです。

 では、どうやって自宅の二酸化炭素濃度を測るかというと、Amazonなどで売られている二酸化炭素濃度計を買えばよいのです。値段は、5000円ほどとちょっと高めですが、ケチな私はこれを購入。その結果、家でも集中して仕事ができる環境を手に入れたのです。二酸化炭素濃度計の表示を見ると、「なんだか集中できない」と思う時や、「眠い」と感じる時の水準は、だいたい1200ppm以上といったところ。それに対して、仕事がスムーズにできるという数値は、800ppm以下というのが私の体感です。

◆二酸化炭素濃度1000ppm以下を目指す

 実際、ネットで調べたところ、1000ppmという数値が一つの分かれ目とのことでした。1000ppm以上だと集中力が下がるので、1000ppm以下が望ましいということが書かれています。二酸化炭素濃度が上昇したらどうすればよいのかというと、やはり一番は換気です。ただ、換気といっても、常に窓を空けておくと、今の時期は部屋が暑くなってしまいます。

 そこで、私は、四角いサーキュレーターを買って窓に設置。二酸化炭素濃度が上昇したときに、一気に外気を取り込んで、二酸化炭素濃度を下げるということをしています。また、私の部屋のクローゼットには、換気扇が備え付けられているのですが、エアコンをつけながら換気扇を回すと、部屋の二酸化炭素をある程度吸ってくれる模様。二酸化炭素濃度が下がった状態であれば、濃度が上昇するのを防ぐという効果があります。

 私はまだ実践していませんが、エアコンを外気導入型に買い換えるという方法が、二酸化炭素濃度を最も効率よく低くできると思います。エアコンからは、なんだか新鮮な空気が出てくる感覚がありますが、通常のエアコンは、基本的に内気循環です。つまり、部屋の中の空気を取り込んで、“冷やす/暖かくする”を行っているのです。

◆室内も車内も“外気循環”が理想

 それに対して、ダイキンが出している「換気ができるエアコン」は、外気を取り入れることが可能。どうやら、こういった機能を持つダイキンのエアコンは、2020年に出たばかりのようなので、多くの人の家には、換気ができるエアコンが設置されていないでしょう。そのため、換気機能付きエアコンにするには、買い換える必要があります。エアコン交換には、高い費用がかかりますが、市区町村によっては補助金が出る場合があるため、調べることをおすすめします。

 人は酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出すため、今自分がいる環境をどのようにして効率よく換気するかということが、集中力を保つためには重要です。

 ちなみに、クルマの場合、ベンツは内気循環の設定を一定の時間が経過したら解除される仕組みになっています。日本車は、ずっと内気循環にしていられるという構造が多いですが、ベンツは「内気循環ボタン」を押しても、10分ぐらい経つと、勝手に外気導入に戻っています。これもまた、運転手の集中力を下げないという安全上の工夫なのだと思います。

 ということで、集中力を高めるには、換気が重要。そのためには、二酸化炭素濃度を意識して、自分の家の環境にあった換気の仕方を工夫する必要があるわけです。

<文/斉藤由貴生>

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

【斉藤由貴生】
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

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