「貧乏になってもいい」からパパと離婚して。コロナ禍で家庭は崩壊寸前

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 新型コロナウイルス感染拡大にともない、生活が大きく変化。その結果、「コロナ離婚」する夫婦が増えているという。具体的には、どんな理由で離婚を考えるのか。今回は、2人の女性に話を聞いた。

◆子どもから「貧乏になってもいい」と言われてコロナ離婚を検討中

 社内恋愛の末に結婚した大木るりさん(仮名・40代)。仕事熱心な夫を尊敬しており、家でも仕事や会社の話を聞くことが本当に好きだったという。しかし、コロナ禍がすべてを変えた。

「主人は旅行会社に勤務しており、支店の管理職としてバリバリ仕事をしていました。コロナが拡大してからは全国の支店で数千万から数億円のキャンセルが相次ぎ、ため息が増えていきました」

 先が見えない不安から、以前のようなはつらつとした姿は消えていった。昨年の緊急事態宣言で夫の会社は休業を余儀なくされた。

「この状況で旅行に行く人は稀ですよね。リモートができない仕事なので、主人はどこにも出かけることなく、ずっと家にいます」

◆家族に対してストレスをぶつける夫

 そして、子どもたちの通う学校も一斉休校に。

「中学生と高校生の子どもたちも家にいるようになりました。そこに主人。ここで、私も家にいる状況だったら良かったのかもしれませんが、当時はダブルワークをしており、ひとつは飲食店でパート。もうひとつはコロナ禍の影響を受けない業種で事務職を9時から17時までしていました」

 子どもたちはそれなりの年齢なので、そこまで大変ではないだろうと大木さんは思っていたそうだ。一方、夫にとっては大きなストレスとなっていたようで……。

「常にイライラしていて不平不満が増えました。ついには、こちらに対して当たり散らすようになりました。私が仕事で遅くなった日には必ず不機嫌になり、『コロナ禍なのに働くとかありえへんのやけど』とまで言われました」

 そんな夫に家事の負担をかけないよう、早起きをして掃除と洗濯、朝食の準備。仕事が終わってからも買い物をして夕食を作るという日々。

「ここまで頑張っても主人からは『掃除ができていない』『ここが汚い』『仕事ばかりして』と言われます」

 なんとか我慢を続けていたのだが、夫の矛先は意外な方向へ。そして、ついに嫌気がさした。

「娘から『パパがずっとイライラして嫌なんやけど』と聞いて。子どもたちにまで影響が及んでいると知ったときはもう悲しくて、悲しくて」

 子どもたちは「家にいるのがつらいけど学校にも行けないし、外にも出れない。逃げ場がないんだけど」と嘆いていたそうだ。大木さんは、その瞬間から“離婚”を考えるようになったとか。

◆「パパと一緒にいるのが嫌」

「このまま主人と一緒にいても、子どもたちがツラくなるだけ。今住んでいる地域は、シングルマザーへの手当てが手厚いことを知りました。子どもたちも、『パパと一緒にいるのが嫌』『貧乏になってもいい』『1日中イライラされ続ける状態って、ママ想像できる?』と言っています……」

 飲食店でのパートを休職し、できるだけ家に時間を増やしたが、家庭内の雰囲気は最悪のままだった。

「もしも、この状態が続いていたら確実に離婚していたと思います」

 緊急事態宣言が解除されると、夫は会社に出勤するように。そして、夫は異動となり単身赴任となった。そのおかげで、現在は離婚することを踏みとどまっている状況だ。

◆仕事が休業中でも家事や育児をやらない夫

 保育関係の仕事をしている渡部美穂さん(仮名・30代)が、コロナ禍での異常な家庭環境を打ち明ける。現在、夫が勤める会社は仕事がなく、約4か月間にわたって休業中だ。

「子どもの小学校が休校になっているときは、昼間はずっと旦那と娘の2人でいます。旦那は娘の顔を見ればグチグチと小言ばかり言う。YouTubeを少し見ているだけでも叱るのです」

 にもかかわらず、夫自身はテレビを見てばかりでゴロゴロ。 家事や育児は渡部さんに任せきりの状況だ。

「この前は、私のトイレ掃除が汚いと文句を言ってきたので喧嘩になりました。旦那は結婚してから今まで風呂掃除すらしたことがありません。ここまできたら、もう離婚するしかないですよね?」

 コロナに関係なく、いつかは価値観の違いから離婚していたかもしれない——。渡部さんは、コロナ離婚というよりも「コロナの時期に離婚」なんだと話す。

◆頑張れば夫婦の絆は深まるのかもしれないけど…

「ここまで緊急事態宣言が長引くと、なかなか仕事もできないですし、お互いにストレスが溜まる。ここで歯を食いしばって頑張れば、夫婦の絆は深まってその後の人生の幸福度が増すのかもしれませんが……おそらく、耐え切れないと思います」

 この先コロナが収束し、夫が仕事に戻っても気持ちが変わらなければ離婚したい。我慢して無駄な時間を過ごすことは「もったいない」と渡部さんは言う。

「いちおう、休業中も旦那の給料は出ていますが手取りは少ない状態です。当然、ボーナスもありません。もしも仕事に復帰してもあまり明るい未来は見えません」

 渡部さんはいま、改めて“夫婦の在り方”を考えているとか。今回はコロナ禍での家事や育児にまつわるものだったが、夫婦で協力しなければ乗り越えられない壁と言えよう。

<取材・文/chimi86>

―[「コロナ離婚」を考えた瞬間]―

【chimi86】
ライター歴5年目。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。Instagram:@chimi86.insta

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