サンマは不漁、ブリは豊漁!「旬の食材」2021年は「高い」か「安い」か?

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 山海の美味が旬となる季節だが、今年は“値上げ”の秋となりそうだ。

「世界的なコロナ禍による輸送費の値上がりもあり、輸入品が高騰。特に輸入小麦は、中国やアメリカなどでの作柄の悪化も重なり、農林水産省が10月から輸入小麦の政府売渡価格を19%値上げすると発表しました。これにより、パンや麺類も5〜10%値上がりすると見られています」(経済誌記者)

 農作物だけではない。サンマやサケ、イクラといった海の幸も高騰している。

「異常気象による温暖化で海流が変わり、従来、獲れていた魚が漁場から消えつつあります」(前同)

 サンマが東京・豊洲市場に初入荷した日、市場関係者に衝撃が走った。

「初競りにかかった入荷量が例年の3分の1以下と少なく、卸値はキロ当たり3万円と、1匹当たり約3500円という超高値がつきました」(寿司店経営者)

 庶民の魚が1匹3500円……。今年は秋の味覚を楽しむことなく終わるのかと、心配される読者の皆さんも多いのでは?

 節約アドバイザーの丸山晴美氏が解説する。

「確かにサケやイクラは、不漁で価格が高騰しています。でも、その代わりにブリは豊漁。海水温が高く、北海道にブリがとどまっているとみられています。北海道ではブリの一日の水揚げ量が、サケの8倍という漁港も。ブリの照り焼きやアラを使い、ブリ大根など、今秋は豊漁のブリの味覚を楽しんでみてはいかがでしょう」

 しかも、これからはブリがおいしくなる季節。諦めずに探せば、旬の安い食材もあるという。

 海の幸でいうと、そろそろ脂の乗った戻りガツオがおいしい季節だが、そのカツオに異変が。カツオの水揚げで日本一を誇る焼津港漁協関係者がこう話す。

「遠洋漁を行う東太平洋と南方沖の両方で、夏以降、カツオが豊漁です。巻き網漁のカツオだと、水揚げ地ではキロ200円ですから、お手頃価格といえますね」

 豊洲市場の卸値では、キロ300〜500円となるものの、それでも昨年の半値。今年は4倍の豊漁という話もうなずける。

■今年はウナギが安い!

 他の庶民の魚はどうか。「水産研究・教育機構が発表した『長期漁況予報(8〜12月)』によると、マサバは前年を上回り、マイワシは前年並みの海域が多い」(水産学部研究員)

 また、今年はウナギの稚魚であるシラスウナギが豊漁だという。

「過去最高だった2018年から3年連続で値下がりし、今年はピーク時の半値以下です。“ウナギといえば中国産”が庶民の常識でしたが、今後は、高嶺の花と諦めていた国産のうな重や蒲焼きが食べられそうです」(グルメライター)

 では、ウナギと同じく高級食材の代表であるマツタケはどうか。秋の味覚の“王様”といえる食材だが……。

「マツタケが豊作になる条件は、秋になって気温が下がり、十分な雨量を確保できること。その意味では今年、いい条件がそろいました。マツタケの収穫は始まったばかりですが、出だし好調です」(マツタケ農家)

 国産のマツタケが豊作だと、外国産も値崩れを起こしやすくなる。どうやら今年は“王様”を味わえそうだ。

 一方、大雨や長雨の影響で、生育が遅れている野菜が軒並み高騰しているが、キャベツは狙い目という。前出の丸山氏が解説する。

「キャベツは1玉100〜200円と、モヤシと並び、今年、最も食卓を助けた野菜です。その理由は、主産地の群馬と岩手では長雨の影響も少なく、生育がよかったからです。この秋も安定した価格が期待できますよ」

 9月27日発売の『週刊大衆』10月11日号では、このほかにも今年安価で手に入れられる秋の食材を特集している。

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  • 9/26 7:00
  • 日刊大衆

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