ラストアイドル『ラスアイサバイブ』名場面を振り返る

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 8月から9月に渡って開催された、ラストアイドルによる配信イベント『17LIVE Presents 496試合を勝ち残れ。ラスアイサバイブ ~ワタシは、ワタシたちで勝つ。~』(以下「ラスアイサバイブ」)。

 これは、12月8日(水)に発売される11thシングルの表題曲選抜メンバー17名を決めるべく、メンバー32人が総当たりで1対1のパフォーマンスバトルを行なうというもの。年齢も期生も関係ない。歌、ダンス、パフォーマンスだけが評価される、これまで以上にシンプルで過酷なバトルだろう。

 さらに今回のバトルには「最後のチャンス、かもしれない」と2度も打たれている。その危機感もあったのか、9月20日(月・祝)までに1人当たり31戦、総試合数496戦(うち一部、体調不良による不戦試合あり)という膨大な数のバトルでは、涙あり笑いあり幾多のドラマが生まれることとなった。

 その中から特に印象的だった名勝負10選を紹介したい。

#1 やはり、避けられぬツートップの因縁対決――

間島和奏 vs 阿部菜々実(Day4)

 全496試合の中で最も注目を集めた対戦カードといえば、やはり阿部菜々実と間島和奏の一戦だろう。そもそも2人の因縁といえば、まだラストアイドルが正式に誕生する以前の2017年、オーディションバトルにおいて当時暫定センターだった間島を挑戦者の阿部が撃破した場面までさかのぼる。その後2人はラストアイドルファミリーの一員となり、共にシングル表題曲センターを経験するなどグループの中核として切磋琢磨してきた。

 その2人が約4年ぶりに1対1で相対することとなった今回。阿部は自身がアイドルを目指すきっかけになったというモーニング娘。『シャボン玉』で力強い歌声を響かせ、間島は欅坂46『誰がその鐘を鳴らすのか?』を時にマイクを外し地声も交えてエモーショナルに歌い上げる。

 渾身のパフォーマンスがぶつかり合ったこの対決は、注目度の高さを証明するように間島が1708票、阿部が2417票を集め、全496戦の中でも他を圧倒する総投票数を獲得。対戦前に間島が「ラストアイドルの名に恥じないバトルを見せられるように」と語っていたが、互いに健闘をたたえ合う姿を見て、改めて2人が手をたずさえラストアイドルとしてさらなる高みへ進もうとする強い意志が感じられた一戦であった。

#2 山本愛梨が大躍進!「100人くらいに見えた」

安田愛里 vs山本愛梨(Day13)

 この「ラスアイサバイブ」で躍進を遂げたのが山本愛梨。全試合においてダンス、歌唱、ビジュアルも含め安定してハイレベルなパフォーマンスを見せ続け、27勝4敗の3位という結果を残した。

 最終戦となった安田愛里との“あいり”対決では、「強くたくましく美しいメンバーたちとまだまだ夢を追い続けたいです」「山本愛梨はラストアイドルが大好きです!」と決意の手紙を音読。パフォーマンススキルはもちろん、この真っすぐな熱意も好成績を呼び寄せた一因だろう。対戦相手を務めた安田も山本のパワーを「愛梨ちゃんが100人ぐらいに見えた」と独特のワードで表現した。

 なおその安田も10位でフィニッシュ。AKB48、KARA、倖田來未、松田聖子、山口百恵、さらには矢沢永吉まで幅広過ぎる選曲で変幻自在のパフォーマンスを見せ、エンターテイナーとして視聴者を楽しませ続けていたことも忘れるわけにはいかない。

#3 サプライズ尽くしの仲良し「あいもも」バトル

松本ももな vs 小澤愛実(Day8)

 松本ももなと小澤愛実は、ともにシュークリームロケッツの一員として、過去にはユニットバトルを戦い抜き、シングル表題を勝ち取ったこともある戦友同士。ずっと仲間だった2人による対戦が見られるのも「ラスアイサバイブ」ならではだろう。

 松本は「ツーマンライブだと思って楽しみたい」、小澤は「あいももステージ、楽しんでいってください!」と笑顔で幕を開けたこの対決。パフォーマンス時には、もともとは小澤が全対戦で短歌を詠んでいたのだが、それを逆手に取ってここでは松本が小澤へ感謝を込めた短歌をサプライズ披露! かと思えば、今度は小澤が桃をかたどったメッセージボードで松本に感謝を伝える。シュークリームロケッツ対決は奇しくもサプライズ合戦となった。

 対戦後2人は「こんな素敵なメンバーと活動できて幸せだなって」(松本)、「同じくです」(小澤)。そして投票結果は松本924票-小澤925票でわずか1票差! 2人は「ラスアイサバイブ」を通してさらに絆を強固なものにしたはずだ。

#4 激しいバトルの中でも涙のエール交換

大森莉緒 vs 西村歩乃果(Day12)

 同じユニットの仲間同士が絆を深めたバトルは松本と小澤だけに限らない。Love Cocchiメンバー同士の対戦となった大森莉緒VS西村歩乃果もそのひとつである。

 大森は西村に向けて西野カナ『Best Friend』を選び、西村は思い出の詰まったLove Cocchiの楽曲『青春シンフォニー』をセレクト。選曲の時点で、もう2人が泣くことは確定的であったが、パフォーマンス終了後、大森は「改めて(西村を)大好きだなって思いました」と感涙。そして当初「泣かせられるかな~?」なんて虚勢を張っていた西村も、最後には目を潤ませて「おーりお(大森)とはすごく仲が良くて大切な存在」と語った。

 ちなみに、このバトルの数時間前には西村と山本愛梨によるLove Cocchi対決も。こちらはパフォーマンス本編もさることながらなぜか大森が乱入してLove Cocchi全員が勢ぞろいする面白ハプニングもあったので、ぜひアーカイブで確認してほしい。

#5 戦友への想いも込めた本気バトル

池松愛理 vs 相澤瑠香(Day13)

 そして同ユニット対決ではGood Tearsの池松愛理と相澤瑠香によるバトルも名勝負として挙げないわけにはいかない。

 先攻・相澤は日向坂46『君のため何ができるだろう』を涙ながらに歌唱した上で、「いつも隣で支えてくれてありがとう!」と池松に“感謝状”を贈呈してハグ。後攻・池松はこの時点で既にボロ泣き状態ではあったが、気持ちを整えラストアイドル1stコンサートのGood Tearsブロックを完全再現した『夢見る少女じゃいられない』『スリル』の2曲を披露。

「本気で戦いにいかないと瑠香に失礼」と、パワフルなパフォーマンスで魅了した。バトルの結果は874票-827票で池松に軍配が上がったが、相澤は晴れ晴れとした表情で「戦えて良かったし、これからも2人で頑張っていきたいと思います」と語り、池松も「ハイ、頑張ります!」と笑顔。

 最近のラストアイドルはユニット単位での活動はあまり多くないものの、それでもユニットで培ったスピリットは今も彼女たちの中にしっかりと根付いている。

#6 憧れの先輩に立ち向かうことの意味

橋本桃呼 vs 阿部菜々実(Day3)

 さて、ラストアイドルには1期生と2期生が存在する。そして2期生のほとんどは、テレビで1期生の奮闘を見てその門を叩いた者たちだ。オーディションで2期生センターを勝ち取った橋本桃呼も例外ではなく、1期生・阿部菜々実の姿に憧れを抱いていた1人である。

 そんな彼女に巡ってきた阿部とのバトル。「憧れの菜々実様との対決。本気で勝ちに行きたい」と橋本が意気込めば、阿部も「桃呼ちゃんなのでかっこいいところを見せたい」と真っ向から迎え撃った。

 結果は667票-1439票で阿部が橋本を退けたが、橋本は緑黄色社会『Mela!』を選曲した理由について「(歌詞の)“ヒーロー”は、私にとっては阿部さん。そんな阿部さんにちょっとでも頼ってほしいという気持ちを込めてこの曲にしました」と、特別な思いを込めていたことを明かす。

 素敵な先輩・後輩関係がうかがえたこの一戦。最後に橋本は「いつか追い越します」とひと言付け加えた。橋本の挑戦はまだまだ続きそうだ。

#7 「カッコいい」VS「かわいい」の頂上決戦

米田みいな vs 木崎千聖(Day5)※木崎の「崎」は「たつさき」

 先ほどラストアイドルの区分を「1期生と2期生」と書いたが、2期生の中にも「2期生」と「2期生アンダー」という分類がある。2018年の2期生オーディションで敗れたメンバーが「アンダー」だ。とはいえ「ラスアイサバイブ」においてはそのような肩書き関係なく全員平等に選抜へのチャンスが与えられている。今回2期生アンダーの中で早々にバトル勝ち越しを決めたのが木崎千聖と米田みいなだった。

 共に高い実力を持っているが、どちらかというと木崎はかわいらしさ、米田はカッコよさが持ち味のメンバー。2人の直接対決を見ても、木崎はBerryz工房『21時までのシンデレラ』、米田はモーニング娘。『わがまま 気のまま 愛のジョーク』を選曲し対照的なステージで場を盛り上げた。そして、キャラは違えど「私、木崎のパフォーマンスが本当に好きで」(米田)、「みいなのパフォーマンスは本当にかっこいい」(木崎)と互いへのリスペクトも。

 ラストアイドル史上、2期生アンダーメンバーがシングル表題曲センターを務めたことはまだない。これから過去最大の下克上を起こすのは彼女たちかも?

#8 緊迫感の中で「らしい」イジり合い

鈴木遥夏 vs 籾山ひめり(Day11)

 同じ1期生で同学年の鈴木遥夏と籾山ひめり、通称“はるひめ”は仲良く衣装をチェック柄で揃えて登場。「いつもお世話になっているひめりのために心を込めて歌いたいと思います」(鈴木)、「(視聴者の)皆さんにはもちろん、はる(鈴木)にも届けられるように」(籾山)と互いへの思いを込めてパフォーマンスを披露した。

 しかし、ただ普通に感謝を伝えるだけで終わらないのがこのコンビの面白いところ。鈴木が、AKB48『君と虹と太陽と』を歌いながら取り出したのは、小学生姿の籾山&赤ちゃん姿の籾山! これには籾山本人も大笑いしながら「無断転載!」「でも愛を感じました」。

 また一方、籾山も鈴木に向けてイラストとメッセージを添えた色紙をパフォーマンス中に取り出すサプライズも。「ラスアイサバイブ」という緊張感あるバトルの場でイジりイジられ笑い合えるのは、それだけ親密であり互いを認め合っている証拠だろう。

#9 奇策士・山本が取り出したのはけん玉?

山本琉愛 vs 佐佐木一心(Day7)

「ラスアイサバイブ」において唯一無二の爪痕を残したのが山本琉愛だ。パフォーマンス中にガンプラを作るという奇策(?)で注目を集め、シュールな世界観の虜になる視聴者が続出(ちなみにガンプラではなくバルーンアートに挑戦する回もあった)。

 そんな彼女のベストマッチとして、佐佐木一心との対戦を挙げたい。同学年(高校3年生)・同じ2期生・同じ静岡県出身の仲良し同士ということもあり、バトルとは思えないほどユルい雰囲気の中で行なわれた一戦。しかしだからといって歌唱やダンスを疎かにすることはなく、山本は乃木坂46『バレッタ』を、佐佐木はLittle Glee Monster『青春フォトグラフ』をパフォーマンス。そして奇跡は唐突に訪れた。山本はいつものガンプラを封印してけん玉にチャレンジし、一発勝負でとめけんに成功! 不思議な感動に包まれるという「ラスアイサバイブ」の中でも異色の名場面であった。

#10 あざとかわいくて、何が悪い!

大場結女 vs 久保田沙矢香(Day5)

 かわいらしさやカッコよさ、歌唱力やダンススキルなどメンバーによって魅力はさまざまだが、いま旬の“あざとさ”を武器にぶつかり合ったのが大場結女と久保田沙矢香の対戦カード。

 久保田がAKB48チームサプライズ『君のc/w』を披露すると、大場は「ハートやお星様のエフェクトが見えてしまうくらい画面がかわいかった!」とコメント。また、「あざとさMAXで」と意気込む大場のNMB48『わるきー』に久保田は「かわいすぎて全部があざといって感じで、自分ももっと頑張っていかないと」。

 しかし2人の真骨頂はここからだった。投票アピールタイムでは「沙矢香のことをたくさん考えて、沙矢香で頭をいっぱいにしてください!」(久保田)、「私のあざとさパワーでみんなの胸の中がいっぱいになってくれていたら」(大場)、さらに2人揃って「投票してニャン♪」。終始あざとかわいい2人に♡を射抜かれた視聴者も多かったのでは?

※※※

 14日間496試合を終え、11thシングル表題曲歌唱メンバー17人が確定した。しかし、まだ戦いは終わっていない。9月27日(月)にはこの17人のフォーメーションを決める「17LIVE選抜立ち位置バトル」が開催されることになっている。新曲センターの座は、総当たり戦を1位で勝ち抜いた阿部菜々実がそのまま死守するのか、あるいは他のメンバーが下克上を果たすのか? ラストアイドル32名によるこの夏の集大成を、最後の一瞬まで見届けよう。

(文ー左藤豊)

■「17LIVE Presents  496試合を勝ち残れ。ラスアイサバイブ ~ワタシは、ワタシたちで勝つ。~」特設サイト
https://lastidol.com/viewing/EAHYtq1FZZQ7iWD1

■「17LIVE Presents  496試合を勝ち残れ。ラスアイサバイブ ~ワタシは、ワタシたちで勝つ。~」アーカイブ映像
https://youtube.com/playlist?list=PLxmLQA75hzE5sTYbUDO8yPGzPpiSw-L_w

■ラスアイサバイブ 17LIVE選抜立ち位置バトル
日時:2021年9月27日(月)13:00~21:45(予定)
配信アカウント:ラストアイドル_official(https://17.live/ja/profile/r/15030954)
出演者:
ラストアイドル11thシングル選抜メンバー17名
三拍子(司会/進行)
akane(審査員)、吉田豪(審査員)

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  • 9/25 12:00
  • 日刊大衆

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