【横浜FCvs横浜FMプレビュー】対極な状況で迎えるダービーマッチ…前回対戦は横浜FMが5発完勝を収める

■横浜FC 永遠のライバル撃破を浮上の契機にしたいが、覇気のなさは気がかり

【プラス材料】

 前節のFC東京戦に契約の関係上メンバーに入れなかったMFアルトゥール・シルバが今節から出場可能となる。中盤の強度不足を露呈することが多い中、フィジカル能力に優れたファイター系のボランチがピッチに立てるのはポジティブな材料だ。中盤にタレントが揃い、パスワークに秀でるトリコロール軍団の前に立ちはだかりたい。

 ホームでの“横浜ダービー”は昨季の最終節以来。その時は3-1で勝利しており、その試合を知る選手たちには良いイメージがあるはず。きっかけをつかむには最高の舞台なだけに、永遠のライバルを叩いて逆襲に転じたい。

 FC東京戦ではDF袴田裕太郎がリーグ戦再開後、初めて先発フル出場を果たした。その試合でDFガブリエウが負傷交代するなど、選手層が厚いとは言えない最終ラインにおいて、袴田は左利きで3バックの中央と左をこなせる貴重な存在。ここからピッチに立ち続けたい。

【マイナス材料】

 FC東京戦は散々な内容だった。19分に先制を許すと、直後の21分には2点目を奪われ、前半終了間際の43分にも3点目を失って万事休す。後半は立ち上がりこそ追い上げる姿勢を見せたが、それも長くは続かず。終盤の86分には4点目を喫して完敗に終わった。

 スコアもさることながら、気になったのは覇気のなさ。失点しても鼓舞する選手は見当たらず、チーム全体からも戦う姿勢や泥臭さが伝わってこない。残り試合と勝ち点差を考えれば、すでに崖っぷちに立たされている中で必死さが見られなかったのは残念だ。

 上位陣とのカードが連続で組まれている9月。浦和レッズとFC東京に連敗し、横浜ダービーを迎える。優勝争い真っ只中の横浜F・マリノスに腰を引けた戦いを見せるようだと、一気に勝負を決められてしまう可能性が高い。ホームで横浜のプライドを見せてほしい。

文:totoONE編集部

■横浜F・マリノス 守備の要がついに戦列復帰。多士済々の攻撃陣にも注目

【プラス材料】

 ここまで20勝5分4敗の勝ち点65で2位につけている。残り9試合で首位の川崎フロンターレと勝ち点7差ならば、逆転できる可能性は十分あるだろう。

 その川崎Fを上回る総得点「64」は見事というほかない。その攻撃陣を牽引するのが、ここまで得点ランキングトップの15得点を挙げているFW前田大然だ。圧倒的なスプリント回数で攻守両面に貢献し、今季はゴール前での決定力も光っている。今やチームに欠かせない重要戦力だ。2桁得点に王手の9得点を挙げているFWレオ・セアラも好調を維持しており、攻撃陣は多士済々。前節の名古屋グランパス戦では期待のFW宮市亮がJリーグデビューを飾っており、前線の駒はさらに選択肢が増えている。

 また、DFチアゴ・マルチンスが第24節の大分トリニータ戦以来、6試合ぶりに復帰濃厚となっているのも心強い材料だ。

【マイナス材料】

 最近の3試合は1勝2敗と黒星が先行しているように、一時期の勢いに陰りが見えるのは不安だ。特にその3試合はいずれも相手に先制を許しており、守備陣がやや安定感を欠いているようにも見える。8月28日に行われた第27節の鹿島アントラーズ戦でDF畠中槙之輔が全治6カ月の重傷を負ったことに端を発しており、主力センターバックの不在が大きく影を落としていると言わざるを得ない。

 攻撃力は計算できるだけに、勝ち点を上積みさせるためには失点を減らすことが先決だ。今節はT・マルチンスが復帰濃厚で、DF岩田智輝と新コンビを形成することになるだろう。この2人のコンビネーションと出来がチームの浮沈のカギを握っている。

文:totoONE編集部

2021/9/25 0:05

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