クリエイティブ・ディレクター辻愛沙子、“バズらせる”よりも「なにを目的にしてやるかが大事」

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笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DIGITAL VORN Future Pix」。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。9月18日(土)の放送は、クリエイティブ・ディレクターの辻愛沙子(つじ・あさこ)さんをゲストに迎え、お届けしました。


(左から)笹川友里、辻愛沙子さん



辻さんは“社会派クリエイティブ”を掲げ、思想と社会性のある事業づくりと世界観にこだわる作品づくりの2つを軸として、広告から商品プロデュースまで領域を問わず手がける越境クリエイター。リアルイベント、商品企画、ブランドプロデュースなど、幅広いジャンルでクリエイティブ・ディレクションを手がけています。

2019年春、女性のエンパワーメントやヘルスケアをテーマとしたプロジェクト「Ladyknows(レディノーズ)」を発足。2019年秋より、報道番組「news zero」(日本テレビ系)にて水曜パートナーとしてレギュラー出演し、作り手と発信者の両軸で社会課題へのアプローチに挑戦しています。

◆辻愛沙子、パンクの原点
現在25歳の辻さんは、2019年1月に株式会社arca(アルカ)を設立。“愛とパンクが未来をつくる。”をスローガンに、代表取締役社長として手腕を発揮しており、「日々、新しいこと、やったことのないことがたくさんあるので楽しいですね」と充実している様子。

幼稚園から高校まで、ある一貫の女子校に通っていた辻さん。幼稚園の頃から慣れ親しんだ同級生と楽しい日々を過ごしていたものの、厳しい校風や画一的な価値観のなかで育っていくにつれ、「自分が知っている外の世界を見てみたい、違う価値観に触れてみたいという思いが小学校高学年の頃から芽生え始めた」と振り返ります。

そんな思いを抱きながら過ごしていた中学生時代、180度違う環境に身を置こうと決めた辻さんは、一貫校を自主退学してスイスの全寮制の学校に進学。「『今までの自分の環境からは想像もできない場所に行きたい』って両親に相談して、中学を辞めて、海外で多人種・多言語、しかも共学の学校に行くという……かなりパンクな感じでした」と笑顔をのぞかせます。

小さい頃から好奇心旺盛で「今もそうですけど、“自分自身が経験したことのないことをやってみたい”という感覚が昔から強くて。両親は2人とも自分でキャリアを作ってきた人だったので、社会には正解がない、自分で決めて自分で進んでいくという2人の背中を見てきました」と言います。

そんな両親の姿に影響を受けながらも、「子どもの時期でも(両親から)『あれをやりなさい』『これをやりなさい』とか言われなかったし、共働き家庭で留守番も多かったので、“自分はなにがしたいんだろう?”と1人でモラトリアム的に考えていたのかもしれないですね(笑)」と自身の原点を振り返りました。

◆“バズらせる”よりも大事なこと
笹川が、いま注目しているデジタルガジェットやアプリ、プラットフォームを辻さんに尋ねてみると、「ツールと言うよりも、むしろ使い方だと思う。例えば、インテリアやファッションを探すときはInstagram、ニュースはTwitter、お笑いはTikTok……というふうに使い分けています」と答えます。

現代の情報社会において「最近はインスタントではないコンテンツをしっかりと見ていく、情報を得ていくことの大事さを痛感している」と言います。さらに、「ライトにTwitterで140文字のニュースを見るのも大事だけど、1回立ち止まって深掘りしてみる。アナログの媒体を見たり、本を読んだり、ゆっくり話を聞いてみるなど、スピーディーじゃない情報の取り方が大事になってくる気がする」とも。

さまざまな分野でクリエイティブなことをするうえで、「“バズ(インターネットやSNSなどを介し、口コミが拡散して注目が集まること)” は手段であって、目的にすることはあまり意味がない」と辻さん。

というのも、「どれだけバズっても、次の日には別の話題で上書きされてしまう」と述べたうえで、「なにを目的にしてやるかがすごく大事。(多くの人に)広げること自体を目的にするよりかは、届くべきところに(きちんと)届くために広げること。ターゲットの生活者の方々がSNSで発信している“個”の点になっている声にしっかりと目を向けて、線でつないでいくことが重要」と語ります。

現在はコロナ禍とあって、日常の忙しさに加え、感染症対策にも気をつかわなければならず、「みんながなんとなく思っているようなことを、自分のなかで咀嚼して、言語化してアウトプットするのはハイカロリーなこと」と辻さん。

だからこそ、「“よくぞ言ってくれた!”“私も同じことを思っていた”ということが多い気がしていて。なんとなく、みんなが思っているんだけど言語化するほどでもないことや、言語化するのがちょっと面倒くさいようなことを、企業やクリエイターがそれを形にしていくのはすごく大事なプロセスだと思う」と語ります。

時短のためのインスタントなコンテンツが増えていくなかで、それにばかり慣れすぎていると、「自分で言葉にする行為を現代人はあまりやらなくなってしまっているので、そういうことを代わりにやってくれるというのも、1つの大きなコミュニケーションの役割だと思う」と話していました。

次回9月25日(土)の放送も、引き続き辻さんが登場。Z世代の価値観やムーブメントの変化などの話が聴けるかも!? どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2021年9月26日(日) AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/

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  • 9/24 15:30
  • TOKYO FM+

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