ポケモンカードに群がる転売ヤーたちの争奪戦が激化。3000万円のレアカードも

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 ポケモンカードは今年で25周年。1996年に初めて世に出てから今年で4半世紀という記念すべき年ですが、現在ポケモンカード界隈では投資家や転売ヤーが群がり、まさにカオスと言った状況です。カードゲームプレイヤーやコレクターの中にはアイテムが手に入らず、半引退や完全引退を宣言する人も出てきています。

◆3000万円を超えるレアカードも

 数年前にもポケットモンスター、サン&ムーンの登場キャラクター「リーリエ」のグッズが初めてポケモンセンター(ゲームに登場するポケモン回復所の名前を関したオフィシャルショップ)で販売されたときに、商品の取り合いで激しい争奪戦が起きるほど混迷を極めましたが、まだ並べば購入可能と言った状態でした。

 現在進行系で続いているポケモンカード大幅値上がりは、海外への流出や国内転売ヤー同士の価格釣り上げ、カードショップによる中古カード流通の調整など、価値を高める行為のせいとも言われています。もともとカードの転売は場所をとらず、大量ストックも可能ということもあり、一定数の転売ヤーは暗躍していましたが、現在はカードの価値が高まった結果、投資家も参入してカードの価値が更に高くなってきています。

 世界で初めて世に登場したトレーディングカードゲーム(TCG)「Magic: The Gathering(MTG)」の「ブラックロータス」は完璧な状態なら1億円を超える価格になるほど。ポケモンカードではまだ1億円を超えるようなカードは登場していませんが、それでも3000万円を超えるカードも出てきており、億超えも時間の問題かもしれません。

◆発売日だけで数十万円は稼げる

 さてそんなポケモンカードですが、カオスな状況に拍車をかけているのは転売ヤーだけではありません。簡単に儲かるということもあり、今まではポケモンや転売にすら興味のなかった一般人も転売に参加してきています。

 現在、ポケモンカードは新製品発売日に頑張れば軽く数十万は稼げるとも言われています。今までは並べば購入することが出来ましたが、現在はほとんどの店舗で抽選販売になっており、一部発売日に店頭に並べるショップでは行列ができるほど。予約販売を受け付けている店舗では、店舗スタッフが身内のみに入荷情報を教え、予約ですべて終了といった事態も出てきています。

 コンビニにも流通しているので、入荷日には搬入トラックを追いかけてポケモンカードを買い占めている転売ヤーも存在します。5月にはコンビニで買い占めした転売ヤーが交通事故を起こすと言った問題も発生しています。

◆レア抜き、窃盗…犯罪行為も多発

 一部の良心的な店舗では転売対策としてシュリンクを剥がし転売対策を行ったりしていますが、家庭にある機材や100円ショップで購入できる製品で簡単に再シュリンク出来てしまい、転売対策としては効果が薄いのも事実です。

 レア抜きの方法もまことしやかに言われており、パックの中からレアカードだけ抜いたあとに、再シュリンクを施して転売する人もいるとか。店頭での購入が難しいということもあり、オークションやフリマサイトでのポケモンカードの取り引きが盛んに行われていますが、どうやらニセモノのカードも多数取引されているようです。

 フリマアプリでニセモノを購入したという東京在住のTさんに話を聞いた所、相場よりやや安めで出品されていた物を購入したところ、ポケモンカードの写真だけが届いたという事例もあります。

◆ババ抜きのババが常に回っている状態

 説明文には「美品。折れや欠けなどは無し。写真が全てです。」とだけ書かれていたといいますが、プリンターでコピーされたカードが、ババ抜きのように購入者の間をくるくる回っているわけです。もともとTCGではよく聞く話でしたが、ポケモンカード特需に沸く現在、本物を安くフリマで購入することは難しくなっているといえます。

 9月14日にはトレカ専門店でポケモンカードの窃盗事件が起き、ネットに晒したコレクションと共に写りこんだ情報から所在地を特定して、盗みに入ると言った事も起きています。

 転売ヤーだけでなく犯罪者も参入してきているTCG業界。美術品と同等にTCGコレクションを守るための保険が登場する日も近いのかもしれません。

<文/板倉正道>

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【板倉正道】
テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク

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  • 日刊SPA!

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