ウォルマートの店内アナウンスで最悪の労働環境を訴えて辞めた女性 「声を上げることを恐れないで」(米)

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ベス・マクグラスさん(Beth McGrath)はこれまで5年間、米ルイジアナ州カレンクロにあるウォルマートの電子部門で働いてきた。しかしその労働環境に納得がいかず、ついに辞職を決意したベスさんは最後に店内アナウンスを利用してその不満を多くの人へ打ち明けることにした。

ベスさんはアナウンスをした当時の様子を撮影しており、緊張した面持ちで両手の拳を握って自身を奮い立たせ「よし、行くわよ」と呟きアナウンス用の受話器を取った。

「ウォルマートの買い物客と従業員にお知らせします。私はウォルマートの電子部門で5年間働くベスです。私はここの従業員が働き過ぎで賃金が安すぎると思います。出勤ポリシーは最悪です。私たちは毎日、経営陣や顧客から粗末な扱いを受けており、何か問題があるとすぐに『君の代わりはいくらでもいる』と言われるのです。」

「絶え間ない精神的虐待に、もう私は疲れてしまいました。この会社は高齢の同僚に酷い扱いをするのです。本当に酷い経営で、酷い仕事ですよ。私は辞めます。」

実際には少々汚い言葉遣いを交えながらのアナウンスとなったが、それほどウォルマートの労働環境に嫌気がさしていたことがうかがえる。

アナウンスの途中では、店長を名指しして「変態」と表現し、他の社員と思われる2人の名前も上げながら「仲間をあんな風に扱うなんて、恥を知りなさい。あなたたちの家族にもあんな話し方をしていないといいのだけど」と痛烈に批判した。

ベスさんがこの動画を「より良いものを目指して」という言葉を添えてFacebookに投稿すると、今月22日の時点で再生回数が28万回を超えるほど反響を呼んだ。コメント欄には「最高の辞め方だ」「うちの近くのウォルマートでも従業員が怒鳴られているのを見たことがあるよ」「人生は短いんだから、嫌な奴と働く暇なんかないよね」「よく言ってくれた! まさにこの通りだよ」など6000件以上の共感の声が届いた。

勇気を出して声を上げたベスさんには、「次の仕事がすぐに見つかるといいね」「今は自由を楽しんで!」など応援の声も多数寄せられている。予想外の反響に驚いたベスさんは、翌日に別の動画で感謝を述べる投稿をした。

「皆さんから届いた多くのコメントに感激し、言葉になりません。私は同僚たちのため、そして自分自身のためにあのアナウンスを流しました。今回の件でアドバイスをするとすれば、自分が傷つくことになったとしても、声を上げることを恐れないでほしいです。皆さん、本当にありがとう。」

ベスさんのもとには、1人1人に感謝を伝えられないほどの寄付も多く届いているそうだ。

なお日本に比べて欧米の労働環境は良いというイメージもあるが、そうでもないようだ。米Groupon社が行った2000人のアメリカ人を対象にしたアンケート結果によると、回答者の60%が仕事のプレッシャーや責任と私生活の間に境界がなく、ワークライフバランスを保つのが難しいと答えたという。また回答者の3分の1がリラックスできる時間がないと答えており、40%が長時間働き過ぎと回答したとのことだ。

ベスさんと同じようにとはいかないまでも、労働環境の不満に対して声を上げる勇気を持つことは世界共通の課題になっているようだ。

画像は『Beth Mcgrath 2021年9月16日付Facebook「To everyone who has commented, liked, and shared, you all have impacted my life also.」、2021年9月15日付Facebook「On to better things.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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  • 9/22 22:50
  • Techinsight japan

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