後を絶たない「就活セクハラ」に若新雄純「人が人を選ぶという社会を学ぶことも大事」

市川美絵がパーソナリティをつとめるラジオ生放送番組「Seasoning~season your life with music~」。8月26日(木)の放送は、木曜レギュラーパートナーの若新雄純(慶應大学特任准教授などをつとめるプロデューサー)が登場。最近起きたニュースを独自の視点で解説する「若新雄純の『色メガネ』」のコーナーでは、「就活セクハラ」について取り上げました。

木曜レギュラーパートナーの若新雄純

◆後を絶たない就活セクハラ…どう向き合うべき?

採用面接やインターンシップなど、就職活動の場での学生へのセクシュアルハラスメント(以下、セクハラ)が後を絶ちません。就活生の4人に1人が就活セクハラの被害者という調査結果も。そうした実態があるなか、金城学院大学では、一般社団法人日本ハラスメント協会の監修・出演のもと「就活中のセクシュアルハラスメント防止のための講習会」動画を制作。就職現場で起きているセクハラ問題について訴えかけています。

現在、コロナ禍とあって、採用面接はオンラインによるWeb面接が主流に。Web面接時に「女の子なのにわりと部屋が汚いね」「彼氏と住んでいるの?」など、いきなりプライベートに切り込んだ発言をされた事例も。仮に面接官から「選考や応募した業務に直接関係ない質問に答える必要はない」と言われたとしても、若新は「採用担当者が(採用・不採用の)決定権を持っているわけだから、(学生は)選考や応募した業務に直接関係ない質問に対して答える必要はないのに、(仮に「答えられません」と言って)面接官にぶっきらぼうに正論をぶつけると、ルール上はOKでも、結果的に学生側が損をする構図になっている。仮に、セクハラの証拠を録画して訴えて勝っても、内定がもらえるわけじゃないから」と指摘します。

例えば、明確な採点基準などに基づいて合否が決する大学入試については、「(問題に対して)答えが決まっているので、正解の解答さえ書ければ、採点する人が誰であろうがフェアに点数がつく。逆に、試験官の一人が“この子を受からせてあげたい”と思っても、採点が不十分であれば落ちる仕組み」と言います。

一方、採用面接の審査基準は「属人的」だと言い、「人が人を選ぶということは、非常に曖昧であり不完全なやり方。もちろん、就活セクハラのようなものは今後しっかり防止されるべきだけど、そもそも僕たちはそういう人が人を選ぶという非合理的な社会を生きているということを、まず学生たちは真剣に考えるしかない」と声を大にします。

また、就職活動をするにあたり、「人が人を選ぶとはどういうことなのか。そういう社会とどう向き合って、そこで割を食わず泣き寝入りしないような大人になれるかということを真剣に考えることも、大学生に求められている大事な学びの1つなのでは」とも。

当然、今回動画を制作した学生たちのように声を上げることで、就活セクハラのような問題が減っていくことはとても大事だとした上で、「単に批判して正論をぶつけることだけではなく、人が人を選んでいくという仕組みや社会をよく学び、若者たちは強くなるしかない。そして、次は自分たちの納得のいく社会をつくる側になってほしい」と話していました。

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<番組概要>

番組名:Seasoning~season your life with music~

放送日時:毎週月曜~木曜 13:30~15:55

放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国20局ネット

パーソナリティ:市川美絵、角田陽一郎(月曜)、乙武洋匡(火曜)、副島淳(水曜)、若新雄純(木曜)

番組Webサイト:https://audee.jp/program/show/38286

2021/9/22 20:00

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