ひろゆきが「子どもへの金融教育は基本的にムダ」と考えるワケ

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

 子どもに「お金」について、どう教えるべきか。多くの子育て世代が悩むこの問題について、著書『僕が親ならこう育てるね』を持つ、ひろゆき氏はどう考えるのか。今回は「お金の教育」について聞いてみた。

◆お金持ち以外“投資”の教育はムダ

――「お金の教育」を悩む親も多いと思いますが、子どもにはお金の教育をどのようにしたらいいと思いますか?

ひろゆき:よく金融教育みたいなもので、投資をしようみたいに言う人がいますが、投資を理解できない人が「FXで儲かる」みたいなことを子どもに教えても、表面的になりがちです。それなら、子どもの頃から金融について勉強するよりも、ある程度稼げる方法を勉強させたほうがいいですね。

 それに、投資は基本お金持ちには勝てないのが現実です。1000万円用意して「失敗してもいいから、これで投資を勉強しなさい」って言える人でないかぎり、金融教育はさせてもムダだと思います。

◆「お金がない」状態のほうが子どもは成長する

――では、子どもの頃は「お金」について何を教えればいいですか?

ひろゆき:自分の体験で言うと、子どもの頃、やっぱり「お金がない」状態というのが意外と大切だったなあと思っています。お小遣いがもらえず、友達に頼っていたわけですが、お金がないからこそ、人とどう関わってどう動かすかを培え、僕は大人になってから役に立ちました。

 社会人になってNPO法人と一緒に活動したことがあるんですが、彼らは給料をもらって動いていないので、お金とか上司の命令では動かない。それぞれが達成したいこと、やりたいことを助け合うことで動くわけです。

 お金や肩書に頼らずに、チームリーダーとしてどう人を束ねて動いてもらうか。今の日本企業は多額の給料を払うことができません。肩書が形骸化しているケースもあるでしょう。でも、会社からはマネジメントを求められる。そんなとき、子どもの頃からお金と関係なく、人を動かす方法を知っていれば、ほかの会社員よりも有利に働けるはずです。

 それが培える方法というのが、子どもの頃に「お金がない」状態でいること。だから、僕が親なら、子どもにあえて「お金がない」状態を作ると思うのです。

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

【ひろゆき】

西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。『僕が親ならこう育てるね』という初の子育て論本が発売。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる

2021/9/21 11:54

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