神宿 小山ひな[インタビュー前編]ボーカリストとして受け継いだDNAの正体「最近は自由に歌わせていただけてるのがすごく嬉しい」

デビューから7年、進化を続ける神宿の中で、高い歌唱力によってグループの“歌”に大きな彩りを添えてきた小山ひな。彼女は、いかにしてその表現力豊かな歌声を身につけることができたのか。今回、“歌”をメインテーマに、小山ひなにインタビューを実施。ボーカリストとしての歩みをじっくり振り返ってもらった。

撮影:河邉有実莉
編集協力:村田誠二

ママが歌ったのを真似して歌ってました

──小山さんが最初に歌に興味を持ったのは、いつ頃ですか?

小山:
ママが歌が上手だったんで、小さい頃から歌うことが好きでよく歌ってました。7~8歳の時、叔父さんの結婚式で1人で「亜麻色の髪の乙女」を歌ったり(笑)。

──緊張しませんでした?

小山:
その時は全然緊張しなかった……らしいです。あんまり覚えてない(笑)。

──練習もいっぱいして。

小山:
そんなにしてないんですよ。もともとママと一緒にカラオケによく行ってたから。出身が長野の田舎なんで、ほかにやることがないんです(笑)。遊びっていったらカラオケ(笑)。

──(笑)。カラオケでは何をよく歌ってたんですか?

小山:
松田聖子さんとか。

──小山さんの年代にしては渋い! お母さんの影響?

小山:
ママが歌ったのを真似して歌ってました。

──“原曲は聴いたことないけど歌える”パターン?

小山:
そうそうそう! だからママと歌い方が一緒なんですよ(笑)。

──ほかのインタビューでは、“自分の歌い方には癖がある”って言ってましたね。

小山:
そう、語尾が上がる歌い方してるみたいで、言われるまで気づかなくて“私ってそうなんだ”くらいに思ってたんですけど、ある時ママの歌い方を聴いたらそっくりで(笑)。血が繋がってました(笑)。

──(笑)。お母さんが松田聖子さんを好きだった?

小山:
1番好きですね。松田聖子さん派と中森明菜さん派に分かれると思うんですけど(笑)、ママは松田聖子さん派でした。

──では、松田聖子さんの曲で1番好きなのは?

小山:
「天使のウィンク」(笑)。ママは「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」が1番好きでしたけど。

──初めて買ったCDは?

小山:
全部ママ(の影響)なんですけど、ママがKAT-TUNさんが好きで、デビュー曲の「Real Face」(2006年)を買ったのが最初だった気がする(笑)。ママがホントに好きで、でも、買うのが恥ずかしくて“お金渡すから買ってきて”って言われて買いに行ったのは覚えてます(笑)。

──(笑)。それでは、自分自身で初めて買ったCDは?

小山:
全然覚えてない……最初に買わされた(笑)のは9歳くらいですけど、自分の意志で買ったのはけっこうあとで、中学生か高校生の時にMy Hair is Badさんが初めてかもしれない。それまではCDを買おうとまでは思わなかったです。

──音楽を聴くのはニコ動とかYouTubeだった?

小山:
何で聴いてたんだろう……その頃、音楽アプリって何がありましたっけ? 

──LISMOとか?

小山:
あ、そういう時代だ!(笑) そういうので聴いたり、友達から借りるのが多かったかもしれない。

できないけど、ミセスの大森さんのような歌い方の人になりたいと思いました

──音楽関係の習い事はしてました?

小山:
ピアノは3歳から中3までやってました。ただ練習するのが嫌いでよくサボってました(笑)。で、年に1回の発表会だけ頑張る、みたいな(笑)。でも、小学校、中学校で合唱の伴奏は必ずやらされてました。

──すごいじゃないですか。

小山:
ピアノやってる子がほかにいなかったんですよ(笑)。だから“できないよ~”と思いながらやってた(笑)。楽譜も読めなかったし。だからママに全部“ドレミ”を書いてもらって、しかもママに演ってもらって、その指で覚えるみたいな(笑)。才能がなかったんですよ。

──本当にお母さんが音楽好きだったんですね。

小山:
そうですね、けっこう好きだったんだと思います。でも、おばあちゃんが厳しくて何もやらせてもらえなかったから、ひなにやらせてくれたって言ってました。

──夢は子供に託したと。ピアノは、小山さんがやりたいと言ったわけではなくて?

小山:
ああ、全然やりたくなかったです(笑)。嫌いだったんですよ。小~中は吹奏楽にも入ってて、ユーフォニウムとバリトンサックスをやってましたけど、なんでやってたかわからない(笑)。

──中学生になっても、なんでやってたのかわからなかった? しかも、そんなに大きな楽器をやってたのに(笑)。

小山:
なんとなく“音楽ならできるから”と思って入ったんですよ。アルトサックスが家にあったんで、アルトサックスができると思って入ったらバリトンになっちゃって、“あれれれれ?”って(笑)。当時すごく背が高かったから、バリトンしか選択肢がなくて。

──ピアノもやって吹奏楽もやってたら、音楽の素養はすごくあるということですよね。

小山:
普通はそうですよね。でも、そんなに好きじゃなかった(笑)。

──(笑)。でも今、歌を歌う時に、絶対活きてる部分はありますよね?

小山:
あるんですかね?(笑) ちゃんと実になってる気がしないけど(笑)。関係あるんですかね?

──音程が採れるとか。

小山:
ああ、そうか。小さい頃からやってたらできるのかな……そんなことわからないままやってましたね(笑)。

──(笑)。楽譜が読めなくても、音は採れるじゃないですか。そこは大きいですよね。

小山:
そっか。じゃあそうです(笑)!

──今、気づいた(笑)! 中~高校生の頃はバンド系も聴いたりしてたんですか?

小山:
バンドはめっちゃ聴いてました。ワンオク(ONE OK ROCK)さんからハマって、クリープハイプさんとか、My Hair is Badさんが1番好きでした。

──今でも?

小山:
今でも好きだけど、もう聴いてないです。

──え、どうして?

小山:
「いつか結婚しても」っていう曲があったんですけど、そこから聴かなくなっちゃいました。

――それって、どうしてですか?

Pop'n'Roll編集部員:
ハッピーな内容の歌詞を書くようになったんですよね。

小山:
そう、そうなんです(笑)!

──え!? ちょっとわかりやすく説明してもらえますか?(笑)

Pop'n'Roll編集部員:
それまでは“別れた彼女ソング”というか、つらい恋愛がテーマの歌だったんですよね。

──ハッピーな感じの歌詞になって、あまり感情移入できなくなった?

小山:
そう。(ボーカル&ギターの)椎木(知仁)さんには幸せになってほしいので、私は喜ばしいんですけど、曲はあんまり聴かなくなりました(笑)。

──なるほど(笑)。学生時代にバンドをやろうと思うことはありましたか?

小山:
高校に軽音部もあったんですけど、自分でやるのは違うなと思って。男の人の声が好きだったんですよ。だから自分が歌ってもね、って。それで私はダンス部に入りました。ただ、文化祭とかでバンドの演奏を聴くのは好きでした。

──青春ですね。

小山:
そうそう。楽しい!とか思って(笑)。

──影響を受けたボーカリストというと?

小山:
Mrs. GREEN APPLEさんの(ボーカル&ギターの)大森(元貴)さんのことは、あんなに歌がウマい人はいないって思ってます。最初に「StaRt」って曲を聴いた時、なんて綺麗な声なんだと思ったのはすごく覚えてて。当時は、クリープ(ハイプ)さんとかフォーリミ(04 Limited Sazabys)さんとか、癖が強い声が好きで(笑)、そういうバンドを聴いてた中で急にミセスさんを聴いたら“あ、すごい!”って。私はできないけど、こういう歌い方の人になりたかったなと思いました(笑)。

──(笑)。そこを目指そうとは思わなかった?

小山:
無理でした(笑)。

歌い手さんとかずっと羨ましいなと思ってた

──『THE LIFE OF GIRLS』で小山さんが共作詞した楽曲「を愛に」を聴いてて思ったんですけど、小山さんって世代的にボーカロイドの影響を受けてないんですか?

小山:
私、ボカロは通ってきてなくて、今はもったいないなと思ってるんですけどね。でも、“ひなの声が1番合ってるよ”って言われて、じゃあやってみようってことで「を愛に」みたいな曲をやらせてもらって。最近けっこう“歌ってみた”動画もアップしてるんですけど、そういうのもやってみようよって話も出てきて。私、“歌ってみた”はずっとやりたくて、歌い手さんとかずっと羨ましいなと思ってたので、やっとできるようになって嬉しい。

──どういうところが羨ましいと思ってたんですか?

小山:
歌い手さんってけっこう自由に歌っているじゃないですか。私、アイドルだし、どこまでやっていいのかわからなくてできなかったけど、“あ、やっていいんだ”って思ったし、最近はむしろ“やろうよ!”って感じになって、やらせていただけてるのがすごく嬉しい。もっといろんな曲をやりたいなと思ってます。

──ほかに歌いたい曲は?

小山:
P丸様の「ときめきブローカー」歌いたい。TikTokで流行ってるから(笑)。TikTokも最近始めたんですけど、時代の最先端に一生懸命ついて行くように、TikTokで流行ってる曲は早くやりたいなって思ってます(笑)。

──流行りものは常に追いかけていきたいという気持ちは強いですか?

小山:
めちゃめちゃ流行りに乗っかりたいです(笑)。

──昔から?

小山:
そうですね。自分が好きだと思ったものは流行りに関係なくずっとやりたいけど、基本的に流行りはちゃんと把握しておきたい。アイドルだけど、女の子のファンの方も多いし、女の子としてその子たちに憧れてもらえるような存在で常にいなきゃいけないと思ってるから、ホントは最初にやりたいし、それでいいなと思った子たちがついてきてくれたら嬉しい。

──そういう点で言うと、この1~2年で神宿の見せ方が変わってきましたよね。それにはやっぱり女性ファンが増えた影響が大きいのかなと思っていて、そこに手応えを感じてたりしますか?

小山:
私たち、ワンマンばっかりなんですごくわかりやすくて、女性のファンもやっぱりすごく増えてて(来場者の男女比は)半々くらいだし、SNS上でもすごく増えてますね。

──以前は、男女比9対1くらいでしたよね。

小山:
女性専用がスッカスカみたいな時代もありました(笑)。でも、今は女の子もすごくいっぱい増えて、みんな可愛い格好して来てくれて嬉しい、ウフフフ。

──可愛い格好してくるファンを見るのも楽しい?

小山:
楽しい! ひなが着てた服を着てきてくれたり、髪形も真似してくれるし、めっちゃ嬉しい。でも、私けっこうメンズっぽい服も着るんですけど、男の子も真似して着てくれたりして、ああー嬉しい!って。カップルで現場に来てくれるファンの子もいたりして。

──いい現場じゃないですか。

小山:
ちょっと複雑な気持ちですけどね(笑)。

──そうなんですか?(笑)

小山:
男の子はどんな気持ちで推してくれてるんだろう?と思ったりして(笑)。

<神宿 7th Anniversary Live:WE ARE KAMIYADO>

日時:2021年9月26日(日)OPEN 16:00/START 17:00
会場:ぴあアリーナMM

神宿『THE LIFE OF GIRLS』

デジタル配信日:2021年7月30日(金)
フィジカル発売日:2021年8月25日(水)

01. Intro:Attitude
02. Brush!!
03. 明日、また君に会える
04. MAD GIRL
05. 在ルモノシラズ
06. Erasor
07. SISTERS
08. Orange Blossom 09. Twenty
10. LOVE GAME
11. Caramel Sweet 12. FANTASTIC GIRL 13. を愛に
14. トキメキ☆チュウ 15. Trouble
16. Outro:Lion

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