【万哲の馬場予報】不安定な天気が予想される明日の中京は馬場状態の推移に要注意

【小田哲也(スポニチ)=コラム「万哲の馬場予報」】

■ローズS(中京芝2000m)

 土曜の競馬は中山、中京ともに台風による雨の影響を受けた。中京の芝は「不良」でスタート。午後1時45分に雨が上がり、曇に変更。9R発走前の午後2時5分に、芝は「重」にワンランク回復している。JRAが午前7時に測定したクッション値は「7.1」(やや軟らかめ)で、セントウルSが行われた先週日曜が「9.7」(標準)なので早朝時点ではかなり軟らかい方向に推移したことになる。土曜11R・ケフェウスSの頃には太陽も出ていた。ちなみに日曜の愛知県豊明市の予報は「晴後雨」(降水確率50%)。ローズSの頃には雨の可能性もある不安定な予報。馬場状態の推移にはご注意していただければと思います。

 参考までに土曜の中京は、芝競走は4鞍(障害競走は除く)。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「5番手、4番手、11番手、4番手」。先週は開幕週らしく「前&内」が優勢だったが、雨の影響もあって、1〜2列後ろの位置からでも台頭していた。

 印象的だったのは3歳上1勝クラスの9R・金山特別(芝2200m=重馬場)。4コーナー11番手で一番外を回った3番人気ワイドエンペラーが、4コーナー4番手から先に先頭に出た1番人気ディヴィーナを差し切った。3着ロードプレジールを含めた上位3頭は、直線では内5頭分ほどは避け、馬場の中央を通った3頭で決まった。

 ローズSと同じ2000mで行われた11R・ケフェウスSはパトロールVTRを見ると、逃げたウインイクシード(7着)を除くと、残りの各馬は直線で内3頭ほどのスペースは避けて通っている。土曜に限れば、傷み始めた内寄りは避けたい心理も働いたかもしれない。ちなみにこのレースを勝ったアラタは道中4番手を進み、4コーナーで外を回らず、直線半ばで外に進路を取って抜け出した。勝ち時計は2分1秒2。2走前のSTV杯(函館)では1分59秒3で勝っており、この「約2秒差」が重馬場の分。道悪の巧拙も問われた馬場だったといえる。

 日曜の中京は午前中を中心に天気は回復傾向。午後に一部予報機関で出ている「雨」さえ降らなければ、ローズSは良馬場まで回復する可能性もある。ただレース当日、特に午後の天気が不安定なのは悩ましいところ。再び雨が降り出すようなら、馬場渋化でもこなせる馬には優位。晴天が続けば、ローズSは2分0秒台前半の攻防も十分ある。脚質的には好位から差せる馬。展開次第では中団〜後方からの差し馬も届く舞台設定といえそうだ。

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2021/9/18 19:00

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