フットサル日本代表、W杯2戦目は強豪スペインに惜敗「この経験、この1試合を教訓に」

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 FIFAフットサルワールドカップ リトアニア2021・グループステージ第2節が17日に行われ、フットサル日本代表はフットサルスペイン代表と対戦した。

 日本はGKを第1戦の関口優志からピレス・イゴールに変え、FPは第1戦と同様に吉川智貴、清水和也、逸見勝利ラファエル、オリベイラ・アルトゥールの4選手を起用した。対するスペインは第1戦ではベンチ外だったFPラヤをスターティングメンバーに起用するなどFPを4選手とも入れ替えた。

 過去に二度のW杯王者に輝いた強豪相手に集中した入りを見せた日本は、スペインフットサル1部リーグのコルドバ・パトリモニオに所属するFP清水和也のシュートや、第1戦ではベンチ外だったFP森村孝志のフリーキックから先制を狙った。しかし4分、スペインの巧みなパスワークから先制を許してしまう。早い段階で失点を喫した日本だったが、その後も集中を切らすことなくチャンスをうかがった。すると1分後、FP星翔太の2試合連続となるゴールで、日本が同点に追いついた。

 ポゼッションやシュート数ではスペインが上回りながらも、日本はしっかりとシュートを枠に飛ばし、さらなる追加点を狙う。すると7分、FP吉川のコーナーキックに合わせたFP逸見のシュートがゴールネットを揺らす。一戦目では失点に絡み、持ち味を生かし切れなかった逸見だが、このゴールでスペインからリードを奪った。その後はやはりスペインが圧力を高めるが、日本も集中した守備を見せる。第1ピリオド終了間際には6つ目のチームファウルでスペインに第2PKを与えるが、これをGKイゴールが止め、2-1とリードを保ったまま第1ピリオドを折り返した。

 しかし、優勝候補であるスペインは第2ピリオドの早い段階から同点を狙い、日本ゴールを脅かす。セットプレーにポイントで起用されたFP森村がチャンスを作るなど、さらなる追加点を狙う日本に対し、スペインはFPソラーノの折り返しに合わせたFPチノがゴール。2-2の同点に追いつかれてしまう。日本も少ないチャンスの中からピヴォのFP清水が前線でボールを収め、FP西谷良介もゴール前でチャンスを作るが、スペインの守備を崩しきることができない。30分にはFPアドリのフリーキックからFPラウル・カンポスにゴールを決められ、逆転を許した。1点を追う日本は4分を残しタイムアウトを取ると、FPアルトゥールにGKユニフォームを着せパワープレーの準備をする。その後は流れを見ながらパワープレーに出た日本だったが、39分には左サイドで一瞬の隙を突かれ、パワープレー返しを浴びる。2-4とリードを広げられた日本は、最後までパワープレーを続けたが追撃及ばず試合終了。グループステージ2連勝とはならなかった。

 敗れた日本のブルーノ・ガルシア監督は、試合後のミックスゾーンで取材に応じた。

―――素晴らしいパフォーマンスのなかで惜しくも敗戦となりました。試合の総括をお願いします

スペイン代表のようなチームに上回っていくためには、40分間を通し最高のパフォーマンスをしなければ叶わないということは、試合をする前から分かっていました。今日の試合ではHTまでの20分はそれができていました。その後の20分間が課題に満ちたものでした。前半をリードして終えて、そのあと同点、逆転とされた2点に関しては元々想定したゲームプランのなかで警戒していたFKやサイドでの一対一などで、こちらがエラーを犯し、失点を許しました。本当に細かいところですが、ちょっとしたミスも相手はまったく見逃してくれることはありません。そういったレベルの相手だと分かっていたなかでミスが起きたことが、結果が伴わなかった理由だと思います。とはいえ、今日のゲームで我々はそういったことを改めて目の前で見て、痛感して、さらに改善点を具体的に詰めていく材料を得ました。補強されてこの試合を終えたという気持ちです

―――次の試合やGSの得失点差を考えながらも、勝ちにいった決断だったと思います。パワープレーを選択した際の気持ちを教えてください

パワープレーを使う、使わないの前に、勝ちにいくことを念頭に置いて臨んだゲームでした。勝つことを考えなければ、同点に持ち込むことすら難しかったと思いますし、同点に持ち込もうとすれば負けてしまうゲームだったと思います。「まずはパワープレーに入り同点に」という気持ちではありましたが、投入した時間帯に関しては相手は5ファウルが溜まっている状態だったので、攻撃の流れからどこかでファウルをもらえるのでは、ということを注意深く見て、(パワープレーの投入までの時間を)少し引っ張ったというところがあります。最後の3分まで相手がうまく対応してきたので、そこでこちらからアクションを起こしました。最終的にはちょっとしたズレからボールを失い、早いリスタートから失点につながりましたが、そういったディテールも逃さずに、次にそういう場面になったときは違うアクションを取れるよう、補強するポイントだと受け止めています。

―――ブルーノ監督の「勝つ」という気持ちが選手に乗り移り、これまでのスペインとの対戦で一番いい試合ができたと思います

サポーターや応援してくれている人の一部は、戦術やプレーモデル、どのような部分を活用して相手に対応していくのかを分析しながら見ていると思います。どんな技術が使われているか、どんなアクションやコンビネーションプレーがあるのか、分析するマインドです。しかし、多くの人はスペクタクルな場面、1対1やシュートシーン、早い展開に感動や興奮を覚えるようなゲームだったと思います。しかし、戦術的なマインドを持つ人にも、エンターテインメントとして見る人にも、共通して感じてもらえることは、このチームが犠牲心や努力、不屈の精神を持ってプレーをし、戦っているということだと思います。それこそが日本代表というチームが示すべき姿であり、使命だと思っています。そのように自分たちの代表が戦っているところを見て、誇りを感じてもらうことが日本代表の役割だと思っているので、そのことだけは勝敗に関係なく絶対にやり遂げようと臨んだ試合でした。

 また、当然相手は優勝候補であり、勝たなくてはいけない、優勝しなくてはいけないという責務を背負っているような、世界有数のトップレベルのチームです。そのチームに対して前半をリードで終えていますし、後半では我々のミスを逃さずにつけ入れられましたが、そういうところに近づいてきたことは、これまでの取り組み(の成果)だと思います。この経験、この1試合を教訓にしながらさらに強くなって、引き続き目標に向かって切り替えて臨んでいきたいと思います。

―――次戦、GS最終戦に向けて

 時間軸に名前をつけるなら、過去がスペイン戦で現在がパラグアイ戦です。この現在とは、当初から目標としていたグループステージ突破の鍵を握るゲームです。その鍵を確実に取れる感触、勢い、強さを我々は持っています。見てくださっている方々には大きな期待を持って応援し、見守ってほしいと思います。我々は必ず勝って、グループステージ突破を果たします。

 グループステージ3戦目は20日24時(日本時間21日0時)に行われ、日本はパラグアイ代表と対戦する。

取材・文=しょうこ

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