捕獲したワニの腹から遺体の一部を発見 ハリケーンの二次被害でワニに襲われた男性のものか(米)

先月30日の正午頃、米ルイジアナ州南東部スライデル在住のティモシー・サタリー・シニアさん(Timothy Satterlee Sr、71)が自宅近くで被害の様子を確認していた時にワニに襲われた。

当時はハリケーンの影響で大規模な洪水が発生し、ティモシーさんの自宅周辺も水位が上がっていたという。その水の中に身を潜めていたワニがティモシーさんに近づき、腕に噛みついて引きちぎったのだ。

ティモシーさんの叫び声を聞いた妻が駆けつけて応急処置を行うと、玄関先でティモシーさんを待たせたまま助けを求めに小型ボートで家を出た。しかし家に戻ってくると、ティモシーさんの姿が見当たらなかった。

ワニが戻ってきて再びティモシーさんを襲ったと考えたルイジアナ州の保安官事務所「St. Tammany Parish Sheriff’s Office」はすぐに捜査を開始したが、ティモシーさんは見つからなかったと報道されていた。

ところが今月14日、同保安官事務所がFacebookでこの事故に関する続報を投稿した。

今回の件を担当したランディ・スミス保安官(Randy Smith)は、ティモシーさんを発見するために国や州の魚類野生生物局のスタッフと協力して捜査を続けていたという。

そしてティモシーさんの自宅近くにあるエイブリー・エステーツという地域でワニの姿を発見したため、近くに罠を仕掛けた。すると捕らえられたワニは体長12フィート(約3.6メートル)、体重504ポンド(約228キロ)もの大きさだったそうだ。

このワニは安楽死させられて詳しい検査が行われたが、胃の中から人間の遺体の一部と思われるものが出てきたという。現在は、これがティモシーさんの本人のものか確認するための作業が進められている。

「必ずティモシーさんを見つけ出す」と強い信念を持って2週間以上捜査を続けてきたランディさんは「今回の悲劇に、ティモシーさんのご家族には心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。調査結果が愛する人を連れ戻してくれるわけではありませんが、これで気持ちの整理がつけられることを祈っています」とコメントした。

なおアメリカにおいてワニは、テキサス州中央部からノースカロライナ州にかけて南部沿岸に広く生息している。その中でもルイジアナ州とフロリダ州に多く生息しており、各州で100万頭以上の野生のワニが棲みついているそうだ。

画像は『St. Tammany Parish Sheriff’s Office 2021年9月14日付Facebook「***UPDATE - Alligator Suspected of Attacking Slidell Man Captured***」』『NOLA.com 2021年9月13日付「Alligator thought to have killed Slidell man caught, St. Tammany officials say」(PHOTO PROVIDED BY RICHIE SMITH)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 iruy)

2021/9/16 13:57

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