ひろゆきが断言「子どもの大学進学は、親にとって”割のいい投資”である」

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

 日本の大学の学費は高すぎる――。給料が年々目減りする日本において、子どもの教育費を捻出できない家庭が増え、教育格差は広がるばかりだ。著書『僕が親ならこう育てるね』が話題のひろゆき氏は、この問題について「親は無理してでも子どもに大学進学させるべき」と説く。その理由は――。

◆子どもの大学進学は「投資」である

 日本で60歳まで働いたとすると、高卒と大卒とでは生涯年収に約4000万円の差が出ると言われています。最近は「人生100年時代」などというキャッチフレーズとともに、70歳まで働かなければいけない状況にありますので、生涯年収は5000万円近くの差が出ることになります。

 僕は「子どもには大学を卒業させたほうがいい」派の一人なのですが、この数字ひとつとっても、大卒資格を取得したほうが有利なのは一目瞭然。

 大学4年間には数百万円の学費が必要になるわけですが、それで生涯年収が数千万円変わるのであれば、奨学金という借金を背負ってでも大卒資格を取得するという「投資」は十分割がいいと思うのです。

◆老後資金を削ってでも学費に回すべき

 もちろん一番いいのはやはり親が学費を払うことです。経済的に難しい状況がある家庭もあると思いますし、老後資金を崩してまで子どもの大学資金を捻出した結果、老後を子どもに頼って親子共倒れというパターンもあります。しかし、冒頭で述べたとおり、数字的には子どもが大卒者のほうが収入合計は大きくなるわけです。

 投資と考えれば、高卒で子どもの就職が厳しくなるほうが痛いので、老後資金を削ってでも子どもの学費に回したほうがいいと言えるでしょう。

◆奨学金という借金が、短絡的な選択をさせる

 僕が学生のころに比べて、奨学金受給者数は増えていて、日本学生支援機構の発表によれば、’18年の大学昼間部に通う学生の47.5%は、奨学金を受給しているそうです。

 現状、単なるカネ貸し状態になっている日本の奨学金制度を利用すると、子どもは学生時代から借金を負うことになります。

 そんな状態で就職活動をすると、多少給料が高ければ、どうしようもない会社だと思っていても、選んでしまうものです。

◆「新卒カード」の安売りはもったいない

 新卒未経験者に高い給料を払う会社は、よほどの人気企業か、もしくは営業系のブラック企業。むしろ、後者のほうが、割合が高かったりするのですね。

 そんなところに人生一度の新卒カードを使うのはもったいないですが、奨学金という借金を返済するためには仕方ないと考えてしまうものです。

 70歳まで働くことを考えると労働の期間は長くなるので、なるべく楽しいと思える仕事に就いたほうがストレスも少なく、幸せなサラリーマン人生が送れるのは当たり前です。

 子どもが人生の長期的な視点を持つためにも、子どもが勉強をして大卒でありたいと考えているのであれば、奨学金ではなく、親が大学の学費を払ったほうがいいと思うのです。

―[ひろゆき連載コラム「僕が親ならこうするね」]―

【ひろゆき】

西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。『僕が親ならこう育てるね』という初の子育て論本が発売。著者印税は児童養護施設へのパソコン寄贈に充てられる

2021/9/16 11:54

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