どの駅からも徒歩15分…。「陸の孤島」でも、モデルや芸能人がこぞって集まる魅力
目黒通りの大鳥神社エリア(下目黒付近)は、インテリア好きなら一度足を運んでみたい場所。
交通の便は良いとはいえず、目黒駅や祐天寺駅、学芸大学駅から徒歩15分以上かかるため”陸の孤島”とも言われている。
だが実はこの”陸の孤島”に、クリエイターや芸能人、モデルなど、お洒落業界人が多く住むのだ。その魅力とは…?
今回、取り上げるのは目黒通りの大鳥神社交差点から目黒郵便局付近の目黒区中町、中央町、下目黒周辺
20軒ものインテリアショップが並ぶ目黒通り
通り沿いにインテリアショップが並び、軒先に商品を並べている店も多数。休日になると、ウインドーショッピングをするお洒落カップルで賑わいを見せる。
そもそも、目黒通りは港区から多摩川まで続く道。
高級住宅街を縫うように通っていることから、高級車の販売店やディーラーが多く、”日本一外車が通る道”と言われてきた。
その理由を、インテリアショップ『karf』の山本景介さんはこう話す。
「クルマ好きの人はインテリアのこだわりも強い。それがインテリア通りになったひとつの理由だと思います」。
この地で20年以上前から店を構え、街の変化を見てきた人だ。
山手通りから入ってすぐ。創業35年の老舗的存在『karf』。オリジナルの家具を中心に国内外からのセレクト家具も取りそろえている
2000年代には40軒以上のショップがあり、雑誌でデートスポットとしても紹介されるほど賑わっていた。
変化があったのは2012年。路面への駐停車が禁止になり、それまでのように道路脇に停車し、店を訪れることができなくなってしまった。
以降、ブームは落ち着いたものの、現在も20軒以上の店舗があり、メッカであることに変わりない。
インテリアショップが並ぶお洒落な空気感は、飲食店にも派生している。
あの有名なステーキ店も目黒通りにあり!
独特な空気感漂うレストランやカフェ
駅から遠く、家賃が抑えられるため、初めて独立する意欲的なオーナーの店が増えている。
パリの空気を持ち込んだビストロ『メグロ アンジュール』。
パリにある自然派ワインビストロの草分け的存在『ル・ヴェール・ヴォレ』で修業した宮内亮太郎さんが、同店の姉妹店として2012年に開店。
『ワインショップ ornis』。カリフォルニアワインを直輸入しており、珍しい銘柄が揃う。
2020年開店ながら街の定番になりつつある、鹿料理をメインにした話題のビストロ『鹿とパンとワイン Bistro STAGMAN』。自家製パンが食べ放題。
「鹿肉の盛り合わせ」3,660円から注文したい。
レスラーの聖地・ステーキ店『リベラ』。もはや説明不要な有名店。
シンプルな塊肉に、たっぷりかかった秘伝のソースがクセになる美味しさ。
カフェ併設のコインランドリー『フレディ レック・ウォッシュサロン トーキョー』。
今月の街角SNAP
芹澤裕介さん 里美さん 夫婦。在住歴10年。裕介さんの職業はフォトグラファー。
「都心でありながら、繁華街といい距離感で暮らせるところが気に入っています」
芹澤さん夫妻のようにこうした空気に惹かれ、クリエイターや芸能人、モデルなども多く住む。
また『ワインショップ ornis』の久利真佑実さんはこう語る。
「食や暮らしに関心のある人が多い印象です。ただ、着ている洋服はラフ。目黒通りの落ち着いた雰囲気にマッチしていると思います」
かつて外国で暮らした人が、住み心地の良さを感じて、定住するケースも多いそうだ。
商店街に隣接し、スーパーもあり、生活もしやすい。最近では共働き世帯も増えている。
お洒落ではありつつ、自分のライフスタイルを重視している。
自由さやマイペースさを持ち合わせているのが、目黒通り界隈の住民らしさなのだろう。
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