ブランダード風マカロニグラタン 【ソムリエが教えるワインと簡単リッチ飯 vol.2】

皆様こんにちは!ソムリエの佐藤尊紀です。
季節合わせて、またシュチュエーションに合わせて誰にでも分かりやすく、みんなに喜ばれるワインとそんなワインにぴったりなお料理を一緒に作って行きましょう!

今回も「市販のルー」を使って、誰もが食べてる、作ってるいつでも手に入る食材と、いつものお料理をワンランクアップしていきます。

作った本人もビックリ?!、家族の反応にもビックリ?!
そんな感動をお届けできたらと思います。

お家ゴハンもつづくと「何か新しいお料理を」と悩んじゃいますよね。毎日のごはん。
さてさて今回も作り慣れた定番お料理マカロニグラタンですが、ちょっとフレンチビストロっぽくアレンジして「ブランダード風」に。


はてはて「ブランダード」とは?

フランスの南、ラングドック地方の郷土料理で本来は乾燥した「塩ダラ」を使用します。
塩ダラを水で戻して塩抜きしニンニクと一緒に牛乳でコトコト煮込んだら茹でてつぶしたジャガイモと和えて、ペースト状に薄いバケットに塗って食べる、もう絶対的に白ワインにもぴったりなそんなフレンチビストロの定番お料理です。

「タラ」は日本のスーパーでもよく見かけるお魚ですね。
ムニエルにしたり、フライにしたり、湯豆腐に入れたり、と本来は「魚」に「雪」と書くほどに冬のお魚なのですが今は年間を通して手に入りやすい定番のお魚です。

仕込んでおけば冷蔵庫から出して、オーブンに入れるだけなのでみんなでワイワイなパーティーにもぴったりです。
オーブンで焼き上げている間に、サラダやオードブルを作れちゃうので「段取り上手さん」に成れてしまいます。
そんな、簡単リッチ飯な「ブランダード風マカロニグラタン」

大切な人達に新たな感動と興奮をお届けすべく今日も精一杯の愛を込めてワインにピッタリな一皿を作ってまいりましょう!

■ブランダード風マカロニグラタン

調理時間 1時間 1皿分 679Kcal


レシピ制作:佐藤 尊紀



<材料 6皿分>
本日のルウ「ハウス 北海道グラタン ベシャメルソース仕立て」 1箱
タラ(皮なし:塩なし) 330g
タイム 3本
ニンニク(大) 1片
バター(有塩) 10g
オリーブ油 大さじ2
玉ネギ(大) 1個
ジャガイモ(小) 9個(またはメークイン(小)3個)
マカロニ(ルウと一緒に入っているもの) 1箱分

 塩 少々
 ホワイトペッパー 少々

 白ワイン(コロンビアクレスト ・グランドエステーツ・シャルドネ) 100ml
 牛乳 300ml
 生クリーム 100ml
 水 200ml
 トリュフ油(白) 大さじ1
 鶏ガラスープの素(顆粒) 10g

 シュレッダーチーズ たっぷり
 パン粉 少々

 大きめの耐熱皿と盛り付け用のお好きなお皿
 または1人用のグラタン皿

 パセリ 少々
 黒コショウ 少々

<下準備>
※ジャガイモを茹でながら、その他の下準備を進めると調理までスムーズです。


・ジャガイモは皮付きのまま軽く洗って、小鍋に入れ、十分につかるほどのお水を。小さじ1杯のお塩(分量外)を入れ強火に。5分ほどで沸騰してきたら弱火にして、そこから更に15分でザルにあげます。すこし冷めたら皮をむいて1cmほどのスライスに。




実は熱いうちが、皮がむきやすい。でも超熱い。ギリギリ持てる程度の温度で頑張ってむきましょう。

・ タラはペーパータオルなどで水気を拭き取り、皮付きなら包丁で削ぎ落とします。骨があれば骨抜きで抜き取ります。もし骨抜きがなければ、骨の両側を包丁で切り離し、骨の部分だけを取り除きます。その後、身の部分カットは2cmほどの大きさに。


・ 玉ネギは、皮をむいたら、縦に半割りにして芯を取り、縦に5mmほどのスライスに。

・ ニンニクは上下を落として、縦に半割りにし、芯を取ってからみじん切りに。半割りの断面を下にして一度薄くスライスしてから平にならし、せん切りに。せん切りを90度回転させみじん切りに。


ニンニクはフランス語でアイユ、みじん切りはアッシェ。ニンニクのみじん切り=アイユアッシェ。またまた関係はない、本日のテーブルトークですが。

・バットにタラとお野菜を分け、タラはアセゾネ(前回も出てきましたね。お肉やお魚に下味として塩コショウをすること。白身魚にはできればホワイトペッパーを)をしておく。目安としてはそのままソテーして食べれる程度の味付けに。



<作り方>
1.玉ネギを炒めます。大きめの深いフライパンだと、仕上げまで一つのお鍋で完結するのでオススメです。テフロンなおよし。そこにオリーブ油大さじ1を引き、中火で温めます。透き通ったらバットにあけてください。ここまで約5分。


2.同じフライパンにオリーブ油大さじ1を入れ中火に。お魚をタイムと一緒に焼いていきます。時々返しながら表面に焼き目がつくまでゆっくり焼きましょう。こんがりキツネ色になったところで、お魚をフライパンの片側に寄せ、バターとニンニクを投入。ニンニクがほんのり色づき、素敵な香りが立ちのぼってきたら、お魚と静かに混ぜ合わせて白ワインを。


お魚は水分量が多いので、アセゾネしてからちょっと時間が経ち過ぎてしまうと水分が出ます。油が跳ねるので水気があればペーパータオルなどでよく拭き取って下さい。火傷などをしてしまってはお料理もお食事も楽しめなくなってしまいますから。本来のブランダードでは焼かずに煮込む作り方もありますが、今回は臭みを取るためと、香ばしさを引き出すために少し焦げ目を付けましょう。

3.ワインが全体にまわり、1分ほどで一煮立ちすればアルコールが飛びます。そこでお水と牛乳を入れます。牛乳は吹きこぼれやすいので気をつけてくださいね。


続けて鶏ガラスープの素、玉ネギ、マカロニ、ジャガイモも投入。跳ねないように気をつけてくださいね。






固形物の投入が済んだら、粉末のルウと生クリームを。


そして、本日も登場!劇的ビフォア・アフター!「白トリュフオイル」も入れちゃってください!

4.全てがおさまったお鍋を、木ベラでゆっくりかき混ぜます。お魚はくずれても良いです。全てが一つに成るように、美味しくなあれと「かき混ぜます」。「ブランダード」の言葉の意味は「かき混ぜた物」だそうです。全てを一つに、美味しくなあれ。

5.お魚を焼き始めてからグラタン皿まで15分程が目安です。お好きなサイズのグラタン皿に移します。すぐに召し上がるのでしたら、たっぷりのシュレッダーチーズと、その上にパン粉をお好みで。パン粉はチーズの油を吸ってカリッと仕上がるので意外とあっさり召し上がれます。オーブントースターが実は手軽で簡単。200℃~250℃の温度で5分、反転して5分が目安。愛おしくチーズが焦げるのを、胸を焦がして見守ってください。チーズ大好き。


すぐに焼かないのでしたら、表面に落としラップをして、乾燥から守りつつ出来たら下に網などを敷き放熱しつつ、お片付けを始めましょう。またお弁当用の可愛いカップなど御座いましたら、こっそり3つほど取り分けて冷凍庫に。お弁当に詰める際に電子レンジでチンして下さい。


6.オーブンでチーズが溶けたなら、手前と奥、右と左の温度差を確認し、反転すると均一な焼き加減になります。トータル10分ほど。すこし焦げてるくらいが美味しいですよ。焼き上がりの5分前を予測しつつガルニチュールを仕掛けます。


■ガルニチュール(付け合わせ)
<材料 6皿分>
ホウレン草 1束
オリーブ油 大さじ1

<下準備>
・ホウレン草は根の部分を切り落とす。ボールを2つ用意し、葉の付け根から茎を手でちぎり、それぞれのボールに分けて水に浸け、泥をよく落とす。そしてきれいな水にしばらく浸けてよく水を吸わせる。10分ほどさらしたらサラダドライヤーなどで水切りする。


キャベツやホウレン草、小松菜などの葉物は、加熱する物でも水にさらすことにより、より歯応えが増します。

<作り方>
1、フライパンを強火で温め、オリーブ油を入れ、茎の部分からソテーする。しんなりとした所で葉の部分をソテーする。お味が物足りない様でしたらお好みで、あくまで少量の塩味を。

この度は白身魚の香りも強く、生クリームも白トリュフオイルも使用した濃厚なおソースにて。ホウレン草はシンプルにオリーブ油のみでソテーし、濃厚なおソースと交わるホウレン草の香りとお味をお楽しみください。

■盛り付けの「映え」ポイント
・電子レンジで少し温めたお皿の前方に、フライ返しやサーバースプーンなど面積の広い物でブランダードマカロニグラタンをすくい上げ盛り付ける。

・「映え」のポイントは焼き目をなるべく崩さずに盛り、手前に少々のマカロニやジャガイモを覗かせる。

・正直、魚は分かりづらいので潔く諦める。

・奥にホウレン草を高く盛り、左下より右上に向かってブラックペッパーを大胆に振りかける。お皿のリム(縁の部分)にのるほどに大胆に振りかける。その上から少量のパセリを無造作に振る。

南フランスの地中海沿岸でも、スペイン寄りのエリアにある、ラングドック地方の郷土料理「ブランダード」。しかし語源を調べてみると、同じ地中海沿岸でも真逆のイタリア寄りのプロヴァンス地方の言葉だとか。その意味は「かき混ぜたもの」だそう。

その主役である「塩ダラ」は古くから北部の海で獲れるお魚「鱈」を保存するために塩漬けし、乾燥させた物が流通し今では地中海沿岸で広く親しまれている食材だとか。

調べてみると、実は日本でも江戸時代に「塩ダラ」が存在していたらしく口が大きいので、そこからエラと内臓を取り出し、お腹を裂かずに塩漬けにしていた。
そのために「切腹を避けた縁起物」としてお正月に重宝されたそうな。

また、お腹いっぱい食べることの表現で「たらふく」とは「鱈腹」と書きその語源になったとか。ホントかウソか。

ワインも食材も、世界中には面白い独自性や、共通性が見つかったりする。
地方のいろんな逸話に出会えたり、それもこれもお料理の楽しみの一つかなと思う。
調理法も、逸話も、人生も「どれが正しいか」よりもこんなwithコロナな現代を、少しだけ「いかに楽しむか」に注目できたらテーブルもちょっぴり明るくなって、お家ゴハンの素敵な隠し味が増えるかもしれない。

冷蔵庫で程よく冷やしたシャルドネを、口の広いワイングラスに注ぐ。
BGMと共に、グラスのワインとお互いの視線を「かき混ぜる」
ブランダードと共に、素敵な夜が、混ざり合いますように…



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