「一蘭」初のカップ麺はなんと490円! 店のラーメンにも劣らない高級カップ麺の世界

  2月にも多くの名店再現系カップ麺が発売されましたが、特に本格的で高額な商品が多かったのが特徴的でした。豚骨ラーメンの名店「一蘭」の初となるカップ麺、「日清×食べログ百名店」の第4弾商品など、注目商品が盛り沢山です。

 高けりゃ良いというわけでは決してありませんが、今回は2月に発売されたカップ麺のうち、名店再現系の高級商品3品をご紹介。高額カップ麺の実力に触れていきたいと思います。

「一蘭」待望の初のカップ麺は超高額!「一蘭 とんこつ」490円(税込)

 まずは、豚骨ラーメンの名店「一蘭」の初のカップ麺、「一蘭 とんこつ」490円(税込)。両脇を衝立で囲まれた「味集中カウンター」や、専用の用紙に麺の硬さやタレの量など細かく注文ができる「オーダーシステム」を採用し、業界を牽引してきた「一蘭」が、今度はなんと490円(税込)というセンセーショナルな価格設定でカップ麺を送り出してきました。

 490円という価格設定だけでも驚きなのに、具材は敢えて入れていないという驚きの宣言。「ラーメン本来の純粋な味わいを楽しんでいただくため」というのが理由だそうですが、お店のラーメンには具が入っていることを考慮すると、カップ麺の具は一蘭が求めるレベルに達しなかったのかもしれませんね。

 白濁の豚骨スープに細麺、そして「一蘭」名物の「秘伝のたれ」の組み合わせで、本当に具は入っていません。490円で具なしとは、よほどスープや麺への自信があるという現れなのでしょう。

 スープは甘くて口当たりの良い、「一蘭」らしい味わいです。豚骨の臭みは一切なく、油や塩気による濃厚さ、味の強さはないにもかかわらず、グッと押し出されてくる太い豚骨の旨み。臭みとは違う鼻を抜ける豚骨の香りも、スープの本格感を増幅させていました。

 スープ表面には、カップ麺ではあまり見たことがない形状の油脂が浮いています。決して量が多いわけではありませんが、豚脂ならではの風味、そして上品な甘みが強く感じられました。

 ゴリゴリの豚骨臭があるスープではありませんが、ここまで旨みが分厚い豚骨スープはカップ麺離れしています。高額商品なのでおいしいのは当然という考え方もあるでしょうが、お金をかければカップ麺でもこんなに完成度の高いスープが作れるという事実に驚かされました。

「一蘭」の名物「秘伝のたれ」も再現されています。スープをピリ辛にするとともに、スパイスや香味野菜などによってスープの味を複雑なものにしています。

 ただ、今回のスープのデキがあまりに素晴らしいので、最初から入れてしまうよりはまずはスープだけの味を楽しみ、「味変」アイテムとして後半戦に投入するのが良さそう。スープが口に合った場合は、思い切って「秘伝のたれ」は使わないという選択肢もありだと思います。

 合わせる麺は細いストレートノンフライ麺で、お店に比べるとひとまわり太く映ります。また弾力が強く、かためで注文した麺を再現しているのでしょうか。麺量がそれほど多くないので、替え玉が欲しくなってしまいます。

 490円という値段で、しかも具はなしという、千鳥ばりにクセが凄いカップ麺。カップ麺としては恐ろしく高額ですが、普通のラーメンでも1,000円近くする実際の「一蘭」の代わりになりうると考えれば、ファンにはお得な商品と言えるのではないでしょうか。

 続いては、日清食品の「日清×食べログ 百名店 櫻井中華そば店 淡麗醤油中華そば」295円(税別)。先ほどの490円がすごすぎますが、こちらも300円近い高額設定です。横浜の「櫻井中華そば店」の味が再現されています。

「中華そばの王道を崩す」という信念のもと、淡麗醤油味のスープに細麺を合わせたくなるところを、あえて太い縮れ麺と合わせ、ネオクラシックな中華そばを標榜しているお店とのこと。食べログで高評価され、百名店入りしています。

 濃い醤油色の澄んだ淡麗スープで、色味の割に醤油はまろやかで塩気はおとなしめ。舌に苦味を感じるレベルで鶏ガラが濃く、スープの主役を張っています。鶏ガラの厚みが高価格であることに説得力を持たせています。

 スープ表面には鶏油を主体とする油脂が浮いていますが、鶏油特有の甘ったるい風味はあまりなく、主役は鶏ガラに譲り、甘みや風味よりも、こってり感をつける役目を担っていました。

 澄んだあっさり系の淡麗スープには、細めの麺を組み合わせることが多いですが、「櫻井中華そば店」では太め平打ちの多加水縮れ麺が使われています。カップ麺でもその麺を再現した太くて弾力の強い縮れノンフライ麺が合わせられています。

 本来なら、太麺だと麺が強すぎて淡麗スープとバランスが悪くなりそうなところですが、麺に負けない鶏ガラの強さによって、麺とスープの相性は抜群です。

 具として分厚い乾燥チャーシューやメンマ、ネギが入っていますが、税別295円という価格設定を考えると、それほど豪勢とは言えません。もちろん、先ほど490円で具が入っていないカップ麺を紹介したばかりなので、入っているだけで儲けものかもしれません。

 最後に紹介するのは、ファミリーマート限定発売の「中華蕎麦うゑず監修 濃厚豚骨魚介中華そば」278円(税込)。サンヨー食品製で、山梨・甲府近郊の人気のラーメン店「中華蕎麦 うゑず」監修による高額カップ麺です。

「中華蕎麦 うゑず」は、豚骨魚介の名店にしてセブンのカップ麺でもおなじみ「中華蕎麦 とみ田」出身。師弟がセブンとファミマに分かれてしのぎを削る構図は興味深いですね。

 豚骨をベースに魚粉をたっぷり加えた醤油味のスープで、豚骨も醤油も魚介も濃くてどろどろ。お店の豚骨魚介を濃厚スープで再現しています。目に見える形で魚介粉が入っているわけではないので派手さはないですが、この濃厚感は師匠の「とみ田」カップ麺をも上回っていました。

 スープにはゆずパウダーが入っていて、思い切った柑橘の香りと酸味がアクセントになっています。魚介系のスープはゆずが効いていることが多いですが、ここまで強いものはカップ麺ではあまりなく、思い切った爽やかさも併せ持つスープでした。

 麺は中細ストレートのノンフライ麺で、透明感があってつるみもある多加水麺食感ですが、歯切れの良さは低加水麺的。褐色が強く、お店と同様に全粒粉が練り込まれているようです。

 高額商品ですが、具はペラペラのチャーシューとナルト、メンマで、200円以下の商品にも入っていそうなレベル。高額設定ですが、スープと麺でコストが力尽きてしまったようです。ただ、このスープの濃厚さだけでも高いお金を払う価値がありました。

カップ麺ではなくお店のラーメンの代わりと考えると安い?

 名店再現系の高額カップ麺3品を紹介してきました。高額ではあるものの、いずれもカップ麺離れしたおいしさがありました。カップ麺としては高額で手を出し難くても、ラーメン店で食べる代わりと考えれば安いと言えるかもしれません。

  • 2/28 21:00
  • サイゾー

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