ギャルが使う「397」「BFF」「NHK」「OBT」謎の略語の意味<ギャル語辞典>

 若者たちの間で時代とともに誕生してきたギャル語。「あげぽよ」や「マジ卍(まんじ)」をはじめ、一般世間で話題になることも多々。しかし、意味がわかるようでわからないものも少なくないはずだ。

 そこで、渋谷や新宿などに行くことが多いというギャルやキャバ嬢たちを取材。最近よく使っているギャル語を教えてもらった。そのなかで、今回は一見すると暗号のような言葉「397」「BFF」「NHK」「OBT」の4つ紹介する。

◆Q.「397」ってどんな意味?

 ギャルたちが使う言葉に 「397」があるらしい。もちろん、ただの数字の羅列ではなく、言葉としての意味がある。千葉県市川市にある飲食店「リバーサイドレストランBIBI」を経営する鈴木愛彬さんは、とあるシチュエーションのときに“軽いニュアンスで”使うという。

 ヒントは、人に感謝の意を伝えるときに言うようだ。

◆A.「サンキューな」の意味

「397」で「サンキューな」。由来は、音楽グループ「レペゼン地球」の楽曲『ぽしゃけかーにばる』で「397」と書いて「サンキューな」と読ませる歌詞から。鈴木さんによると、「ありがとう」を崩して言う感覚で、軽いニュアンスでお礼を伝えるときに使うんだそう。

 例えば遊んだ日の帰りに「今日は楽しかったよ、ありがとう」と伝えるために使われることもあれば、SNSの投稿でハッシュタグを付けて感謝の意をさりげなく示す場合にも用いられるそうだ。

◆Q.「BFF」が表す意味とは?

 インスタなどのSNSで、複数の女子が仲睦まじげに映った写真とともに、アルファベット3文字「BFF」がハッシュタグとしてよく添えられる。

 藤崎ジュリアさんは、「うちら、まぢBFF」などの使い方をするそう。

◆A.「ベスト・フレンド・フォーエバー」

 それは、「ベスト・フレンド・フォーエバー」の略。平たく言うと「親友」といった意味なんだとか。英語圏の国の女子学生によってこの言葉が普及し、日本でも2016年にテレビ番組内の「女子高生流行語大賞」でランクインするなどした。

 かつて、同様の意味を持つ「ズッ友」といった言葉も同時期に流行したが、「BFF」もこの言葉と同じく軽い意味合いで使われる。実際には親友と呼べるほどの仲ではなくても、ノリで使うことも多いのだそう。それはどうやら英語圏の国でも同じのようで、国は違えど女子学生特有の“ノリ”は世界共通なのかもしれない。

◆Q.「NHK」が表す意味とは?

 もちろん、「NHK」は「日本放送協会」の略ではない。だが、これだけでは何が何だか分からない……。前出の藤崎ジュリアさんは、イケメンに「NHK」されてしまうと“きゅん”としてしまうという。

◆A.「二の腕を・引っ張って・キス」

「NHK」は、「二の腕を・引っ張って・キス」の略だ。かつて、「壁ドン」、「顎クイ」といった少女漫画的シチュエーションが女子の胸にきゅんとくると話題に。そうした“胸キュン”ワードとして「NHK」も2016年にテレビ番組で取り上げられ、SNS上で話題になったそうだ。

 当時は、何でもアルファベット3文字に略してしまうタレント・DAIGOのネタ“DAI語”が流行しており、2015年には『DAI語辞典』なる書籍が販売されるほど。もしかしたら、その影響下で「NHK」といった略語が普及していった流れがあったのかもしれない。

◆Q.「OBT」ってどんなさま?

 ほかにも「OBT」というものがある。ヒントとして、「T」は「態度」を表す。「OBな態度」ということだ。「OBT」は、多くの女子にとって、イケメン以外にやられても成立しない。あるいは気になる男性にやられると胸がときめくという。

◆A.「思わせ・ぶりな・態度」

 正解は、「思わせぶりな態度」。例えば、自分にだけ優しくしてくれているかのような態度を取られたり、やたらと親密な態度を取ってきたりなど。女子をつい勘違いさせてしまう胸キュンポイント高めな男子の様子を表すようだ。

 トレンドの移り変わりが激しいギャル語。雑誌『men’s egg』の元編集部員で、ギャルやギャル男の変遷を見てきたライターの藤井厚年氏がギャル語について説明する。

「ギャル雑誌の全盛期は読者モデルによる雑誌での発信が大きかったのですが、現在はSNSの影響力が強い。InstagramやTwitterのハッシュタグをはじめ、YouTuberやTikTokerの動画配信がバズって、それをギャルたちが好んで使うというパターンも多いですね」

<取材・文/二階堂銀河(A4studio)>

―[おじさんが知らない「ギャル語」辞典]―

2021/9/9 15:51

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます