阪神、広島、オリックス。日本一早いストーブリーグを予想する

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―[数字で見るプロ野球]―

 8月31日をもって2021年プロ野球の支配下登録・移籍期限が終了した。コロナ禍のシーズンで昨年に引き続きシーズン途中の外国人補強が低調気味でありながら移籍が活発だった今年であったが、これにより「来シーズン」に向けた編成の見込みを数字から見てみよう。今回は広島・オリックス・阪神を取り上げる。

◆全く補強がなかった広島

 今シーズンで最も特徴的だったのは広島だ。支配下69人、育成6人で開幕し、結局誰一人入団退団がなくそのまま登録・移籍期限を迎えた。9月8日現在4位と苦しいシーズンながらも、開幕時点で70人枠ギリギリからスタートしており、補強となるとトレードくらいしか手の打ちようがなかった状態であった。

 来シーズンの編成に向けて気になるのは、選手の若さとポジション別の選手数のバランスが悪く見えることである。広島は支配下投手数が37人と12球団最多タイでありながら、最高齢の選手は中村恭平の32歳と非常に若い。さらにドラフトでは投手5人、1年目の外国人投手が3人と若い投手がとにかく多い。つまり、戦力外にするにしても年齢的に早く見切らざるを得ない状況だ。

 広島は昨年ドラフトの時点で育成に注力する方針のまま今シーズンは上位争いできるまで育ちきれなかったということになるが、育成重視路線でいく場合、戦力外もドラフトも少人数で終わる可能性がある。

◆3軍育成捕手を活用し結果の出たオリックス

 毎年の編成数を見ていて「どうしてオリックスは優勝できないのか」と思っていたのだが、今年は違った。開幕時に支配下67人、育成20人とソフトバンク・巨人並みの3軍体制で挑んだ今シーズンはうまく噛み合い優勝争いを演じている。現在は支配下69人、育成18人と見事に「仕上げた」と言えるだろう。

 例年、数だけは揃っていても結果の出なかったオリックスだが、今年の編成での特徴は支配下捕手5人体制がうまくハマった点だろう。育成に捕手が4人おり、これなら3軍も見事に回るうえ、支配下捕手数を他球団より1つ空けているので、投手や野手の支配下枠へ割り振ることができている。

 ドラフトについては上位はともかく、数的には育成で野手が優先的に指名されるかもしれない。2軍3軍の試合を野手で出場する「親子ゲーム」ならぬ「子孫ゲーム」になっていた例もあり、3軍をさらに活用し育成育ちのスターを生みだせるか注目したい。

◆外国人最多の阪神はどうなるか?

 開幕では支配下69人、育成8人でスタートした阪神。前半は首位だったが後半は巨人とヤクルトと競る形になり、そこに踏みとどまれるかの上位争いを演じているところだ。今シーズンの阪神における編成で特徴的だったのは12球団最多となる外国人8人体制で開幕したことだろう。昨年も8人で戦っており、最近の阪神は外国人も競争になっている。ウラを返せば阪神は外国人選手への依存度が高く、シーズン成績への貢献比率は高い。

◆高齢化問題が阪神の悩みのタネか

 来シーズンへの課題は選手の高齢化だ。日本人選手でも30歳以上が9人おり、活躍できていないと現在支配下枠は69人と満員スレスレなため戦力外筆頭になりそうである。昨年も支配下枠がパンパンななか、戦力外をドラフト分との入れ替えのみで済ませており、例年緊急補強の余裕はない。

 育成は年によって多かったり少なかったりするが、結局開幕時に支配下枠がほぼ埋まっているため昇格可能性はよくて1人であることが多いのだが、例年1人以上は必ず支配下に昇格させており、そのへんはきちんと競争が生まれているようだ。

文/佐藤永記

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【佐藤永記】
公営競技ライター・Youtuber。シグナルRightの名前で2010年、ニコ生で全ての公営競技を解説できる生主として話題に。現在はYoutube「公営競技大学」を運営。子育てやSE業界の話題なども扱う。Twitter:@signalright

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