黒木華と柄本佑が王子と呼ぶ金子大地『先生、私の隣に座っていただけませんか?』ミステリアスな役を好演

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不倫をテーマにしつつ、ドロドロ感よりもコミカルな魅力に溢れる『先生、私の隣に座っていただけませんか?』。妻が自分の不倫に気づいているのではと焦る夫。その妻の浮気相手ではないかと夫が疑う教習所の先生を好演している金子大地さんは、出演作が目白押しの注目の若手俳優。金子さんに撮影裏話などを聞きました。

 

『先生、私の隣に座っていただけませんか?』

 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

 
9月10日(金)より新宿ピカデリー他全国公開
出演:黒木華 柄本佑/金子大地 奈緒/風吹ジュン
脚本・監督:堀江貴大
劇中漫画:アラタアキ 鳥飼茜
音楽:渡邊琢磨 主題歌:「プラスティック・ラブ」 performed by eill
製作:中西一雄 小西啓介 鳥羽乾二郎 久保田修 プロデューサー:小室直子 村山えりか スーパーバイジング・プロデューサー:久保田修 ライン・プロデューサー:𠩤田文宏 撮影:平野礼 照明:川邉隆之 美術:布部雅人 春日日向子 装飾:加々本麻未 録音:加藤大和(J.S.A) 編集:佐藤崇 衣裳:宮本茉莉 ヘアメイク:外丸愛 助監督:成瀬朋一 制作担当:仙田麻子 宣伝プロデューサー:鶴田菜生子

製作「先生、私の隣に座っていただけませんか?」製作委員会
(カルチュア・エンタテインメント、ハピネットファントム・スタジオ、日活、C&Iエンタテインメント)
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント 制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
TSUTAYTA CREATORS'PROGRAM FILM 2018 準グランプリ作品
©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

2021/日本/119分/5.1ch/ヨーロピアン・ビスタ/カラー/デジタル
 
 

 
 
概要:
『嘘を愛する女』(18)や『哀愁しんでれら』(21)などクオリティの高い作品を輩出してきたオリジナル作品の企画コンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2018」で準グランプリ作品に輝いた『先生、私の隣に座っていただけませんか?』。
脚本・監督は、シンガーソングライター優里の大ヒットソング『ドライフラワー』と『かくれんぼ』の世界をドラマ化、8月13日(金)からHuluで独占配信中の「ドライフラワー -七月の部屋-」の監督を務め、ドラマ・映画と活躍の場を広げている新進気鋭の映画作家・堀江貴大。
黒木華、柄本佑のW主演。
共演は金子大地、奈緒、風吹ジュン。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

 
 
ストーリー:
漫画家・佐和子の新作漫画のテーマは・・・「不倫」。
そこには、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれ、佐和子の担当編集者・千佳と不倫をしていた俊夫は、「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく。
さらに物語は、佐和子と自動車教習所の若い先生との淡い恋へ急展開。
この漫画は、完全な創作? ただの妄想? それとも俊夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか!?
恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく・・・(公式サイトより)
 
 

 
 

 

金子大地(新谷歩 役)

 

 
1996年9月26日生まれ、北海道出身。
「アミューズオーディションフェス2014」にて俳優・モデル部門を受賞しデビュー。
2018年、ドラマ「おっさんずラブ」(EX)で知名度を高める。
翌年、ドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る。」(19/NHK)で初主演を果たし、第16回コンフィデンスアワード・ドラマ賞 新人賞を受賞。
2021年は『バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら』(21/松居大吾監督)、初主演映画『猿楽町で会いましょう』(21/児山隆監督)、『サマーフィルムにのって』(20/松本壮史監督)など出演作の公開が多数。
そのほかの主な映画出演作品に『逆光の頃』(17/小林啓一監督)、『ナラタージュ』(17/行定勲監督)、『殺さない彼と死なない彼女』(19/小林啓一監督)、『君が世界のはじまり』(20/ふくだももこ監督)などがある。
『私はいったい、何と闘っているのか』(21/李闘士男監督)ほか3本公開待機中。
 
 
 
――『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は、どこまでが現実で、どこからが佐和子の創作なのかがよく分からないまま進行していくところが面白かったです。金子さんが演じた新谷先生も、人物背景が謎に包まれていますよね。

◆そうなんです。僕の役はちょっと難しい役で、現実なのか、黒木さんが演じる佐和子の妄想なのか、観ている人に分からないように演じてほしいと、監督の堀江さんに言われました。難しかったですね。

――最初に脚本を読んだ時の感想は?

◆すごくポップで、不倫を題材にしている映画なのに誰が観ても楽しめるような作品だなと思いました。佐和子と俊夫という夫婦に、黒木さんと佑さんを照らし合わせながら脚本を読んだら、すごく面白いものになると実感しました。でも新谷は、僕が今まで演じた役の中でも一番自分とは遠い役だと感じました。

――堀江監督からは、新谷はどんな人物だと説明されましたか?

◆漫画から出てきたような好青年だと(笑)。佐和子よりも年下だけど、スマートに彼女をリードして、爽やかに立ち振る舞う、現実には絶対にいないようなキャラクターですよね。全く自分とは違うと思いました。いわゆるキラキラした青年を演じたらいいのかと思いきや、そうではないと。これは演じるのがすごく難しいと思ったのですが、都度、堀江さんと相談しながらやっていました。堀江さんはずっと寄り添って一緒に考えてくださったので、無事にできたかなと思います。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

 
 
――何か参考にしたものはありますか?

◆ないですね。自分の中の邪念みたいなものを全部取っ払って、とにかく純粋で真っ直ぐな人物だと思って演じました。でも、やっぱりすごく難しかったです。
 
 

 

どの層にも楽しんでもらえる映画

 
――撮影中、監督からはどんな指示がありましたか?

◆とにかく優しく、柔らかい感じで演じてくださいと。それが新谷のミステリアスさにつながるということで。人ってちょっと雑な面が出たりすると思うんですが、新谷はそういうところが全くないようにと。佐和子の実家を訪問する時でも、「彼女とは何もありません」という、そつのない様子でいるようにとのことで、そこは意識して演じました。

――完成した映画を観た感想は?

◆映画としてすごく面白くて、どの層にも楽しんでもらえる作品だと思いました。その中で、自分が何もバックボーンが見えないような役柄を演じさせてもらえたのは、ありがたいことだと思います。どういう人なのか丸見えな佑さん(俊夫)がいて、どういう人か全く見えない僕(新谷)との対比も面白いです。それが観ている人にも、ちゃんと伝わるといいなと思います。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

俊夫役の柄本祐

 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

俊夫の不倫相手・孝子役の奈緒

 
 
――印象に残っているシーンは?

◆佐和子の実家で、みんなが揃うシーンはすごく印象的ですね。僕の隣が風吹さんで、目の前に佑さんがいて。風吹さんが演じる佐和子のお母さん(真由美)は、佐和子と新谷の関係を大体把握しているのに、すごく新谷に優しいんです。風吹さんの柔らかい雰囲気のおかげで緊張がほぐれたこともあって、印象に残っています。食べ物を取ってくださったりとか、ものすごく優しいお母さんだと思いました。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

真由美役の風吹ジュン

 
 

 

人妻・佐和子と教官・新谷の恋

 
――新谷先生にキュンキュンさせられる人は多いと思います。

◆果たして、あれで女性をキュンキュンさせられるんだろうか!? と、演じ終わってからも考えます。背景が何も見えないミステリアスすぎる役柄なので、好印象を与えられるのかなと。でも、佐和子もミステリアスなので、2人はミステリアスな関係なんですよね。現実かどうかは分からないですし、教習所であんなことが行われているのかというところも含めて、堀江さんが考えた通りになっていると思うので、新谷はあれで良かったんだろうなと思うようにしています。

――胸キュンなセリフもたくさん言ってますよね!

◆結構、言っていますね。でも、ぎこちなかったと思います。だいぶ苦労しました!

――教習所の教官役ですが、何か役作りはしましたか?

◆教官としての役作りというのは特にしなかったですが、話し方や言葉遣いを教官らしくして、ちゃんと運転できる人に見えるよう意識しました。自分が教習所に通っていた頃を思い出しながら役に臨んだのですが、新谷のような教習所の先生はいないですよね(笑)。あんなに丁寧に教えていたら、毎日疲れるだろうなと思いました。

――佐和子と新谷の関係が現実だったとして、金子さんが彼だったとしたら、ああいうシチュエーションで恋愛感情は芽生えると思いますか?

◆あると思います。やっぱり2人きりで、ずっと一緒にいますし。普通は教習所では、先生に対して意識したりしないと思うんですけど、もしも意識したとしたら、かなり近い距離ですし、2人だけの空間という意味では結構あり得ることかもしれないですね。2人とも同じ考えであれば、恋愛感情に発展する可能性はありますよね。

――妄想が膨らみますね(笑)。

◆そうですね、ちょっといやらしいですね(笑)。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

 
 
――新谷が佐和子に恋をした瞬間は、いつだと思いますか?

◆2人が最初に出会った時に、佐和子が新谷に一目惚れしたような感じで描かれていますが、新谷も同じだったのではないかと思います。新谷は割と恋愛経験豊富で、彼女を落としにかかっている風には見えたくないなと思いつつも、出会ってすぐのタイミングから、かなり積極的ですよね。佐和子さん、最初から可愛かったですもんね。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

佐和子役の黒木華

 
 
――監督とは、佐和子を好きになる過程について、どう演じるか話しましたか?

◆それについては、特に話してないです。僕自身が、出会った時にたぶん恋に落ちているのではと思いながら演じていました。

――佐和子は結婚しているので、不倫になるわけですが、新谷はそれを分かっている上で彼女を好きになったということを考えながら演じましたか?

◆そうですね。これを言うと新谷の印象が悪くなってしまうんですが、佐和子に少し隙があったんじゃないかと思うんです。やっぱり、人妻にはなかなかいけないのに、向かっていくというのは…。だんだん見えてきましたね、新谷像が(笑)。
 
 

 

とても良い雰囲気の現場

 
――黒木さんと共演していかがでしたか?

◆黒木さん、すごく素敵でした。僕、割と緊張していたんです。運転しながらの芝居というのもありましたし、自分では言わないようなセリフの言い回しばかりだったので。でも、黒木さんが緊張させない雰囲気を作ってくださって、気さくにフラットに接してくださったので、すごくやりやすかったです。佐和子役にとてもハマっていらっしゃると思いました。

――黒木さんから学んだことはありますか?

◆いっぱいあります。常に落ち着いていて、ずっと同じで、平常心でいることなどを学びました。むしろ先生と呼びたかったですね。

――漫画の話もされたとか。

◆漫画とか、好きなアニメとか、他愛もない話をしました。本当は僕(新谷)がガチガチの黒木さん(佐和子)にアドバイスしないといけないんですが、実際は逆でした(笑)。ガチガチの僕に対して、黒木さんはお姉さんみたいでしたね。たくさんリードしてもらいました。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

 
 
◆共演者の皆さんは、前から画面越しに見てきた人たちばかりで、みんなが揃うシーンの撮影はすごく楽しみでした。黒木さんと2人だけのシーンより、ちょっと力を抜いて演じることができました。「ああ、いい現場だな」と思いましたね。それはたぶん、堀江さんがすごく柔らかい人だから、スタッフさんもキャストの皆さんも、そういう空気になったのかなと思います。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

 
 
――撮影中、印象的だったエピソードを教えてください。

◆スタッフさんや黒木さんに、王子と呼ばれていじられていました(笑)。佑さんは殿と呼ばれていて、「おう、王子!」と一発目から佑さんが近づいて来てくださったので、「あっ、殿!」というような感じで、すぐに仲良くなれました。

――柄本さんは、どんな方でしたか?

◆何に対しても偏見がないというか、真っ直ぐで純粋な人だなという印象でした。それでいて、様々な経験を積んでいる方なので、人間としても、役者としても深みがある方だなと。いつもフラットで、大好きになりました。佑さんみたいになりたいです。

 面白いところもたくさんあって、「金子くん、TikTok見る? 俺、最近ずっと見ちゃってさ。止まんなくて寝られないんだよ」なんて言うんです(笑)。俳優・柄本祐からTikTokという言葉が出ると思わなかったので、すごく面白かったです! さっきも「K-POPにハマっててさ」と話しかけてくださって、すごく素敵だなと思いました。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

 
 

 

新人監督と新しいものを作りたい

 
――金子さんは映画にTVドラマに引っ張りだこで、出演作がどんどん増えていますが、色々な役を演じていて、いつも違った印象を残してくれる俳優さんだと思います。今回は、どのような経緯で出演されることになったのですか?

◆幸運なことにオファーをいただきました。黒木さんと佑さんと一緒にお芝居ができるというのが楽しみでしたし、堀江さんの作品に出演できるというのはすごくありがたいことだなと思いました。台本を読んで、とても重要な役でしたし、素直にやりたいと思いました。
 
 

©︎ 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

 
 
――今後、「この監督の作品に出てみたい」と思う監督はいますか?

◆たくさんの監督と一緒に仕事をしたいですし、いわゆる巨匠と言われる人ともご一緒してみたいですが、これから活躍される新人の監督と一緒に何か新しいものを作りたいという思いも強いです。ありがたいことに、最近そういう作品が続いているので、すごく楽しめています。

――最近の出演作『サマーフィルムにのって』は、高校生が監督して映画を作る、映画愛に溢れる素敵な作品でした。金子さんは映画監督をやってみたいと思いますか?

◆それは思わないですね。とても難しいと思うので…。いつか気持ちが芽生えたら、やりたいと思うかもしれませんが、今はないです。
 
 

 

今は仕事が一番楽しい

 
――俳優以外でやってみたいことは?

◆ないですね。俳優よりやりたいことがあったら、たぶんそれをやると思うんですが、今はこれしかないと思っています。

――天職に出合えたという感じでしょうか?

◆お芝居がすごく好きなので、そうかもしれないです。今、とても楽しく俳優の仕事ができていると思います。ただ、もっともっと頑張りたいという気持ちが強いですね。

――常に仕事で忙しくしていたい方ですか?

◆1つ1つ大切にやっていきたいと思っていますが、そうですね、仕事はしていたい方かもしれないです。仕事がないとだらけてしまうので。今は仕事が一番楽しいです。

――プライベートで挑戦してみたいことは?

◆犬が好きなので、犬と一緒に仕事がしたいですね。やっぱり仕事の話になってしまった(笑)。実家で柴犬を飼っているんですが、もう可愛くて大好きなんです。柴犬の小犬10匹くらいに囲まれて触れ合う番組とかやってみたいです!
 
 

ドッグランで遊ぶ柴犬

 
 
――柴犬とたわむれる金子さんを見てみたいです! バラエティ番組の制作の皆さん、ぜひお願いします(笑)。今日は素敵なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。最後に、『先生、私の隣に座っていただけませんか?』を通して、映画boardの読者に伝えたいことを教えてください。

◆この映画は、堀江さんのオリジナルストーリーということで、堀江さんが考えたものがそのまま映画になって出来上がった作品です。誰でも楽しめる、ポップな作品になっていると思うので、気軽に観ていただけたら嬉しいです。あと、最後の最後まで結末が分からない作品なので、そこも楽しんでいただけたらいいなと思います。


取材・文/清水久美子
 
 

先生、私の隣に座っていただけませんか?

先生、私の隣に座っていただけませんか?

2021年/日本/119分

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