R15映画『ブラック・スワン』が魅せる美と狂気の衝撃|あらすじやキャスト紹介※ネタバレ有

拡大画像を見る

ナタリー・ポートマン主演の心理スリラー『ブラック・スワン』は、バレエに人生を捧げる女性の映画。役作りのため極限の状態で挑んだ本作は、とんでもないラストが待っています。美と狂気の世界をネタバレ込みでご紹介!

『ブラック・スワン』あらすじ

ナタリー・ポートマン演じる主人公、ニナはニューヨークのバレエ団に所属しています。バレエに人生を捧げていると言っても過言ではないニナは、バレエの練習に勤しむ日々を送っていたのです。そんなニナの所属するバレエ団は、次回上演予定の「白鳥の湖」の準備に入るところからストーリーは始まります。

白鳥と黒鳥

バレエ界で主役を演じる人物は「プリマ」と呼ばれ、白鳥の湖でプリマは白鳥と黒鳥、2つの役を1人で演じなければなりません。
白鳥と黒鳥は対極的な役です。白鳥は穢れを知らない純真であり無垢な象徴であり、黒鳥は邪悪さと官能さを秘めています。白鳥の湖では、バレエの技術だけではなく演じ分ける表現力が鍵。団員の誰をプリマにするか、演出家のトムも決めかねています。
そんな中で、プリマ候補に挙げられたのがニナ、ヴェロニカ、リリーの新人3人です。

プリマになりたいニナに足りないもの

プリマになるチャンスが巡ってきたニナ。しかし、真面目で白鳥を体現しているようなニナには黒鳥の息を飲むような妖艶さが表現できません。演出家のトムは白鳥と黒鳥、両方演じられてこそプリマに相応しいと考え、プリマをヴェロニカに、代役にリリーを指名しました。

ニナの垣間見せた凶暴さ

もう一度考え直してほしいニナはトムの元へ向かい、そこでトムはニナへキスをします。突然のことに驚いたニナは、トムの唇を噛み拒絶しますが、その一瞬にニナの中に眠る攻撃的な姿に可能性を見出し、ヴェロニカではなくニナをプリマに指名し直したのです。
指名すると共に、ニナに足りないものとして黒鳥の持つ「性にまつわる魅力や性欲」が足りないと断言。経験上性的な喜びを知らないニナは、過酷を極める練習の中でも性の美的センスを補えず、次第に追い込まれていきます。

WASHINGTON, DC - NOVEMBER 7:Ballet costumes worn by actress Natalie Portman in the film "Black Swan" at the National Museum of Women in the Arts exhibit on Rodarte, on November, 07, 2018 in Washington, DC.(Photo by Bill O'Leary/The Washington Post via Getty Images)

幻覚・幻聴…徐々に蝕まれていく心

精神的に追い込まれるニナは疲弊し、次第に幻覚や幻聴に蝕まれていきます。代役として指名されるリリーが、プリマの座を奪おうとしているのではないかと思い始めるのです。
そんなある日、ニナは母と揉めて家を飛び出します。ニナの母も元バレリーナで、自身の夢をニナに託すあまり過剰な期待をニナにしていたのです。ニナはリリーとクラブへ繰り出し、そこで出会った男性と一夜を共にします。

現実と妄想の狭間

ニナは男性だけでなく、リリーとも一夜を共にしますが、目を覚ますとリリーはいません。慌ててレッスン場へ向かうと、リリーは白鳥役の練習をしていました。自分を陥れたように感じたニナは激昂しリリーを責めますが、リリーはニナと一緒に過ごしていないと主張。すべてはニナの幻覚だったのです。
どこからが夢で、どこまでが現実が分からないニナの精神は崩壊寸前。公演前日、極限状態のニナは、偶然目にしたトムとリリーに自分を重ねます。自分が抱かれていると錯覚し、帰宅後も母の絵に笑われているとパニックに。最後は自身から羽根が生え始め、ついに失神してしまうのです。

In the evening of October 24, 2018, Taicang, Jiangsu, China. More than 10 black swans feed and play in a pond in the village of Qingli village, Shuangfeng town. Like the setting sun, the sprite like the black swan has added a new aura to the countryside. (Photo credit should read Costfoto / Barcroft Media via Getty Images / Barcroft Media via Getty Images)

公演当日!息を飲む展開の連続

目を覚ましたニナは、舞台に上がれる状態ではないと判断した母の独断で降板の連絡を入れたと聞かされます。
ニナは母の静止を振り切り会場へ向かい、強引に出演を決行しますが幻覚や幻聴が消えたわけではありません。白鳥を完璧に演じる途中、王子役の男性が抱えたニナを落としてしまうのです。
酷く落ち込むまま黒鳥の衣装へ着替えるため控室へ向かうと、すでに黒鳥の衣装を身にまとうリリーに会います。そこで二人はもめ合いになり、割れてしまった鏡の破片でリリーを刺し殺してしまうのです。

ニナが魅せる狂気と美の世界

死体を引きずり隠すと、ニナは何食わぬ顔で黒鳥へ着替えメイクを施します。そしてトムの理想を遥かに超えた、美しさと危険な魅力を兼ね備えた黒鳥を演じきったのです。
観客は席を立ち割れんばかりの拍手でニナを称えます。ニナはプリマとして頂点に立ったのです。

夢の終わり

ニナは隠した死体と共に最後の出番まで控室で過ごします。そこへ、ニナの素晴らしい演技を絶賛しに来た人物が訪れます。殺したはずのリリーです。
そこでようやく黒鳥に扮したリリーは、自分が生み出した幻覚で鏡の破片で刺したのは自分自身であったと気付きます。すでにニナの心は限界を超え、壊れていたのです。
真面目すぎるニナは白鳥と変わりない純粋な女性でしたが、過度のプレッシャーから精神の一線を越えたことで、黒鳥へと変貌したのです。

結末

ニナはラスト舞台に上がります。すべての辻褄が合う最大の見せ場であり、BGMのボリュームも大きくニナの迫真の演技に魅せられるシーンです。また、真実が分かったことでニナの腹部から血が滲むシーンもあり、そのような状態でも舞台へ立つニナの執念を感じさせます。
白鳥の湖のラストは白鳥が崖から落ちて死ぬという演出ですが、ニナも同じ運命を辿ることに。最後は喝采の拍手の中でニナの意識が遠のいていき、ハッピーエンドともバットエンドとも取れる結末です。

NANNING, CHINA - DECEMBER 15, 2020 - Ballet troupe performs Swan Lake in the theatre, Nanning, Guangxi, China, 15 December 2020.- PHOTOGRAPH BY Costfoto / Barcroft Studios / Future Publishing (Photo credit should read Costfoto/Barcroft Media via Getty Images)

主要キャストと『ブラック・スワン』が受賞した賞

ニナ…ナタリー・ポートマン
リリー…ミラ・クニス
トム…ヴァンサン・カッセル

『ブラック・スワン』は様々な賞にノミネートされ、ナタリー・ポートマンがアカデミー賞で主演女優賞、ゴールデングローブ賞で最優秀主演女優賞を受賞しています。
また、リリー役を演じたミラ・ニクスもベネチア国際映画祭で新人俳優賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞しました。

HOLLYWOOD, CA - FEBRUARY 27: (L-R) Actor Christian Bale, winner of the award for Best Actor in a Supporting Role for 'The Fighter', Natalie Portman, winner of the award for Best Actress in a Leading Role for 'Black Swan', Melissa Leo, winner of the award for Best Actor in a Supporting Role for 'The Fighter', and Colin Firth, winner of the award for Best Actor in a Leading Role for 'The King's Speech', pose in the press room during the 83rd Annual Academy Awards held at the Kodak Theatre on February 27, 2011 in Hollywood, California. (Photo by Jason Merritt/Getty Images)

『ブラック・スワン』の独特な世界観に浸ろう

いかがでしたでしょうか。作中ではニナの現実と幻覚が混在するため最初こそ混乱しますが、ラストに向かうにつれて真実が見えたときハッとします。
美と狂気の衝撃を、ぜひ自分の目で確かめてくださいね。

関連リンク

  • 8/31 9:00
  • 映画board

スポンサーリンク

記事の無断転載を禁じます