「このまま結婚するのは寂しい…」本命彼がいるのに地元でつい浮気。後日まさかの出来事が…
若い頃は、本命の彼氏がいても、運命的な出会いや共通の趣味などで盛り上がってしまうと、つい魔が差してしまうこともあるのかもしれません……。
一時の気の迷いが、相手にとってはそうではなかった場合に面倒なことになってしまうこともあるようです。
◆結婚したいけど、彼で最後だと思うと……
保険会社に勤務している中井朱莉さん(仮名・32歳)には、同じ職場の田中聡さん(仮名・34歳)という彼氏がいました。部署が違うため、社内で顔を会わせる機会は少なく、周りからも2人が付き合っていることはあまり知られていなかったそうです。
「彼とはつきあって2年になるので、もうそろそろ結婚したいなと思っています。でも、高校、大学、社会人とそれぞれ付き合ってきた人がいて、彼で最後だと思うと、なんだか寂しい気がしてきたんです……」
確かに、まだ30代前半だと、「もっと良い人がいるのでは……」という思いや、「もう誰とも付き合うことはないのか」という現実に、少し寂しさを覚えることもあるのかもしれません。
◆地元の自転車置き場で運命の出会い
実家暮らしだった朱莉さん。駅から家までは自転車かバスで15分ほど。駅前の月極駐輪場はもう空きがないので、毎朝、無料で置くことができる自転車置き場に置いていました。そんなある日……。
「仕事帰りに自転車を出そうと思ったら、ペダルが隣の自転車の車輪に入ってしまい、取り出しにくくなっていたんです」
そんなとき、たまたま自転車置き場にいた男性が見かねて手伝ってくれました。
「見た目はサラリーマンっぽくなくて、アディダスのジャージを着ていました。ラフな格好だったので若く見えたのですが、お互いに自転車を押しながら少し話していると、自分よりも4歳年上で、地元でバスの運転手をしていることがわかりました」
彼氏とはまったく違うタイプで、気になってしまったという。
「実は、彼の自転車に私が好きなバンドのステッカーが貼ってあったんです。思わず『これって、〇〇のステッカーですよね』って話しかけたら、『えっ!知ってるの?』と会話が弾んで、一杯だけと言われて、駅前の飲み屋で飲むことになったんです」
◆初対面で飲みに行って意気投合!
普段はナンパも無視するし、マッチングアプリなども利用していないという朱莉さん。このときはなぜか、初対面の相手に警戒心を持たずについて行ってしまいました。
「本当に、魔がさしたとしか言いようがないんですよ……」
朱莉さんは、ちょうどその頃、誕生日が近づいてきていて、32歳になるのが憂うつだったそうです。
「子どもが欲しいので、なんとなく34歳までに結婚がしたいって思っていたんです。でも逆算するともうそろそろ結婚しないとヤバイ。でも、なんだかすっきりとしないというか。聡君のことは好きだったのですが、もっと他の人とも付き合ってみたいっていう欲がわいてきたんですよね」
自転車置き場で出会ったNさん(仮名)は、知り合いがかぶっていなかったのもポイントだったそうです。
「彼とは、まったく共通の知人もいないし、職業も違う。これならバレる可能性も少ないかなと思ったんです。Nさんは休みの日が土日ではなかったので、平日の夜に会っていました。会うといつも全部おごってくれて、話も面白い。一緒にカラオケに行った時ときに、勢いでキスしてしまってから、男女の関係になりました」
◆本命彼とのデート中、浮気相手と鉢合わせ!
そこまで親密な関係になったにもかかわらず、Nさんとは「つきあおう」という話が出なかったと言います。
「彼女はいなかったようですが、私からは好きとも、付き合おうとは言いませんでした。なんとなくノリもあったし、向こうは彼氏みたいな気分でいたのかもしれませんが……」
朱莉さんは、休みの日には本命彼氏である田中さんと会っていました。あるとき、田中さんが朱莉さんの地元に遊びに来る機会があったのですが、なんと、ばったりNさんと飲食店で遭遇してしまいます。
「地元は、お酒が飲めて美味しい店が限られているので、うかつでしたね。向こうは気軽に話しかけてくるし……。気まずくて素っ気ない態度をとると、『僕は君にとってそんな扱いなの?』と言われてヒヤヒヤしました。その後も、音楽フェスで大勢の人がいる中で遭遇したこともあって『急いでいるからじゃあね』と言って逃げました」
朱莉さんの火遊びは、鉢合わせという最悪の事態になったようです。これに懲りて、Nさんの連絡先を完全に消して、会うような場所には近づかないようにしたそうです。皆さんも、結婚前の“遊びの恋愛”にはくれぐれも気をつけてくださいね。
<取材・文/阿佐ヶ谷蘭子 イラスト/ただりえこ>