【あの小説が映画に!】オススメのベストセラー小説映画化12選

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世界的ベストセラーを原作にした映画は、多くの読者に支持された物語がどのように映像化されているのか、また、原作とどう違うのかを楽しむことができるのが醍醐味です。そこで今回は、ベストセラー小説を原作にしたオススメ映画をご紹介します。

『82年生まれ、キム・ジヨン』(2019)

原作:チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』

結婚を機に退職した主人公は、育児と家事に追われる日々を送っていたが、やがて閉塞感に悩まされるようになる。

母として妻として生きる女性が、重圧と生きづらさに追い詰められ、心を病んでしまう。そのリアルな様子が現代女性の抱える普遍的テーマとして、多くの女性から共感された。

優しい夫は決して無理解ではないのだが、何をどうしてよいのかわからずオロオロ。これもまた夫側の心理や立場をよく表していて、男性にとっても身につまされる作品である。

『僕が跳びはねる理由』(2020)

原作:東田直樹『自閉症の僕が跳びはねる理由』

自閉症を抱える原作者が13歳の時に執筆したエッセイを基にしたドキュメンタリー。

他人との会話が困難で、自分の気持ちをうまく伝えることができない自閉症。世界各地にいる自閉症の少年少女5人にスポットを当て、本人の様子や家族の証言を通して「普通とは何か?」と問いかける。

彼らが世界をどのように認識しているのか。その知られざる内面を映像や音響を駆使して再現しているので、まるで疑似体験しているみたい。自閉症に対する理解が深まる大きなきっかけになるだろう。

『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(2012)

原作:ヤン・マーテル『パイの物語』

動物を連れて家族と一緒に乗っていた貨物船が沈没し、一匹のトラと救命ボートで漂流することになった少年の運命を描く。

原作はブッカー賞受賞。映画はアカデミー賞監督賞を受賞した。トラと運命共同体になってしまった彼にその後どんな出来事があり、どのようにして生き延びたのか。大人になった彼の口から驚くべき物語が語られる。

トラを始めとして、彼の前に現れるハイエナやオランウータン、シマウマは何を象徴しているのだろう。作り話の中に隠された真実。CGでなければ実現不可能な映像に圧倒され、宗教観について考えさせられる作品。

『沈黙 -サイレンス-』(2016)

原作:遠藤周作『沈黙』

江戸時代初期、日本で布教をしていた神父が棄教したという噂を聞いたイエズス会宣教師2人は、真偽を確かめるため日本へ渡る。

原作は谷崎潤一郎賞受賞。キリスト教の激しい弾圧に揺れる日本を舞台に、隠れキリシタンたちの苦悩と信仰、そして、次々と殉教していく彼らを目の当たりにして葛藤する宣教師の内面を描く。

命が惜しくて何度も踏み絵を踏んでしまうキチジローの弱さ。彼なりに罪の意識を感じて苦しんではいるが、そのしたたかな本能が人間的だ。神の存在をどこに見出すのかを問うた問題作。

『ノルウェイの森』(2010)

原作:村上春樹『ノルウェイの森』

37歳の主人公は、飛行機の中でビートルズの「ノルウェイの森」を聴き、大学生だった頃を思い出す。

原作者から映画化の許可を得るまで4年。「ノルウェイの森」の原曲利用許可に、1年以上を費やしたという。自殺した親友の恋人だった女性と、新たに知り合った女性との間で揺れ動く青年の姿を描く。

恋人の死にダメージを受け、精神を病んでいる高校の同級生に愛情を感じながらも、彼女と対照的に生命力あふれる大学の同級生に惹かれてしまう男心。彼の抱える喪失感が静かに伝わってくる。

『トレインスポッティング』(1996)

原作:アーヴィン・ウェルシュ『トレインスポッティング』

ドラッグ中毒の主人公は、無軌道な仲間たちとメチャクチャな日々を送っていたが、ある出来事をきっかけに更生しようとする。

1990年代イギリスのポップカルチャーを象徴する作品として大ヒットし、ダニー・ボイル監督やユアン・マクレガーの名が世界に知られるようになった。ドラッグやアルコールに溺れる若者たちの破天荒で悲惨な青春を描く。

結局絶望のどん底に陥った彼らは、人生を変えるための大きな賭けに出るが、人生は一筋縄ではいかないのであった。20年後を描いた続編『T2 トレインスポッティング』(2017)と併せて鑑賞すると、味わい深い。

『50年後のボクたちは』(2016)

原作:ヴォルフガング・ヘルンドルフ『14歳、ぼくらの疾走』

クラスで浮いている14歳の少年は、家庭でも居場所がなく、息苦しい毎日を送っていたが、ある日ロシアから転校生がやって来る。

ドイツのベストセラー児童文学。母親はアル中で、父親は若い恋人と大っぴらに浮気中という荒んだ家庭環境で悶々としていた彼は、風変わりな転校生に誘われて車で旅に出る。

世間からはみ出した似た者同士が、退屈な日常から未知の世界に飛び出して巻き起こす珍道中。大人びた転校生の度肝を抜くようなたくましさが魅力的だ。

『ルイの 9 番目の人生』(2016)

原作:リズ・ジェンセン『ルイの九番目の命』

難産の末に生まれてきた少年は、毎年のように事故に遭い、そのたびに生死の境をさまよっていた。

9年で9度死にかけた少年の不思議な物語。映画化を切望していたアンソニー・ミンゲラ監督の死後、息子がその夢を実現させた。9歳の誕生日に崖から転落した彼は意識不明の重体になり、そしてなぜか周りの人々に奇妙な出来事が起きる。

彼は一体どんな運命を背負って生まれてきたのか。その謎がついに明らかになった時、あり得ないこのストーリーが妙に腑に落ちてしまい、不思議な感動に襲われる。

『悪童日記』(2013)

原作:アゴタ・クリストフ『悪童日記』

第2次世界大戦末期、小さな町に疎開してきた双子の兄弟は、祖母から重労働を強いられながら、2人だけの信念に従って生き抜いていく。

一切の感情表現を排して淡々と綴られる原作の世界を、どのように映像化しているのかが見どころ。ショッキングなストーリー展開が、彼らの過酷な内面を表していて切ない。

独自の方法で自己鍛錬を積み重ねていく双子の驚異的な精神力は、大人の残虐性に触れるにつれて、時には残酷な行為へと発展していく。ミステリアスな要素も楽しめる作品。

『ミレニアム ドラゴン タトゥーの女』(2009)

原作:スティーグ・ラーソン『ミレニアム ドラゴン タトゥーの女』

40年前に姿を消した少女の捜索依頼を受けたジャーナリストは、ドラゴンのタトゥーを入れた天才ハッカーの協力を受け、事件を解明していく。

原作者のデビュー作にして遺作。続く『火と戯れる女』『眠れる女と狂卓の騎士』で三部作シリーズとなっている。ハリウッドのリメイク版『ドラゴン・タトゥーの女』(2011)あり。

天才ハッカーの頼もしいこと。緻密に散りばめられた謎解きと、孤独な彼女の強さにグイグイ引き込まれる。静謐な恐怖がじわじわ染みてくる北欧ミステリーの傑作。

『愛を読むひと』(2008)

原作:ベルンハルト・シュリンク『朗読者』

1958年15歳の少年は21歳年上の女性と付き合い始めるが、彼女が文字を読めないことを知り、彼女のために本を朗読するようになる。

アカデミー賞主演女優賞を受賞。彼が突然姿を消してしまった彼女と再会したのは、数年後に開かれた法廷。それは、戦時中の罪を問う裁判だった。

文盲であることを隠している彼女は、それゆえに冤罪を受け入れ、投獄されてしまう。そんな彼女に彼は朗読を録音したカセットテープを送り続けた。彼女の凛としたプライドが切ない。

『わたしを離さないで』(2010)

原作:カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』

外界から隔絶された寄宿学校で勉強をしている3人の男女は、“特別な子ども”として育てられていた。

18歳になった彼らは学校を出て共同生活を始めるが、ある事をきっかけに友情のバランスが崩れていく。抗えない運命に翻弄される若者の夢と恋を描いた衝撃作。

彼らがなぜ特別な育てられ方をしたのか。その真相にゾッとすると同時に、限られた時間を生きる尊さも感じる美しい作品。

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