凡人が30代で「FIRE」を実現する方法。20代で2度の倒産を経験した男の逆転劇

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「心身が若いうちからストレスのない日々を送りたい」と、FIRE(経済的自立早期リタイア)を願う人が増える昨今。そんななか、悠々自適に過ごす環境と経済的な安定を確保しつつ、仕事量をセーブし、自らが理想とする「半分FIRE」を実践するのが森公平氏だ。

 現在、36歳の森氏はオンラインスクールや講座の企画・運営を行う株式会社グロッジ代表取締役。昨年10月に沖縄へと移住し、ほぼフルリモートと月1回の出社で悠々自適な“ハーフリタイア”生活を送っている。そんな森氏に「半分FIRE」生活に至った理由やその経緯を聞いた。

◆会社をもっと大きくするために選んだ「リモート経営」

 東京の会社を運営しながらも住まいは沖縄。オフィスに出社するのは月に1回程度。そんなゆとりある生活を送る森氏。

「オンラインマーケティングの会社を運営しているのですが、事業収入や資産がある程度安定してきたため、昨年10月末から沖縄に妻と2人で移住しました。現在は朝7時に起きて、早めの時間帯と夕方に3~4時間ほど仕事をしています。月に1回、東京に行っていますが、それ以外の時間は海を散歩したり、のんびり海外ドラマを見たり、ダイビングのライセンスを取ったり……東京の生活とは真逆の日々を楽しんでいます」

 事業はすべて社員に任せ、完全にリタイアをするという選択肢もあったはずだが、あえて「仕事量を減らしつつも、仕事は続ける」という道を選んだ理由はなぜなのか。

「これまで社長である自分がやっていた仕事を社員たちに任せることで、彼らが大きく成長できるんじゃないかという考えが以前からありました。いずれは社内にある部署を会社化して、社員たちにそれぞれ社長をやってもらい、大きなグループ会社を作りたいとも考えています。コロナ禍でオンライン化が進んだことも追い風になり、今のスタイルを選びました」

◆20代で2度の倒産を経験して気づいたこと

 現在でこそ、順風満帆な日々を送っている森氏だが、今日に至るまでには2度の倒産を経験している。

「2007年に東証一部上場の金融機関に新卒で入社したんですが、入社の翌年にリーマンショックで経営破綻してしまって。そこで、『大手がダメならベンチャーに行こう!』と、次はベンチャー企業に入ったんですが、2013年にこちらも倒産しました。このとき、『一部上場企業でもベンチャーでも潰れるときは潰れる。自分一人でも生きていけるスキルを身に着けるべきだ』と痛感し、目を付けたのが副業で運営していたブログでした」

 ブログはあくまで会社員生活のすき間時間を縫って細々と運営していたものの、倒産によって無職になった際には月額収入が10万円にのぼっていた。

「10万円稼げたなら、本気でやればもっと稼げるんじゃないかと思ったんですよね。そして、これを契機に『会社を問わず、どこでも通用するスキルを磨こう』と考え、ブログ運営のほか、さまざまなオンラインマーケティングに挑戦しました。2014年にはオンラインスクールの集客支援を中心としたマーケティング会社を設立したんです」

◆仕事も楽しく続けていきたいから選んだ「半分FIRE」

 月収10万円の利益から始まった森氏のスモールビジネスは、いつしか年商が億を超える企業に成長。次第に社員たちも成長し、自分がいなくても経営が回る状態になってきたと感じたことから「半分FIRE」生活に突入した。

「『FIRE』ってさまざまな定義があると思うのですが、僕は自分がしたいことを100%自分が決められる状態を理想としてきました。実際、僕がいまやっている仕事には、やりたくないものを嫌々やっている感覚がまったくなくて、楽しさしかありません。逆に、完全に仕事がなくなってしまったら、暇で仕方ないはず。だから、完全にリタイアするのではなく、自分の時間の半分は仕事、半分はプライベートに使う『半分FIRE』を実践してみようと決めました」

◆消費過多なライフスタイルはダサい

 ビジネスの第一線である東京から距離をとり、会社を社員たちに任せるという選択をするなか、将来に向けた不安はないのだろうか。

「不安はゼロですね。自分にはマーケティングというスキルがあるので、仮に会社が潰れたとしても、雇ってくれるところはあると思いますし。また、もともと自分はお金をたくさん使うタイプでもないんですよ。今では東京にいた頃よりは出費も減っていて、沖縄での生活は、家賃は別で夫婦2人で20万円もかかっていないです。最近の一番大きな買い物は、二十数万円のテントサウナくらいでしょうか……。昔、流行したような高級車を買ってブランド物を持つような消費過多なライフスタイルは、もはやダサいと思うんです。仮にお金があったとしても、Tシャツにビーチサンダルをはいて、ママチャリに乗る人のほうがかっこいいと思うので、自分もそんな人生を歩みたいですね」

◆まずは自己投資を最優先するべき理由

 最後に自身を「超凡人」と称する森氏に、これからFIREを目指す会社員に向けてのアドバイスをもらった。

「まず、大切なのは自己投資だと思います。自分に投資して稼げる力を持ったら、ビジネスを大きくするために事業投資をする。そこで種銭を作って、金融投資に発展させるのが鉄則ですね。多くの人は自己投資せず、小さな種銭で大きなリターンを求めて金融投資をする。でも、その結果、投機性が強いものに手を出して、失敗してしまう。むしろ、自己投資をしっかりして、稼ぐ力を身に着けることが何より大切です。お金持ちの家にも生まれず、特別な才能もなく、引き上げてくれるような有力者にも出会わなかった、僕のような“超凡人”でも間違いなくFIREできると思います」

【森 公平】
株式会社グロッジ代表取締役。20代で倒産を2回経験したのち、株式会社グロッジを創業。現在は沖縄からリモート経営を行う。YouTube「森社長のマーケティングラボ」ではWEBマーケティングとセールスについて発信中


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