「コンビニで1本150円の水を買う時、彼女が…」男がデート中に萎えた、アラサー女の行動
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
—果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?
できなかった答えあわせを、今ここで。
今週のテーマは「男が女を家にあげるのを断った理由は?」という質問。さて、その答えとは?
▶【Q】はこちら:「この後、家に行ってもいい…?」女からの甘い誘惑を、男が慌てて断った理由は…
「このあと、家に行ってもいい…?」
まだまだ明るい、週末の17時。表参道で、百合に突然洋服の裾を掴まれ、僕は驚いてしまった。
「百合ちゃんごめん。うちは、やめとこうか」
僕なりにやんわりと断ったつもりだが、彼女は引き下がらない。
「でもお店も開いていないし…」
思いっきり上目遣いの潤んだ瞳で言われるものの、僕はその様子を見て、なおさら早く帰りたいと思ってしまったのだ。その雰囲気をさすがに察知したのか、百合はこう言った。
「じゃあ今日は帰る。でもまた今度、お家行ってもいい?」
「うん、そうだね」
適当に合わせながら、僕は彼女をタクシーに乗せた。
最初は“アリ”だった。
でも何度かデートを重ねるうちに、彼女のあまりにも露骨な…若干萎えるような行動に、僕はどんどん冷めていってしまったのだ。
男が“萎えた”女の隠しきれない、ある言動とは?
A1:気合の入れ方やメイクからして、年上かと思っていた
百合と出会ったのは、友人からの紹介。
僕は自粛期間中に彼女と別れてしまい、フリーだった。すると「ぜひ紹介したい子がいる」と、友人が紹介の場をセッティングしてきたのだ。
「すごく綺麗な子だよ」とは聞いていた。その言葉に嘘はなく、実際に待ち合わせ場所にやってきた百合は、とても綺麗だった。
しかし結構しっかりめのバサバサとしたまつ毛に、隙のないネイル。そして体型がわかるようなタイトな洋服。
久しぶりに“バッチリ決めた女性”を見た気がする。僕の周りは最近、ナチュラル志向のファッションを好む女性が多い。
「百合さんは、お仕事は何をされているんですか?」
「私はアパレル系です」
「へぇ。僕、ファッションに疎いから教えて欲しいな」
「そうですか?今日の服装も、すごく素敵だと思いますけど」
タイトな服を着ていたので、何となく僕より年上かと思っていたのだ。若い子ほど、ルーズめなファッションを好む印象がある。
「ちなみに私のほうが恒之助さんより年下なので、敬語なしでお願いします」
「そうなんですか?失礼ですが、百合さんおいくつなんですか?」
「来月で34歳になります」
「そうなんだ!大人っぽいから、勝手に年上かと思っていました」
ただ僕は綺麗な感じの女性が好きなので、彼女と連絡先を交換し、すぐに食事へ行くことになった。
二度目の食事も楽しく、僕はいつも通り先に会計を終えていた。
「ごちそうさまです」
「いえいえ」
そう言いながら店を後にし、2人で駅へ向かって歩き始めた。
「恒之助さん、お水を買ってもいい?」
「もちろん」
そう言いながら、コンビニへ入っていった百合。
しかしレジの前でしばらく突っ立っていたので、僕は交通系ICカードでさっと支払いを済ませた。
「本当、恒之助さんって気も利くしすごいよね」
「そんなことないよ〜」
この時、僕はまだ気がついていなかったが、後々思い出すことになる。百合が1本150円ほどの水を買うのにも、財布を出さなかったことに。
別にそれ自体は構わない。男としてデートの支払いは厭わない、というのが僕のスタンスだ。
だが百合の根本にある考え方に、違和感を抱いてしまった。
男が「この女性って、〇〇イ…」と思ったアラサー独身女の行動とは
A2:ちょっと“イタイ”感じが否めない…。
四度目のデートで、待ち合わせ場所にやってきた百合を見て、驚いた。
「百合ちゃん、どうしたの?体調悪い?」
いつも完璧過ぎるくらいに決めている百合が、今日は誰が見てもわかるくらい、疲れている。
— あれ?ちょっと老けた…?
「違うの。昨日、家で飲みすぎちゃって」
理由を聞いて、納得した。どうやら二日酔いのようだ。
「そうなんだ(笑)。そんなに盛り上がったんだね」
「同じ年の女友達と、ワインの飲み比べしていて。お互いフランスのブルゴーニュ系が好きで、気が合うんだよね。よければ今度、恒之助さんも一緒に飲もうよ」
— いや、そこには入りたくないな…。
咄嗟にそう思ってしまった。
2人ともワインのこだわりがすごそうで、ちょっと面倒そうな気がする。
「2人がそろうと強そうだな〜」
「たしかにキャラは濃いかもなぁ。でも楽しいよ?恒之助さんみたいなカッコイイ人、友達に紹介したら驚いちゃうだろうなぁ」
「そんなことないでしょ(笑)」
初対面の時から感じていた違和感が、どんどん大きくなっていく。
そして次の百合の一言で、ぼやっとしていた違和感の正体が、はっきりわかった。
「恒之助さんは男気もあるし、割り勘とかも絶対にしないでしょ?デートで男性が支払ってくれないとかありえないけど、最近男気がない人も多いみたいだよ」
— あぁ。こういうことか。
「デートは奢ってくれるのが当たり前」という価値観、洋服やメイクなどに漂う雰囲気。僕個人の好みかもしれないが、それらがすべて、ひと世代昔のように感じたのだ。
「百合ちゃん、最近は何をしているの? 」
「実は最近、お着物にハマり始めていて。あとは昨日みたいに、ワインの勉強をしたりとか?女の嗜みとしてお料理教室も通っているから、意外に毎日忙しいよ。恒之助さんは?」
彼女は会話中、「女の嗜み」というワードをしばしば口にする。
人の好きなことにとやかく言いたくないし、僕自身も昭和生まれだが、一体いつの時代の話だろうかと思う。「イイ女って、こうでしょ?」という感じが、イタく見えてしまったのだ。
「僕?僕は仕事終わったら家でゲームしたり、海外ドラマ見たり…。特に何もしていないよ」
「何のドラマ見ているの?教えて欲しいな♡」
決して若いことがいいとか、年齢のことを言っているのではない。
ただ百合の場合、“付き合ったら面倒くさそうだな”と男に思わせてしまうタイプなのだ。
— 自分も、そう思われないように気をつけよう。
そう気を引き締めながら、僕はタクシーに乗った百合を見送った。
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夫がどうしても許せない、妻の悪癖