アーセナル対チェルシーについて知っておきたい7つのこと

 22日に行われるプレミアリーグ第2節では、アーセナルが本拠地『エミレーツ・スタジアム』にチェルシーを迎える。

 開幕戦で昇格チームのブレントフォードに敗れたアーセナルは、2連敗スタートは避けたいところ。一方、クリスタル・パレスに完勝したチェルシーは、連勝スタートで波に乗りたいところだ。今月1日にはプレシーズンの親善試合で対戦している両チーム。今回と同じくエミレーツ・スタジアムで開催された“前哨戦”は、チェルシーが2-1で勝利を収めた。

 公式戦では1907年の初対戦から数えて204回目を迎えるアーセナル対チェルシーのロンドン・ダービーを前に、知っておきたい7つのトピックを紹介する。

■開幕戦は対照的

 開幕節でもロンドン・ダービーを戦った両チームだが、結果は対照的だった。アーセナルは74年ぶりにトップリーグに戻って来たブレントフォードを相手に、敵地で0-2の完封負け。新型コロナウイルスの陽性反応が見られたピエール・エメリク・オーバメヤンとアレクサンドル・ラカゼットを欠いたチームは決定力不足を露呈。第1節を戦った全てのチーム中で最多となるシュート22本を放ちながら、無得点に終わった。一方、ホームにクリスタル・パレスを迎えたチェルシーは終始試合を支配して3-0の完勝。マルコス・アロンソの直接フリーキックで先制し、クリスティアン・プリシッチが追加点。最後はプレミアリーグのデビュー戦となったトレヴォ・チャロバーがミドル弾。相手のシュートは開幕節で最少となる4本に抑える完璧な試合運びだった。

■昨季はアーセナルがリーグダブルを達成

 ただ、チェルシーはアーセナルとの相性が決して良くはない。チャンピオンズリーグ(CL)を制して欧州王者に輝いた昨シーズンのチェルシーが、プレミアで唯一、2敗を喫した相手はアーセナルだった。2019-20シーズンのFAカップ決勝でもアーセナルに敗れているチェルシー。公式戦では3連敗中で、最近4試合に未勝利(1分け3敗)。また最近14対戦を振り返っても、わずか3勝しか挙げることができていない(5分け6敗)。5シーズン連続でアーセナルよりも上位でリーグ戦を終えているチェルシー。苦手意識を増殖させないうちに、勝ち星を挙げておきたいところだ。

■敵地ロンドン・ダービーに強いチェルシー

 アーセナルには苦戦しているものの、アウェイでのロンドン・ダービーでは結果を出し続けているチェルシー。昨年12月にエミレーツ・スタジアムでアーセナルに敗れて以降、プレミアリーグにおける敵地でのロンドン・ダービーは4連勝中。5連勝となれば、ジョゼ・モウリーニョ監督時代の2005年1月から2006年1月にかけて以来の快挙になるという。ただアーセナルのミケル・アルテタ監督はチェルシー戦に好相性。就任してから2試合目で迎えた2019年12月の対戦は1-2で敗れたものの、以降は3勝1分け。トーマス・トゥヘル監督との初対戦となった昨季のアウェイゲームでは1-0の完封勝利を収めている。

■日曜開催はチェルシー優位

 アーセナル戦では苦戦が続くチェルシーだが、“日曜開催のプレミア”での対戦に限定すると、最近10試合に無敗(8勝2分け)という心強いデータがある。最後の敗戦は2008年11月のホームゲーム。オウンゴールで前半31分に先制したチェルシーだったが、後半に当時アーセナルのFWロビン・ファン・ペルシに2得点を許して逆転負けを喫した。その試合以降、13年もの間、日曜日に行われたプレミアリーグでのアーセナル戦では、一度も負けていない。さらに1992-93シーズンに創設されたプレミアリーグで、両チームが「8月」に対戦したのは過去に2度だけだが、いずれもチェルシーが勝利を収めている。データの上ではチェルシーが優位に見えるが果たして。

■チェルシーの新背番号「9」がデビューへ

 注目選手は7年ぶりにチェルシーに復帰したベルギー代表FWロメル・ルカク。2011年にアンデルレヒトから加入し、2014年にエヴァートンへ完全移籍するまでチェルシーの所属選手だったルカク。しかし当時はほとんどの期間をローン先で過ごし、チェルシーでは公式戦で15試合に出場しただけだった。その後、マンチェスター・Uやインテル、そしてベルギー代表で大きく成長。28歳になり、脂が乗り切った状態でチェルシーに帰って来た。昨季セリエAでクリスティアーノ・ロナウド(29得点)に次ぐ24ゴールを決めたルカクの決定力は、チームを大きく前進させるだろう。背番号は当初予定されていた「18」から、タミー・アブラハムの移籍により「9」に変更されたことが発表された。名実ともにエースとしての役割を期待されるルカクの“再デビュー”に期待したい。

■メンディのクリーンシート率はリーグ1位

 ルカクの加入で攻撃力を増したチェルシーだが、守備には昨季から定評がある。その堅守を支えるのがセネガル代表GKエドゥアール・メンディだ。昨年の9月下旬にレンヌからチェルシーに加入したメンディ。これまでプレミアで32試合に出場し、17試合に無失点。“クリーンシート率”が53パーセントは、同リーグで10試合以上に出場したGKの中で最も高い確率だ。カップ戦も含めた公式戦では46試合中26試合に無失点で、クリーンシート率は57パーセント。チェルシーで20試合以上出場した歴代GKの中でトップの数字だという。なお、正GKベルント・レノのプレミアでのクリーンシート率が24パーセントのアーセナルは、シェフィールド・Uのアーロン・ラムズデイルの獲得が間近だと報じられている。

■予想オッズは?

 日本時間20日現在、『ウィリアム・ヒル』はアーセナルの勝利に「4.8倍」、チェルシーの勝利に「1.75倍」、ドローに「3.7」倍というオッズを付けている。現時点でのチーム状態を踏まえて、アウェイでありながらチェルシーの方が優位だと予想しているようだ。ただ、調子の良し悪しだけで結果が決まらないのがダービー。それは昨季8位のアーセナルが4位のチェルシーを相手にシーズンダブルを達成したことでも明らかだ。次節はアーセナルがマンチェスター・Cと、チェルシーはリヴァプールとそれぞれ敵地で戦う。ビッグチーム同士の対戦が続くだけに、どちらのチームもこのロンドン・ダービーできっちりと勝ち点を取っておきたいところだ。

(記事/Footmedia)

2021/8/20 16:57

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