いま一番面白い大阪の若手漫才師は誰だ?第11回ytv漫才新人賞が開幕! ROUND1 1位通過 さや香による『漫才感想戦』

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読売テレビが主催し、関西地区で放送する『ytv漫才新人賞』が今年も開幕した。芸歴10年以内の若手芸人が参加できるこの賞レースは年3回の予選が行われ、それぞれ全12組のうち上位2組が決勝に進出できるというシステム。(今回の審査員はオール巨人、佐藤哲夫(パンクブーブー)、武智(スーパーマラドーナ)、お~い!久馬(ザ・プラン9)の4人で、1人100点満点、計400点の中で順位を競う。)最終的に計6組のコンビが、来年3月の優勝決定戦で11代目の王者を争う。過去の優勝者には銀シャリ、藤崎マーケット、霜降り明星といった実力派が揃い、優勝賞金は100万円。読売テレビでの冠特番の権利も手にすることができるとあって、大阪の若手芸人の一つの大きな目標となっている。

14日に放送された『ROUND1』では、さや香とカベポスターの2組が決勝進出を決めた。今回は将棋の“感想戦”さながらに、勝利直後の2組にロングインタビューを敢行。ネタが生まれたきっかけ、漫才中の心境、今後の野望などあけすけに語ってもらった。まずは1位通過・さや香の『漫才感想戦』をどうぞ。

―― ダントツの1位通過(2位・カベポスターと13点差の365点)でした。

石井:トップバッターやったんで、結構この選考会では1番目を引く機会が多くて。ここで、またか~ってなって、正直、今日を迎えるまで厳しいやろなと思ってました。だから素直に嬉しいです。ラストイヤーでいけて。

新山:びっくりしてる感じですね、僕らの点数が1番高い審査員の方が多かったってことですもんね。でも番組的にはどうなんやろうっていう。トップバッターでこんなに面白くて良かったんかなっていうのはちょっとあります。

石井:どの目線から言うてんねん。

新山:もうちょっと下げるべきやったかなって反省してます。もうちょっとボケ数少なくした方がよかったかなって。

石井:そんなわけないやろ。

―― さや香さんは『歌ネタ王決定戦』を取って、『M-1グランプリ』も決勝経験あり。にも関わらず『ytv漫才新人賞』は今回初の決定戦進出です。苦手意識みたいなものはありますか?

新山:ありましたね。他局の賞レースは、だいたい決勝まで行かせてもらってるんですけど『ytv~』だけがなかなか行けなくて、正直ちょっと嫌いになりかけてた部分はありますね。ふてくされてたというか。『ytv~』はどうせ違うんでしょみたいな。

石井:俺らは合ってないやろ、とか。

―― NHKの『上方漫才コンテスト』でも優勝されてますし、ほぼほぼ関西の賞レースに出て、優勝もされてますもんね。

新山:これで多分、決勝は12回目か13回目ぐらいになるんですかね。

石井:決勝という場所はね。

新山:唯一『ytv~』だけが行けてなかったんで、嬉しいのは嬉しいですね。

―― 何か今回は特別に、攻略法じゃないですけど、変化させたことなどありますか

新山:『ABCお笑いグランプリ』のときからボケとツッコミをちょっと変え始めて。

石井:10年目のタイミングで、ちょっとしたモデルチェンジをしました。

新山:“ちょっとした”よりも結構大きいモデルチェンジで、まだ3本ぐらいしかネタを作ってないんですけど。今回のやつと、この前『ABC~』でやった『鼻くそ』のネタがそのうちの2本で。何か、これなのかなあという気はすごいしてきてますね。今日の勝ちで、また更に。

―― 手応えを感じる。

新山:そうですね。僕がワーワー意味わからんこと叫んでたのなんやったんやろって。

石井:いや意味あるやろ。

―― 今回は『男女の友情は成立するか否か』というテーマのネタでした。生まれたきっかけを聞いてもよいでしょうか。

新山:生まれたきっかけはシンプルで、石井がほんまの地元の幼なじみの女の子と1回だけそういう関係があったっていう…。

石井:ふざけんなよお前! 

新山:ネタではキスにしてるんですけど、ほんまはガッツリ…。

石井:あるか! 何が実話を基にしたネタやねん。お前が完全にネタを作ってるから。

新山:先月に1回あったみたいな話が…。

石井:去年、結婚してんねん!

新山:本当はシンプルにネタを考えてて、「男女の友情は存在する!」って熱く語ってる奴が実は1回手出してたら面白いかな、ていうぐらいなんですけど。ボケとツッコミ変えるっていうのが1個大きかったかな。

石井:僕はもう、「そうしようかな」という段階ではなく、ボケとツッコミを入れ替えるぞと通達として言われたので。完全にネタのことは委ねてますので、それに従ってやって、1位通過できたんで。

新山:やはりすごいね! やはり新山はすごいね。

石井:なんで一人称が新山やねん。

―― 『ytv~』はネタ時間が3分と短い。漫才師さん的にはいかがですか?

石井:やっぱり僕らは長い方がいいタイプやと思うんで。なかなかこの削る作業っていうのは難しいですよね。

新山:詰めてる作業とか、なんかようわからんようになってきますよね、このセリフを抜いてもいけるんかな、とかやるんですけど、途中でネタがむちゃくちゃになったりとか、ウケへんようなったりとか。そんなんもあるんで、3分はちょっと正直、まあまあきつめっちゃきつめやと思います。

石井:3分の賞レースはほかにないんで。決勝は4分ですけど。そこが結構クセがあるというか。

新山:僕ら今日(の選考会で)、何秒までやってたんやろうっていう感じは正直ありますね。3分って言われたら、『M―1』なら3分30秒までよかったりするじゃないですか。今日は20秒台ぐらいやったんかな…。

石井:ギリギリ、いっぱいいっぱいやってると思います。

新山:それを、ひとくだり抜くともっと余裕持ってはやれるんですけど、そこら辺の調整もまた難しいというか。

―― 予選が3分で決勝が4分というのは『M-1』に近いかなと思いますが、やはり意識はありますか?

新山:今年は、この前の『ABC~』もそうですし、『ytv~』も、僕らもう10年目で最後なので。だから今年は、僕の中では全国区の大会っていうよりは、もう大阪の大会に全部かけようというつもりで。今年はもうまず最優先で目指してやってきたかなという感じはします。

―― 今回ネタをされてるときや、待っているとき、一番シビれたなみたいな場面とかってありましたか?

新山:緊張してたね。

石井:めっちゃ緊張しましたね。トップバッターで不安もありましたし、ネタも大きく変えてますから。

新山:結構いらんセリフとかも多かったから。

石井:僕は個人的には、今までの選考会で一番緊張しました。マジで一番緊張してセリフ間違えたり、間を崩した部分もあったんです。何ケ所かありました。

新山:で、はけた瞬間に頭をがしゃがしゃと…(かきむしる仕草)。「あ、これ無理なんだな」と思った(笑)。ただトップバッターやからほんまにわからないんで、ほかとの比較が。

石井:そんな感じでしたね。

―― ネタ中「ミスったな」みたいなところがあったと

石井:ありましたありました。

新山:そうですね。だいたい漫才を始めてから1分15秒ぐらい…。

石井:そんなはっきり言わんでええねん。

―― 次の目標ははもちろん優勝だと思います。過去の優勝者には霜降り明星や、最近ではビスケットブラザーズ、隣人などもいます。どういうモチベーションで出られますか。

新山:『ytv~』って最近特殊になってきてるというか、イメージ的には王道の漫才師の大会だったんですけど、ここ2回でビスブラさんと隣人が優勝してたり、ちょっと変化球タイプが連チャンで優勝してるなという印象。僕も悪いクセがあるというか、賞レースの決勝とかで変なネタを選びがちなんですよね。「鼻くそ」って言いたくなるし。フルスイングしたくなりがちなんですけど、それでめっちゃすべったときもあったし…もはや自分との戦いですよね。ボケとツッコミを入れ替えたことによって、ネタの方に、本に力が入るようになったのかなっていう気はしてて。自分たちのね、できることを、変化球がどうのこうのとかはあまり意識せず、やれたらいいなとは思いますね。とにかく変なクセが出ないかどうかですね。ウケるけど変なネタがまだ2本ぐらい残ってるんで。それを出してもうたら僕らは負けます!

石井:出すなよ!外せよそれは!

新山:ただ、湧きます。僕がそのときにどっちを取るかですよね。悪いクセです。

―― 巨人師匠や審査員の方からはどんなお声をいただきましたか?

石井:武智さん(スーパーマラドーナ)とか、佐藤哲夫さん(パンクブーブー)も良かったって、皆さんめっちゃ言ってくださって。点数も1位と2位でちょっと点差があってみたいな、すごいそんな評価してもらってるのは単純に嬉しいですね。いつもほんまギリギリで、1点差で負けたりとか…。最後並んでるときに審査員にメンチ切るっていうシーンも過去にはあったんで、それだけ褒めていただいたのは、めちゃくちゃ嬉しかったですね。

新山:巨人師匠にも、さや香はもう東京でも通用するし、そこを見ていかなあかんっておっしゃっていただいて。その後もなんか言ってはったんですけど、ちょっとそこは聞き取れなくて…。

石井:言わんでいいやん! なんでそれ言うねん? 

―― なるほど、何かごちゃごちゃおっしゃられてたと。

新山:“ごちゃごちゃ”は絶対やめてください!(笑)

―― 今後、ROUND2、3、決定戦と続きます。迎え撃つ身としてマークしている組は?

新山:やっぱりカベポスターは強いなと思いますね。いっぱいいますからね。ダブルヒガシもそうですし。あとはフースーヤとか来てくれたら一番ラッキーなんですけど。優勝しなさそうというか、にぎやかしの感じがあるじゃないですか。

石井:本人らはそう思ってないやろ! 優勝する気まんまんで来てるやん。まあいい意味でね、僕らとタイプが全く違うんで。それの方が逆に戦いやすいのかもしれないですよね、

新山:本当にみんな面白いから。その時の運もめちゃくちゃあると思うので。

石井:誰が来るかわからないし、僕らも決定戦に進出するのが初めてっていうのは意外やって言われましたし。

新山:だって去年、隣人が優勝するなんて誰も思ってなかったですもんね。隣人も思ってなかったと思うんで。誰が来てもいいようにしておくという、もうそれだけですね。

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10年目のモデルチェンジを成功させ、圧倒的な点数を叩き出したさや香。
3月の決定戦でも彼ららしい大爆発に期待だ。(企画:吉井 智也)

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