ライバル関係を超えて…トッテナムファン、人種差別被害のサカに連帯示す温かい拍手

 人種差別被害を受けたアーセナルのイングランド代表MFブカヨ・サカに対し、宿敵であるトッテナムのサポーターから連帯を示す拍手が送られた。イギリスメディア『スカイスポーツ』が8日に伝えた。

 トッテナムは同日、プレシーズンマッチの「マインド・シリーズ」で宿敵のアーセナルをホームに迎えた。北ロンドンを本拠地とする両チームによる“ノース・ロンドン・ダービー”は韓国代表FWソン・フンミンの決勝点により、トッテナムが1-0で勝利した。

 EURO2020以降初の試合となったサカは63分に途中出場。すると、トッテナムのサポーターからは温かい拍手で迎えられ、サカもピッチから拍手で応えていた。さらに、トッテナムのサポーターたちはスタンドに設置したバナーで「北ロンドンはブカヨ・サカやすべての選手とともに、人種差別やいかなる差別に反対します」とのメッセージを掲げ、ライバル関係を超えた連帯を示した。

 現在19歳のサカは7月11日に行われたEURO2020決勝のイタリア戦でPK戦の5人目のキッカーを務めたが、無念の失敗に終わった。EURO準優勝の大躍進でイングランド中に希望を与えたチームの一員にもかかわらず、同じくPKを失敗したFWマーカス・ラッシュフォードやMFジェイドン・サンチョとともに、試合後にオンライン上で人種差別的な誹謗中傷の被害に遭っていた。

 これに対し、サカは7月15日に自身のTwitterに声明を掲載。「サッカー界や社会のあらゆる分野で、人種差別や憎しみが存在する場所はない。大多数の人々が一丸となって、そのようなメッセージを送っている人たちに呼びかけ、行動を起こし、これらのコメントを警察に通報し、お互いに親切にし、憎しみを追い出すことで、僕たちは(差別に)勝利することができる。いつだって勝つのは愛だ」などとコメントしていた。

2021/8/9 6:07

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