蝶の羽化を見届けた3歳児 生命の神秘と命の連鎖を同時に味わう(英)

英サウス・ヨークシャー州ロザラム在住のロニー・セドン君(Ronnie Seddon)を悲劇が襲ったのは、7月27日のことだった。

父親のダニー・セドンさん(Danny Seddon、25)によると、ロニー君は蝶が羽化する瞬間を観察するために、幼虫を容器の中に入れて育てていたという。幼虫に“ラルフ(Ralph)”と名前を付けたロニー君は、数週間かけて熱心に見守っていた。

日本でも小学生の夏の定番である蝶の羽化は、身近に生命の神秘を感じることができる素晴らしい瞬間である。毎日見守り続けたラルフがついにキレイな白い蝶へと変貌を遂げた瞬間は、3歳のロニー君も大きな感動を覚え、喜びもひとしおだったに違いない。

もちろんこのまま容器に入れておく訳にはいかないので、ロニー君はラルフを大空へと飛び立たせる準備を整えた。幼い息子が大切に育てた生き物と別れる瞬間は、感動の一場面になると感じたであろうダニーさんはカメラを構えた。

そして自宅の庭で、ロニー君はラルフの入っていた容器のフタを空けた。ラルフは容器から出ていくのに手こずった様子だったが、外に出ると羽を大きく広げて庭を飛び回り始めた。ダニーさんは「蝶さんにバイバイだよ。ほら自由だ!」とロニー君に声をかけ、ラルフの自由を一緒に喜んだ。

幼虫だったラルフが羽ばたく姿を見たロニー君は、ラルフと過ごした数週間を感慨深く振り返っているのか静かに見守っていた。ところがその瞬間は、突如として終わりを迎える。

ラルフは空高く飛ぶことにまだ慣れていないようで、庭の低い場所を飛んでいた。そのラルフの様子に気がついたキャバリアの愛犬“マーベル(Marvel)”がラルフを追いかけると、“パクッ”と一口で食べてしまったのだ。

動画にはその一部始終が収められており、急いでマーベルのもとに駆け寄ったダニーさんも「マーベル! マー…バカヤロウ!」とショックで言葉を失いかけていた。カメラがマーベルに近づくと口をもぐもぐと動かしてラルフを食べてしまっていることがはっきりと分かる。

ダニーさんが「マーベルが食べちゃったよ」と話す傍らで、ロニー君はマーベルに近寄りその口元を冷静に凝視している。最後に顔をしかめたロニー君がカメラの方に振り返るところで動画は終わっているが、この後に少しも悪びれる様子を見せないマーベルにロニー君は憤慨してしまったようで、ダニーさんはカメラを止めてロニー君をなだめたという。

ダニーさんはこの動画を自身のFacebookに「ロニーとペットの蝶“ラルフ”のショートストーリー」とタイトルを付けて投稿すると、コメント欄には「オーマイガー!」「これは笑いが止まらないよ」「うちでも同じことにならないように気を付けないと」「マーベルやっちゃったなあ」「動画のタイトルも最高」などのコメントが寄せられ、涙を流して大笑いする絵文字がずらりと並んだ。

ちなみにダニーさんは、「マーベルは普段からイタズラ好きで、家の中でよくトラブルを起こしています。ロニーはマーベルに対してかなり怒っていて、口もきいていない状態ですよ」と明かしている。

画像は『New York Post 2021年8月2日付「Little boy nurtures caterpillar into butterfly - until dog eats it」(Danny Seddon Facebook)』『LADbible 2021年8月3日付「Boy Releases Butterfly Only For His Dog To Eat It Seconds Later」(Credit: CONTENTbible)』のスクリーンショット

(TechinsightJapan編集部 iruy)

2021/8/8 21:00

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