【地上波洋画劇場】あのスパイダーマンの宿敵が主人公のマーベル映画『ヴェノム』(2018)

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今宵の地上波洋画劇場は、2018年に公開されたマーベル映画『ヴェノム』の魅力を紹介!長年、スパイダーマンの宿敵として存在感を発揮してきた驚異のヴィランが満を持してスピンオフ映画化!主演のトム・ハーディの熱演がとにかく光る!

【地上波洋画劇場】とは、地上波洋画放送全盛の時代とは異なり、いまやTVで映画を楽しむ機会が減ってしまった全日本人にもう一度、映画の楽しさを再発見してもらいたい一心で始まった企画である。
ここでは、「午後のロードショー」や「金曜ロードSHOW!」、「土曜プレミアム」などで放送が予定されている作品の見どころや鑑賞の際のポイントを紹介していく。

今宵の【地上波洋画劇場】で取り上げる作品は、「土曜プレミアム」にて2021年8月7日に放送予定となっている、2018年公開の映画『ヴェノム』。

マーベル・コミックス『スパイダーマン』に登場するヴェノムとは?

そもそも「ヴェノム」とは、一体何者なのだろうか?
2007年公開のサム・ライミ版『スパイダーマン3』でもヴィランの一人として活躍を魅せたキャラクターであるが、マーベル・コミックスにおける初登場は、1986年の『ウェブ・オブ・スパイダーマン』第18号だった。

MARVEL'S SPIDER-MAN - "Venom" - The symbiote has escaped the Avengers Compound and attached itself to a new host. Now Spidey must find out how to beat it and who the new person is underneath. This episode of Marvels Spider-Man airs Saturday, October 21 (7:30 - 8:00 A.M. EDT) on Disney XD. (Marvel via Getty Images)SPIDER-MAN, VENOM

もともとスパイダーマンが「シークレット・ウォーズ」という戦いに参加した際に、遥か彼方の星「バトルワールド」で、スーツを損傷してしまい、手に入れた黒いスーツに物語は端を発する。
実はこの黒いスーツは、意識を持った寄生生命体「シンビオート」であり、ピーターに悪影響を及ぼし始めたのだ。
このストーリーが1984年から1985年の間に展開され、1986年に稀有な才能を持ったトッド・マクファーレンらの手によって生み出されたキャラクターが、ヴェノムなのである。

記者のエドワード・‘‘エディ’’・ブロックが、「シンビオート」によって増強された体力、スピード、ヒーリング能力を駆使して、スパイダーマンの前に立ちはだかる。
壁に張り付き、ウェブを発射するというスパイダーマンと似通った能力を有するが、銃弾を弾き飛ばし、周囲に擬態する能力を持ち、スパイダーセンスをも打ち消す。
様々な部分でスパイダーマンのパワーを上回っており、長年、‘‘親愛なる隣人’’の宿敵として存在感を放ち続けた。

MARVEL'S ULTIMATE SPIDER-MAN: WEB WARRIORS - "Agent Venom" - When Spider-Man's classmate Flash Thompson is infected with Venom, will he become a hero or Spidey's newest villain? This episode of "Marvel's Ultimate Spider-Man: Web Warriors" premieres Sunday, September 7 (8:00 AM - 8:30 AM, ET/PT) on Marvel Universe on Disney XD. (Disney XD via Getty Images)VENOM, SPIDER-MAN

しかし、そんなヴェノムも近年大きな変化を見せている。
スパイダーマンに復讐を誓ったヴィランとして登場したが、自らは弱者の味方であると考えるエディは後に、スパイダーマンが弱き者たちの守護者であることを悟り、復讐心を捨てるのだ。
自分なりの正義を貫こうとするエディであったが、結局、シンビオートによる強大なパワーに影響され、元の極悪人に戻ってしまったのだが、共通の敵であるカーネイジと相対する時には、しばしばタッグを組むこともある。
そのカーネイジやシーヴェノムといった亜種も続々と登場し、ヴェノム自身も宿主を様々なキャラクターへと変えてきた。
中でもピーター・パーカーを高校時代にいじめていたことで有名なフラッシュ・トンプソンが印象深い。
彼はシンビオートと結合し、エージェント・ヴェノムとなったのである。
アベンジャーズやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーといったチームの一員として活躍し、銀河を守ったことさえもあるのだ。

映画『ヴェノム』の主人公は、正義感あふれるジャーナリスト

そして2018年に公開された映画『ヴェノム』は、残虐極まりないヴェノムというヴィランを少々コミカルに描き、ヴェノムの宿主となるエディ・ブロックも正義感あふれるジャーナリストとして機能させることにより、主人公として抜群の安定感を保っている印象を受ける。

『ヴェノム』(2018)

https://www.imdb.com/title/tt1270797/mediaviewer/rm1526362624?ref_=ttmi_mi_all_pos_212

エディ・ブロック(トム・ハーディ)は、世間に真実を知らせるためなら、手段を厭わない、正義感あふれるジャーナリスト。
彼は婚約者のアン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)が弁護士を務めるライフ財団の取材中に彼らが人体実験を行い、死者を出していることを知る。
真相を突き止めるために財団のCEOカールトン・ドレイク(リズ・アーメッド)を問いただすも、口をつぐむ彼はエディの取材を中止にし、アンも解雇されてしまう。
仕事も恋人も失ったエディは、排他的な生活を送るが、ある時、財団の科学者であるドーラ・スカース(ジェニー・スレイト)により、財団の目的は地球外生命体‘‘シンビオート’’と人間とを融合させることだと知らされたエディは、研究所に侵入。
そこで‘‘ヴェノム’’という名のシンビオートに寄生されてしまうのだった・・・。

『ヴェノム』(2018)

https://www.imdb.com/title/tt1270797/mediaviewer/rm1989768704?ref_=ttmi_mi_all_sf_11

本作は、マーベル初のヴィランが主人公となる作品。
全体的な印象としては『ゾンビランド』(2009)で世界に衝撃を与えたルーベン・フライシャー監督らしく、ヴェノムというキャラクターを独特かつコミカルな描写で映し出し、あたかもエディとヴェノムのバディ・ムービーのような雰囲気を醸し出す。
ヴェノムという寄生生物に寄生されたエディの戸惑う姿や2人(と言っていいのか?)の絶妙な掛け合いも笑いを誘い、斬新な映画に仕上がっている。
冒頭の‘‘ジェイムソン宇宙飛行士’’の登場やエンドロール内の‘‘アイツ’’の登場など、『スパイダーマン』とりわけヴェノム好きには堪らない演出もあり、ファンとしては大いに楽しめること請け合いである。

トム・ハーディの表現力の高さが光る!

ヴェノムに寄生されることになる主人公のエディ・ブロック役に扮するのは、人気英国俳優トム・ハーディ。

『ヴェノム』(2018)

https://www.imdb.com/title/tt1270797/mediaviewer/rm1909045249?ref_=ttmi_mi_all_sf_82

正直なところ、キャスティング当初は意外な人選だなという印象だった。
90年代に放送されていたTVアニメ版『スパイダーマン』の印象があまりにも強いため、筋骨隆々なトムはイメージとは異なっていた。
しかし、いざ劇中における彼の姿を観た瞬間に、すべての不安が吹き飛んだのだ。
少々気弱なジャーナリストというイメージを覆す役柄を見事に演じ切り、ヴェノム寄生後の手や体の動かし方は彼の表現力の高さをうかがわせる。
終わってみれば、トムハの出演作の中で最もその演技を楽しめる作品のように思う。

そのほかに、実力派女優のミシェル・ウィリアムズ、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2017)で印象的な活躍を魅せたリズ・アーメッドなど、個性派ぞろいのキャスティングが見事に功を奏している印象である。

マーベル映画史上初のヴィラン映画として、面白い作風になっているのは間違いない。
そのため、今後の世界観の広がりに注目していきたところである。
2021年に公開予定となっている続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』へと繋がる伏線も多いため、絶対に見逃せない、いま最もアツいマーベル映画だ!

映画『ヴェノム』は、2021年8月7日「土曜プレミアム」にて地上波初放送!

(文・構成:zash)

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