マッチングアプリで出会った5歳年下のイケメンから、突然連絡が来なくなった理由は…
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:「2回お泊りしたら、飽きられた…?」男が、女を急に家に誘わなくなった理由
3度目のデートで、私は思い切って思いのたけを龍平にぶつけてみた。
「龍平くんは、今気になっている人いるの?」
これまでのデートは、いい感じで進んでいた。
だから「今気になる人は千佳さんです」と言ってもらえるのを、期待していたのかもしれない。
龍平は私より5歳も年下の30歳。
でも彼は、初デートの時に「年上が好き」とちゃんと宣言をしていた。だから年齢の問題は、クリアしているはず。
毎回デート代を支払ってくれるし、男気も感じていた。
「え?いや、別に…」
だが龍平の答えはハッキリしないものだった。
「そっか、そうなんだ」
それだけ言うのが精一杯だった。そしてこのデート以降、連絡がパタリと途絶えてしまったのだ。
果たして3回のデートで、私は何をしてしまったのだろうか。
男が3回のデートで女を恋愛対象から外してしまった理由は?
Q1:男は本当に年上の女性がOKだったのか?
龍平と出会ったのは、マッチングアプリだった。
アプリは自分でマッチングする相手の年齢設定ができるため、この時点で彼は年上もOKということだったのだろう。
先月で35歳になった私。
昔は35歳なんてもっと大人かと思っていたけれど、実際に自分がその年齢になると大して成長していない。思い描いていた35歳像とはかけ離れていることに気づく。
でも、見た目だけは気を使っており、35歳には見えないはずだ。そんな努力が功を奏したのか、龍平のほうからいいねを押してくれ、見事にマッチングした。
「うわ、イケメン…♡」
30歳、独身。大手外資系コンサル会社勤務。こんな素敵な人とマッチングできたこと自体、すでに嬉しかった。
すぐに会うことになり、初デートはカフェでお茶をすることになった。
「初めまして」
待ち合わせ場所にやってきた龍平は、30歳とは思えぬほど若くて、かっこよくて、そして肌がとにかく綺麗だった。
「は、初めまして。千佳です」
「龍平です。暑いなかお待たせしてしまって、すみません」
時計を見ると、わずか3分遅れただけだ。律儀な人だなぁと思いながらも、つい龍平を凝視してしまう。
「あの、30歳ですよね?」
「そうです!あ…年下って微妙ですか?」
「そんなことないです!いや、すごく肌が綺麗だし、年齢より若く見えるなぁと思って。その美肌が羨ましいです」
私も20代の頃は頬はほんのり紅色に色づき、目尻もキュッと上がっていた。だが年齢とともに毛穴も目尻も下がり始めている。
幸い仕事をしてお金はあるので、美容医療を積極的に取り入れて必死に老化を食い止めているのが現状だ。
「そうですか?千佳さんもお綺麗じゃないですか」
龍平がお世辞か本音かよくわからない言葉で褒めてくれたので、嬉しいけれど、くすぐったい思いだ。
「いやいや、私は必死に年齢に抗っていますので(笑)。肌も結構お金をかけて、この仕上がりですからね」
「へえ。女性は大変ですね。でも千佳さん、写真より実物のほうが僕は好きです」
「本当ですか!?」
「ほら、加工バリバリのかたもいらっしゃるじゃないですか。その点千佳さんは全然加工もしていなかったし、実物のほうが綺麗ってすごいことですよね」
爽やかなイケメンに微笑みかけられ、私は天にも昇る思いだった。
若くてカッコよくて、爽やか。これ以上何を望むものがあるだろうか。
「龍平くんって、絶対モテますよね?」
「いや、全然ですよ」
「本当?私が同じ歳くらいなら放っておかないけどなぁ」
「ふふ。千佳さんのほうこそ」
照れくさくなるような会話を繰り返しながら、お互い視線が合い、思わず笑顔になる。
「次は、ランチでもどうですか?」
「いいですね。そうしましょう」
そして次のデートもすぐに決まったのだ。
最初は良かったけど…男がだんだんと萎えてきた理由は?
Q2:二度目以降のデートで男が興味を失った理由はやっぱり年齢のせい?
2度目のデートは、表参道にあるイタリアンでランチになった。
「夜でも良かったんですけど、こんな時期ですしね」
龍平の言葉に私は頷く。こんな時期だから仕方ない。けれども本音を言うと、年齢を重ねるたびに昼のデートが怖くなっていた。
なぜなら、夜だと暗い照明でごまかせるものの、昼のデートは否応無しに燦々と輝く太陽が、私の肌をしっかりと照らしてくる。
特に夏は汗もかくし、ファンデもよれる。
どんなに完璧にメイクをしても、隠しきれない肌のアラが目立ってしまうのだ。
「そうですよね。仕方ないですよね」
笑顔で頷きながら、先回りして龍平に言い訳をしておいた。
「あの実は…この間レーザーをしてきたばかりで。なので今日は肌がちょっと赤いし、打ったところの赤みが目立つというか、毛穴が逆に目立っているかもしれませんが、気にしないでください!」
「そうなんですか?全然わからないですけど」
じっと龍平に見つめられ、墓穴を掘ったことを後悔する。
「そんな見ないでください。加齢によるたるみとか目立つので…。35歳過ぎると、いろいろとお金をかけないと大変なんです」
「本当に、千佳さんお綺麗だし年齢は関係ないですよ!」
「またまたそうやって。龍平くん、年上慣れしていますよね?私みたいな年増にそういうこと言うと、本気にされちゃいますよ?」
「僕、本当のことしか言わないですよ」
なんて巧みな話術なんだろうか。
仮にお世辞であったとしても、そんなことを言われて嬉しくない女はいない。
「龍平さんといると、若返りそうです」
「なんでですか(笑)」
「私の周り、同世代か年上が多くて。特に同世代の友達とか結構老けているなぁと思うこともあって、そことは一緒にいたくないなって思うんです」
「そうなんですか?年上の人から学べることも多いから、逆に僕は年上の人、好きですけどね」
最後の一言に、思わずドキッとする。自分のことではないのかもしれないが、自分に向けての言葉に思えてしまう。
そして今日も楽しかった。会話をさりげなくリードしてくれる龍平と一緒にいると、自然と笑顔になれる。
けれどもまっすぐ見つめられるのが恥ずかしくて、そして自信もなくて、つい視線をそらしてしまう。
— こんなドキドキするの、久しぶりだなぁ。
きっと、私の頬は紅潮していたと思う。ほんのり入れてきたチークよりも、赤くなっていたに違いない。
「楽しかったなぁ。龍平くん、次は夜のデートをしませんか?」
「いいですね、そうしましょう」
こうして別れた私たち。
一緒にいるとかなり甘くて楽しい時間が流れていたし、2回のデート中に変なことはしていないと思う。
だから3度目のデートの帰り道にモーションをかけてみたのだが、それ以降連絡が途絶えてしまった。
年齢のこと以外で、私はなにかNGなことをしていたのだろうか…。
▶前回:「二晩体を許したら、飽きられた…?」男が、女を急に家に誘わなくなった理由
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男が二度のデートで感じた違和感とは?