【3人とも将来は映画監督!?】『サマーフィルムにのって』伊藤万理華、河合優実、祷キララが映画愛を語る

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第33回東京国際映画祭を皮切りに世界各国の映画祭での上映が続々と決定している青春映画『サマーフィルムにのって』。映画boardでは、乃木坂46卒業後はクリエイターとしても活躍している伊藤万理華さん、期待の新星・河合優実さんと祷キララさんに単独インタビューし、本作の魅力をたっぷり語っていただきました。

 

『サマーフィルムにのって』

 

© 2021「サマーフィルムにのって」製作委員会

 
8月6日(金)より、新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開
出演:伊藤万理華 金子大地 河合優実 祷キララ
   小日向星一 池田永吉 篠田諒 甲田まひる ゆうたろう 篠原悠伸 板橋駿谷
監督:松本壮史 脚本:三浦直之(ロロ) 松本壮史
主題歌:Cody・Lee(李)「異星人と熱帯夜(読み:エイリアンとねったいや)」(sakuramachi records)
製作:今野義雄 小西啓介 多湖慎一 川瀬賢二 篠田学
プロデューサー:静陽子 若林雄介
アソシエイトプロデューサー:杉山剛 小林亜理  撮影:岩永洋 山崎裕典
照明:谷本幸治  録音:久連石由文 美術:飯森則裕
編集:平井健一 音響効果:松浦大樹 ヘアメイク:板垣実和 衣装:神田百実
キャスティング/監督補:塩崎遵 制作担当:後藤一郎
ラインプロデューサー:大熊敏之 音楽プロデューサー:剣持学人
写真家:ヤスダ彩 タイトルデザイン:Iyo Yamaura
制作プロダクション:パイプライン
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
製作:「サマーフィルムにのって」製作委員会
© 2021「サマーフィルムにのって」製作委員会
2020年/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch/97分
 
 

 
 
概要:
第33回東京国際映画祭で上映されて話題を集め、世界各国の映画祭での上映が続々と決定。
青春映画には欠かせない恋と友情に加え、時代劇、SFといった全ての要素が華麗にシンクロし、物語は奇跡的なラストシーンへと向かう。
主演は、猫背・がに股を披露し勝新オタクを熱演、殺陣にも挑戦している元 乃木坂46の伊藤万理華。
共演に金子大地、河合優実、祷キララと、今後の活躍が期待される新星が勢揃いした。
監督はドラマやCM、MVなど幅広く手掛ける松本壮史が務め、数々の映像作品を共に作り上げてきた盟友、劇団「ロロ」主宰・三浦直之が脚本を担当。
気鋭の若手クリエイターの元に次世代俳優たちが集結した。

ストーリー:
勝新を敬愛する高校3年生のハダシ。
キラキラ恋愛映画ばかりの映画部では、撮りたい時代劇を作れずにくすぶっていた。
そんなある日、彼女の前に現れたのは武士役にぴったりな凛太郎。
すぐさま個性豊かな仲間を集め出したハダシは、文化祭でのゲリラ上映を目指すことに。
青春全てをかけた映画作りの中で、ハダシは凛太郎へほのかな恋心を抱き始めるが、彼には未来からやってきたという秘密があった――。(公式サイトより)
 
 

 
 

 

伊藤万理華、河合優実、祷キララ インタビュー

 

© 2021「サマーフィルムにのって」製作委員会

(左から)伊藤万理華、祷キララ、河合優実

 
 
伊藤万理華/ハダシ役
1996年大阪府生まれ、神奈川県出身。
2011年から乃木坂46一期生メンバーとして活動し、2017 年に同グループを卒業。
現在は俳優としてドラマ、映画、舞台に出演する一方、雑誌「装苑」での連載や、PARCO展「伊藤万理華の脳内博覧会」(17)、「HOMESICK」(20)を開催するなど、クリエイターとしての才能を発揮。
映画『映画 賭ケグルイ』(19/英勉監督)や、テレビドラマ「潤一」、舞台『月刊「根本宗子」第17号「今、出来る、精一杯。」』、『月刊「根本宗子」第18号「もっと大いなる愛へ」』、LINE VISION「私たちも伊藤万理華ですが。」などに出演。
2021年はドラマ「夢中さ、君に。」(MBS)や、舞台「DOORS」(倉持裕演出)に出演、現在はドラマ『お耳に合いましたら。』(テレビ東京系)で地上波連続ドラマ初主演を務めるなど、多岐に渡って活動中。


河合優実/ビート板役
2000年12月19日生まれ、東京都出身。
2019年、映画『よどみなく、やまない』(芝山健太監督)で主演デビュー。映画、ドラマ、MV、CM、モデルなど多岐にわたり活躍。
2020年、舞台「フリムンシスターズ」(松尾スズキ演出)では、特技の歌やダンスを生かしてミュージカルに初挑戦し堂々とした演技を見せた。
ドラマ「夢中さ、きみに。」(21/MBS)以来、伊藤万理華との再共演を果たす。
主な出演作品は『喜劇 愛妻物語』(19/足立紳監督)、『アンダードッグ』(20/武正晴監督)、『佐々木、イン、マイマイン』(20/内山拓也監督)などがある。『由宇子の天秤』(20/春本雄二郎監督)が公開待機中。


祷キララ/ブルーハワイ役
2000年3月30日生まれ、大阪府出身。
2009年、映画『堀川中立売』(柴田剛監督)でデビュー。その後『Dressing Up』(13/安川有果監督)で初主演を果たす。以降『ハッピーアワー』(15/濱口竜介監督)や『脱脱脱脱17』(16年/松本花奈監督)、主演を務めた『左様なら』(18年/石橋夕帆監督)、『アイネクライネナハトムジーク 』(19年/今泉力哉監督)、『楽園』(19年/瀬々敬久監督)、ヒロインを務めた『ファンファーレが鳴り響く』(20年/森田和樹監督)などに出演。映画だけでなくドラマやMVにも出演し、フジファブリック 「たりないすくない feat.幾田りら」が話題となった。


――『サマーフィルムにのって』は青春映画ですが、時代劇が好きな女子高生が映画を撮り、友情や恋の話もあって、タイムマシンも出てくるのでSFの要素もあり、見どころ満載です。私が特に好きなのは、女子高生が時代劇に夢中というところです。斬新ですし、私も絶対に仲良くなりたいと思いました!

伊藤◆そうなんですね、それは嬉しいです!(笑)

――みなさんの、この映画の特に好きな要素やポイントを教えてください。

伊藤◆私は、大人に頼らずに、子供たちだけで結束して何か一つのものを作るとか、何かと戦うとか、そういうジャンルの作品がすごく好きなんです。『サマーフィルムにのって』は、まさにそういった映画なのです。登場人物が何かに熱中して、好き勝手にやって、大人の観客も圧倒させるようなところがすごく好きです。冒険的で衝動的で。若いからこそできる勢いみたいなのがいいなと思います。

河合◆この作品は青春映画ですが、私たちが演じている役は、青春の真ん中にいる人たちを陰から見ていた3人という感じで、学校という場所ではいわゆる主役じゃないというポジションです。映画部の花鈴(甲田まひる)組のキラキラした恋愛映画に反抗していく姿勢とか、むしろ“アンチ青春”くらいのスタートだったのに、自分たちで映画を撮るその姿は、外から見たらすごく青春だし、それが『サマーフィルムにのって』の特徴というか、独特な魅力で、すごく可愛いなと思います。
 
 

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花鈴役・甲田まひる(右)、隼人役・ゆうたろう

 
 
祷◆この映画にはたくさんのキャラクターがいて、私たち3人も、花鈴組の人たちも、みんな協力して集まって、チームみたいになって、その1人1人が、ある意味みんな主役なんですよね。3人だけの映画じゃないし、ハダシと凛太郎(金子大地)だけの映画でもない。全員、誰もいなくていい人がいないんです。みんながそれぞれスクリーンの中で生きていて、それぞれの生き様が愛おしいです。その愛おしい人たちが集まって、みんなで進んで行く群像劇だから、その部分が観ていて本当に楽しいし、やっていてもすごく楽しくて好きでした。
 
 

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凛太郎役・金子大地(左)

 
 

 

ユニークな役名の由来

 
――みなさんの役名は「ハダシ」「ビート板」「ブルーハワイ」と、ユニークですよね。松本壮史監督や、脚本の三浦直之さんから役名の由来について聞きましたか?

伊藤◆聞いていないような……。

河合◆最初は聞かされていなかったんですけど、本読みの途中くらいに、キャラクター設定表みたいなのに書き込まれていたんです。

伊藤◆そうだ、みんなはそうだったんですよね。私は、「ハダシ」は本名だと言われたので、きっと全部ハダシで駆け抜けるような子だから、そう付けられたと解釈しました(笑)。

河合◆「ビート板」は、たしか……運動神経が悪いという設定で、3人は幼なじみなんですが、小学校のプールの授業の時に、いつもビート板を持参していたからだった、と書かれていた気がします(笑)。

祷◆「ブルーハワイ」は、かき氷を頼む時にいつもブルーハワイだったというのと、クリームソーダをブルーハワイだと言い間違えて、バカにされたのをきっかけに、あだ名を付けられたと書いてあったと思います(笑)。

伊藤◆みんな夏っぽい役名なのは共通していますね。
 
 

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キャラクターの魅力

 
――それぞれのキャラクターの魅力と好きなところを教えてください。

伊藤◆ハダシは好きなもののこととなると、周りが見えなくなっちゃうんですが、その部分は自分とすごく似ているなと思いました。でも自分よりも、もっともっと好奇心旺盛で、行動力があります。ハダシは、みんなを引っ張って行こうという意識で動いているわけじゃなく、仲間を集めて頑張ろうとはしているけど、リーダー格みたいに「監督だ!」という風に思ってやっているわけではないんですよね。ただただ、「時代劇をやりたいんだ」と言っているハダシに対して、その一生懸命さにみんなが乗っかってくれている感じです。みんながハダシを助けてくれて、彼女に手を差し伸べてくれているから、先頭に立てるみたいな感じがあって、そういうところがすごく素敵だなと思いました。憧れます。
 
 

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河合◆劇中、「ビート板は時代劇が好きなんじゃなくて、私たち2人といるのが好きなんだよね」というキララちゃんのセリフがあるんですけど、たぶんビート板は、本当に映画や時代劇に最初は全然興味がなかったと思うんです。物語は好きですけど。ツンデレというか、「興味ないよ」という態度を示しながらも協力的だし、映画を撮るメンバーを集めるとなったら、結構ガツガツ動いたりする一面もあります。一見冷たいようだけど、2人しかいない友達に依存しているみたいなところがあって、なんか不器用で可愛いなと思います。あと、ビート板の私服のセンスの絶妙なダサさにもご注目いただけたら(笑)。

伊藤◆メチャメチャ可愛いけど(笑)。

河合◆ダサカワかな(笑)。

祷◆可愛いよね(笑)。ブルーハワイは、自分の好きなこと、夢中になれることにワーッって盛り上がる面もあるけど、それよりも、誰かが夢中になっていることに何か協力したいと思った時のエネルギーがすごくて、もう全部を注いじゃう人なのかなと思います。それってなかなかできないことなのに、それを一番の幸せだと本当に感じているんですよね。だけど、自分のことになると疎かになったり、本当はできているつもりでも、できていなかったりして。完璧だから誰かを助けられるんじゃなくて、「助けたい、やってあげたい」という気持ちで動いていて、本当は別に器用なわけではないんです。そこのアンバランスさみたいなところが、すごくいいなと思いました。
 
 

 

何かを作ることが好き

 
――この映画に出演したことで、映画作りをすることに興味が湧きましたか? 映画監督に挑戦してみたいと思いますか!?

伊藤◆『サマーフィルムにのって』で、監督をやるハダシを演じるにあたって、松本監督のことをじっくり観察しました。監督だけじゃなく音響さんや、いろいろなスタッフさんたち、役者たちのことも観察しながら、、それぞれの役割を担う様子を見ていたら、とても興味が湧きました。個展を2回やったこともあって、クリエイターの人と近い存在でありたいとずっと思っていて。この作品に参加して、学生だけど監督をやるというハダシを演じて、より作ることが好きだと思ったので、自分ができるかは分からないけれど、いずれ監督やプロデュースといったことは、ぜひやってみたいと思いました。

河合◆私も思いました。前から何か作ることが好きで、絵を描いたり、ダンスをやっていたりとか、広い意味で表現することが好きだったんですけど、みんなで何かを作ることが一番楽しいなと思っていて、『サマーフィルムにのって』を通して、それをさらに実感しました。映画を撮るのって、やっぱり小説を書くのとは違いますし、物語のゼロからイチを生み出す時、1人の苦悩より、みんなと作るということの難しさは絶対にあるなと思いつつ、それこそがメチャクチャ大事なんだろうなと思いました。なので、今後も何かを作ってみたいという気持ちはすごくあります。
 
 

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祷◆私も何かを作ることが好きで、興味があります。実際に、中学生の時にクラスメイトたちと映画を作ったことがあって。自分が監督になって作ったんですけど、修学旅行の前に、バスに乗っている時間が長いから、そこで観られるものを作ろうということで。自分たちが出たらみんな夢中になって観るだろうと思って、クラスメイトたちの特徴に合わせてキャスティングを考えました。この子はしっかりしているから実績第一の刑事の役にしようとか、何か独特な魅力があるから宇宙人をやってほしいとか(笑)。自分たちで脚本を書いて、カット割りもして、みんなで協力して1本の映画を撮りました。すごく大変だったけど、いつかまたやりたいなという気持ちになりました。

――みなさんの監督した映画を見られる日が楽しみです! その時には、ぜひまたインタビューさせてくださいね。

伊藤◆10年後には、もしかしたら……!?(笑)

河合・祷◆(照れ笑い)
 
 

 

裸の付き合いで深めた絆

 
――撮影中の思い出で印象深かったことを教えてください。

祷◆いっぱいあります!

伊藤◆そうですね、撮影の合間に3人で温泉に行きました。すごく有名な温泉地がロケ地にあって。でも、あまりにも熱湯すぎて入れなくて……。 全裸のまま3人で、浴槽の周りをウロウロすることになっちゃった(笑)。

祷◆みんなで協力して、どうにか入ろうって言いながら。火傷しないように、ちょっとずつ水をかける係とか……

河合◆ちょっとずつ冷水を混ぜましたね(笑)。

祷◆撮影の序盤だったけど、それで謎の一体感が生まれました(笑)。

河合◆お風呂は本音が出る場所なのかもしれないですね。

伊藤◆裸の付き合いで絆が深まりました!

――それは最高ですね! 共演者との思い出は何かありますか?

祷◆コロナで一度撮影が中断してしまった時に、プロデューサーの方がみんなを集めてお話ししたんですが、いつ再開できるか分からないと……。悲しかったし、悔しかったし、映画がちゃんと完成するのか不安になって、もう誰も喋れなくなってしまったんです。その時に、ダディボーイ役の板橋駿谷さんが一番に声を上げて、「よし、分かりました。それはもう仕方がない!」と言って、空気を変えてくれて。そのおかげで、みんな「そうだよな、前を向かないとな」と、気持ちも崩れないまま、絶対に再開できると信じて待つことができました。幸運なことに、割と早めに再開できたんですが、その時まで気持ちが保てたのも、この映画自体に悲しい気持ちが残らなかったのも、駿谷さんがあの時に第一声を発してくれたのが大きかったです。

伊藤◆毎回、現場の空気を作ってくれる人でしたよね。
 
 

© 2021「サマーフィルムにのって」製作委員会

ダディボーイ役・板橋駿谷(左)

 
 

 

「好きという気持ち」が原動力に

 
河合◆今、思い出したんですが、撮影が再開して、あとワンシーン撮ったら東京に帰れるという時、ハダシの映画にトラブルが起きるという場面で、ハダシはまだ知らなくて、ビート板とブルーハワイが彼女にいつ知らせるか相談するシーンがあって。それが現実とすごくリンクしたんです。本当にこの映画は完成するのかという状況と、撮影するシーンの内容が重なったんですね。その時に、キララちゃんが本番中に一粒の涙を流して、それをカメラに映らないように拭ったんですよ。なんて愛おしい瞬間を見たんだろうと思いました。そこは本編に使われています。あれは、本当の祷キララの涙だったのか、ブルーハワイの涙だったのか……。

伊藤◆あれは本当に愛おしかったなぁ。ぜひ、本編でご確認ください!

祷◆(照れ笑い)
 
 

© 2021「サマーフィルムにのって」製作委員会

 
 
――素敵なエピソードを教えていただき、ありがとうございます! 残念ながら、そろそろお時間のようなので、最後に代表して伊藤さんに、映画boardの読者に向けて、『サマーフィルムにのって』のお薦めコメントをお願いします。

伊藤◆誰にも、自分のやりたいことに対する最初の「好きという気持ち」があったはずです。だから夢ができて、それを目指して今、働いていたり、何かを作っていたりすると思います。でも、大人になっていく中で、最初の「好きという気持ち」が消えていってしまうことがあるのではないでしょうか。この映画を観て、改めてその気持ちや、その時の感覚、初心というものを思い出してほしいです。それが原動力になって、未来につながる作品が増えていくと思いますし、『サマーフィルムにのって』はそういう希望になれる映画だと思いますので、ぜひ観ていただけたら嬉しいです。
 
 
取材・文/清水久美子
 
 

サマーフィルムにのって

サマーフィルムにのって

2020年/日本/97分

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