カルディの広島式「ぶち旨汁なし担々麺」は、噛むほどに“ぶちウマ”な逸品だった!

 先日、カルディで「広島式担々麺」という生麺を発見。「家でも本格的な広島式タイプが食べられるのか!」と嬉しくなり、すぐにカゴに入れました。

 なぜ嬉しかったかというと、東京にも広島式担々麺屋の『くにまつ』や『キング軒』などができたとはいえ、まだまだ「広島式汁なし担々麺」を食べられるお店が少ないから。そして筆者は15年ほど前に広島でご当地の担々麺を食べて以来、そのシビカラな味に魅力され続けているのです。

 周知の通り、担々麺の本場である中国・四川では、担々麺=汁なしが基本。しかも花椒(中国山椒)の香りが尋常ではなく、唐辛子由来の辛みもあり、かなり痺れます。

 一方、日本で担々麺といえば“汁あり”が一般的なのは、1958年創業の『四川飯店』(料理人・陳建民氏)が、日本人向けにアレンジした芝麻醤たっぷりのちょっと甘めでコクがあるタイプを紹介し、これが全国に広まり主流になったから。

 汁あり担々麺ももちろん美味しいですが、なぜか広島では2000年頃から、独自に四川担々麺に近い汁なしの本格的なタイプがじわじわ勢力を伸ばしていたのです。

 そんなわけで、筆者にとっては広島式汁なし担々麺は、刺激的かつ四川省の担々麺を彷彿させる思い出深い味であり、カルディで気軽に買えるのがものすごく嬉しかったわけです。帰宅後、さっそく作って食べてみたので、その魅力をご紹介しましょう。

生麺の食感が独特で後を引く

 作り方は簡単です。沸騰した湯に生麺を入れて5分茹で、麺を湯切りして器に盛り、タレと絡めるだけ。

「お好みでネギや肉そぼろを添えてください」と書いてあったので、ひき肉を油で炒め、ネギを刻んで載せてみました。

 さっそく麺とタレをよく混ぜてみます。タレに強烈な麻辣味を期待してひと口。ブワッと花椒が香るかと思いきや、ん? 甘い!? これは甜麺醤の甘さでしょうか。続いて、辣油、ショウガ、ニンニクの風味が来て、さらに酸味や塩気が追随。食べるほどに奥深い味わいです。

 が、広島で初めて食べたときの刺激が、なんとなく物足りない……。そう、いかんせん花椒の香りが弱く感じるのです。

 と、ここで気づきました。付属の七味唐辛子をかけるのを忘れていたのです。そう、この七味唐辛子の中に唐辛子と山椒などが入っており、これをかけるのが、実は大切なポイントだったんです。

 というわけで仕切り直し。七味唐辛子をかけてみると、やっぱり期待していた山椒の香りが一気に立ち昇りました。麺は、もちもちというよりシコシコした食感。熟成麺ということもあって、噛むほどに旨みが増してくる感じです。

 しかし、花椒フリークとしては、これでもまだ刺激が足りません。そこで、家にあった四川花椒&四川唐辛子を追加でかけてみたら、これが大成功! ぐっと味わいがグレードアップしました。

 もちろん個人の好みの問題ですが、筆者としてはこの「広島三代目こだわりぶち旨汁なし担々麺」は、味はともかく、カラシビ感がやや物足りませんでした。なので、痺れ好きや辛い味が好きな方は、自前の花椒や唐辛子を追加して、好みのカラシビ具合に調整するのがオススメです。

 ともあれ、家でこんなに本格的な広島式汁なし担々麺を味わえるのは嬉しい限り。ぜひ、みなさんも試してみてください。

(撮影・文◎ナナノナノ)

2021/7/29 10:49

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