「スーパーマラドーナ劇場」『M-1』予選が開始した今、絶対見たい“日本唯一”の「M1解説専門チャンネル」

 いよいよ8月1日より『M-1グランプリ2021』の予選が開始される。

 数々のドラマとスターを生み出してきたこの年末の風物詩は、イチお笑い賞レースという枠組みを遥かに超えた注目度で、日本中のお笑いファンを楽しませてくれる。

 このタイミングで是非併せてご視聴頂きたいのが、お笑いコンビスーパーマラドーナが運営するYouTubeチャンネル「スーパーマラドーナ劇場」だ。このちゃんねるは本家を除けば恐らく、“日本で唯一” の「M-1グランプリ専門チャンネル」と言っても過言ではない。

 スーパーマラドーナは、M-1参加回数12回中9回準決勝進出、そのうち4回(M-1グランプリ2015~2018年)ファイナリストになっている超実力派漫才コンビ。特にネタ作りを担当しているツッコミ・武智の、ストイックな努力量と漫才愛は芸人内で有名で、M-1を語る際必ずといっても良いほど名前が挙がる存在である。

 そんなスーパーマラドーナの魅力は、その「台本力」である。

 お笑いファンならご存じのとおり、彼らは「気弱なメガネとヤンキー」という分かりやすいキャラクターを持っている。このようなキャラに特徴のある芸人は、ネタもそのキャラクターに頼りがちだ。一番手っ取り早く笑いを取れるからである。

 しかし彼らは決してそのキャラクターに頼る事をしない。漫才のツカミ部分で丁寧に練ったセリフやボケを通す事で各々のキャラクターと関係性をお客さんに伝える。つまりセリフを一文字づつ台本に書き起こしさまざまなボケ方を吟味する事によって、「キャラクター」ではなく「キャラクターを使った『ネタ』」で笑いをとっているコンビなのだ。

 そんな彼らの漫才は全体を通してのストーリー・展開・その構成に至るまで、緻密に構成されている。一般的にはあまり馴染みのなかった「伏線回収」の技法も、M-1で和牛とスーパーマラドーナの漫才がその技法で爆発的にウケた事から、世間に浸透するきっかけとなった。

 そんな彼らのちゃんねるは上述したとおりほぼ、M-1一色に染まった奇異なちゃんねるであるが、この時期に見て頂きたい理由はほかにある。

 実はスーパーマラドーナ自身が2020年から「M-1で活躍する若手を育成する」をコンセプトに、M-1戦士の育成を開始したのだ。

 この企画の見所は、育成されたコンビのM-1での活躍もさる事ながら、武智が各々のコンビに送る漫才のアドバイスにある。

 漫才への批評・アドバイスというと一般の方はM-1での審査員コメントをイメージされるだろうが、あれは短い時間制約の中ほとんど漫才を見ない人にも分かるようにコンパクト化されたコメントである。言ってしまえば氷山の一角で、その下には膨大な漫才への分析がなされている。

 この企画内で育成しているM-1戦士に送られるアドバイスは、まさにその部分の詰め合わせのようなもので、武智の膨大な漫才の蓄積データによって、各々のコンビの発想をどう漫才に落とし込むのかを詰めていく。アドバイスも具体的で細かい上、その内容が一般の方が聞いてもしっくりくるほど的確。漫才好きにはたまらない内容である。

 そんな武智がするアドバイスには、共通点がある。それは、彼のアドバイスのベクトルが全て「漫才」と「お客さん」に向いている事だ。彼は「自分たちがおもしろいと思っている事」を、どう台本化すればこの双方に納得してもらえるかという視点で常にネタを見ている。

 漫才として「話の筋にブレはないか」「統一性はあるか」「2人の関係性に嘘はないか」。また、お客さんにとって「より分かりやすいフリは何か」「より共感の得られるツッコミは何か」「より分かりやすく関係性を示す表現は何か」。

 武智の視点を通すと、「漫才に向き合う」という姿勢と共に「漫才とはお客さんと作っていくもの」という考え方の一端を理解する事ができる。そしてその結果、「おもしろいんだけど何か笑いづらい漫才」が「おもしろくて笑える漫才」に変わっていく。まさに一般の方では目に触れる機会のない漫才作りの教科書を、M-1ファイナリストが公開しているようなものである。ここまで真剣に「芸人が漫才に向き合う」部分を追っている武智の生き様そのもののような動画は、ここでしか見る事ができないだろう。

 最後に、この企画では「1本の最高の漫才を作る」という彼らを通して、深い漫才の魅力に触れて頂く事ができる。恐らく漫才とは一種芸術作品であると感じて頂けると共に、さらに漫才の事を好きになって頂けると思う。

 是非、ご視聴頂きたい。

【※敬称略】

  • 7/25 12:00
  • サイゾー

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