資産2億円男の節約術。ムダづかいしがちな8項目「大画面テレビは非生産的」
◆お金がぜんぜん貯まらない人の特徴
今月もギリギリか……。通帳の残高とにらめっこしながらため息を漏らす。昨年から続くコロナ禍の影響で経費やボーナスはカットされ、収入は目減りしていく一方という人も多いかもしれない。収支のバランスを整え、貯金を増やしたいと考えたとき、まず思いつくのが「節約」ではないだろうか。とはいえ、いったい何から手をつけたらいいのかわからない。
お金持ちになるための第一歩として節約の重要性を説くのは投資家・生活コスト削減コンサルタントとして活動する生方正氏。高校卒業後、海上自衛隊に入隊。勤務のかたわら、投資と節約で2億円の資産を築き、46歳でアーリーリタイアを果たした。
ここでは、新刊『「金持ち脳」になって自由な人生を手に入れる 攻めの節約』(WAVE出版)から一部を抜粋して紹介。じつは、お金が貯まらない人の行動パターンには特徴があるという。
◆「悪い習慣」という金食い虫を退治する
お金が貯まる人は、不要なものやサービスには支出しません。逆に、お金が貯まらない人は、たびたびムダな買い物をしてお金を失います。もちろん、支払うときにはムダな出費とは思っていませんが、結局、使わなければ部屋を占領して掃除や片づけを妨げるジャマものになります。
「なぜお金が貯まらないのだろう?」と感じている方は、定期的に不要な支出がないか次の8項目を振り返ってみましょう。いくつ当てはまりますか?
◆自分のムダづかいにきちんと向き合おう
①ギャンブルや飲み会
友人との付き合いでギャンブルをしたり、飲み会に参加することでお金を失うことはもちろんですが、それ以上に、限りある時間を自分のスキルアップに使えないことは、大きな損失です。
②2次会や締めのラーメンなどよけいな食費
飲み会や宴会に参加すると、流れで2次会で別の飲み屋に行ったり、ラーメン屋に立ち寄るという方は多いのではないでしょうか。すでにけっこうな量のアルコールやカロリーを摂っているのに、そのうえさらに飲み食いをすることは果たして身体にいいことなのでしょうか? また、お金や時間のムダでもあります。
若いうちはともかく、歳をとるほど身体に負担がかかり、健康を害する要因になるので、なるべく控えるようにしましょう。
③なんとなく立ち寄るカフェ
時間があるときに、なぜか立ち寄りたくなるスターバックスコーヒーなどのカフェ。コンビニやマクドナルドであればコーヒー1杯100円で買えます。なぜその3倍も払ってラテを飲む必要があるのでしょうか? あなたは自分が1カ月間にラテマネーにいくら支払っているか把握できていますか? 支出した分、気持ちのリフレッシュや良い人間関係が築けていますか?
④確たる目的のない資格取得
資格取得の学校や通信講座に申し込んでみたものの、いつしか授業についていけなくなってしまい、足が遠のいている、勉強をやめてはいませんか? あるいは、勉強を続けているにしても、そもそもその資格は本当に自分に必要か、きちんと考えましたか?
確かに、資格を取得することは昇給や再就職に有利です。しかし、その資格を取得するためにかけた時間や費用を回収できる見込みはありますか? 資格を取ったあとの使いみち(たとえば、転職、独立、留学など)は決まっていますか? もし、そうでなければ、お金と時間のムダになる可能性があります。
◆チェックポイント⑤〜⑧
⑤衝動買い
50パーセントオフとか70パーセントオフといった値札に釣られて、たいして欲しくもない品物を買って、あとで後悔したということはありませんか? あるいは、店頭で気に入って買ったものの、数回しか袖を通していない洋服がクローゼットに眠っていませんか?
お金を貯められる人は値段がいくらかの前に、本当に必要かどうかで購入する/しないを判断しています。ですから、あなたも「安物買いの銭失い」をしないようにサイフの紐をゆるめる前に思案するクセをつけましょう。
⑥通わなくなったスポーツクラブや習いごと
入会月会費無料の言葉につられて入ったものの、最初の数回通っただけのスポーツクラブに入会したままではありませんか? 最近は忙しく通えていないのなら、面倒くさがらず退会しましょう。ずるずると在籍しても、得するのはスポーツクラブだけです。
スポーツクラブや習い事の教室などは、まず自分が確実に通える日数を想定し、1回あたりの利用料がいくらになるかを試算し、納得できたときだけ入会することが大切です。
⑦ろくに観ていないネットのサブスク動画
特定のドラマを視聴するために複数契約した Netflixなどの動画サブスク(動画見放題の定額サービス)はお得に感じます。しかし、月額料金1000円を払っていても月1〜2本しか視聴しなければ、レンタルDVDよりも割高です。
いつでも動画が観られることに満足してしまい、ほとんど利用しない動画サービスの会費を払い続けていませんか? また、複数の動画配信サービスを契約して、よけいな出費を増やしていませんか?
動画配信サービスもスポーツクラブなどと同様に、自分が1カ月にどれくらい視聴するかを見積もってから契約するかを決めるようにしましょう。
⑧大画面テレビ、座り心地のいいソファ
ゆったりとしたソファに座り大画面テレビを観る——一見、いい買い物のようですが、こうした環境を作ると、たいていの人が寝るとき以外の多くの時間をソファですごすようになり、生産的なことに使う時間が大幅に減ります。ですから、「投資の勉強をしたい」「何かスキルを身につけたい」などという人は、買わないことをおすすめします。
◆意義ある使い方をするとお金は増える
一般的に、内向的な人に比べ、外交的な性格の人のほうが散財する傾向が強いようです。
しかし、お金を価値ある経験や人脈を広げることに換えることもできます。つまり、 意義あるお金の使い方をすれば、お金を使って資産を増やすスピードを速めることができます。
今、貯金ができていない人も、人生を豊かにしたいはずです。であれば、なるべくムダづかいを控えて、月2万円でいいので貯蓄すると1年で24万円貯まります。これだけのお金があれば、海外旅行、スキューバダイビング、語学習得など、自分の可能性を広げることに使えます。
「自分の未来を明るくしたい」と真剣に考えるようになれば、「なんとなくスタバに立ち寄ってラテを飲む」「欲しいものがあるわけでもないのにバーゲンセールに出かける」「自宅でダラダラとテレビやネット動画を観る」など、ムダなことに時間とお金を使わなくなるのです。
【生方正】
明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊、映像に関する部内教育を受けたのち写真員として「インド洋給油支援活動」など多くのミッションに参加。撮影した写真は、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。勤 務のかたわら、各種節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する 不動産投資などを実施することで億の資産を築く。入隊時の目標であった「南極に行く」「 幹部自衛官になる」「億万長者になる」のすべてを達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。著作に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』 (あさ出版)。「日刊ゲンダイ」への寄稿をはじめ、会員数900万人のママ向けメディア「ママスタセレクト」の生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。