全国の食いしん坊に聞いた! 頭に浮かぶと無性に食べたくなる悪魔の食べものBEST3

「今日は焼き肉が食べたい!」、「どうしてもラーメン」、「絶対に寿司の気分」。何の前触れもなく、頭に浮かんだ瞬間に、無性に特定の食べ物が欲しくなる現象。誰にでも少なからずあると思います。

 筆者の場合も、具体的かつ明確に存在します。お気に入りの店の料理は言うに及ばず、例えばマックのダブルチーズバーガーやコージーコーナーのシュークリーム、ケンタッキーのビスケットなどもそうです。身近でジャンクなものでも、どれも代用が効かないものばかり。

 そこで、周囲の食いしん坊たちの「無性に食べたくなるもの」も気になって、聞いてみたところ、みんなびっくりするくらいスラスラと出てくる。しかも、こだわりもあってめちゃくちゃ面白い――

 というわけで、今回はいろんな食いしん坊たちに聞いた「無性に食べたいグルメBEST3」を、その理由とともにご紹介。今回は特に1位に注目していますが、2位、3位もマニアックなお店が出てきて面白いですよ。

ご当地インスタント麺はやっぱり“無性度”が高い!

 各人が生まれ育った地域で愛されているインスタント麺は、大人になって、故郷を離れても無性に食べたくなる人が多いようです。

●43歳・男・うどん店経営・静岡県出身

1.金ちゃんヌードル(カップ)

徳島県の即席麺ですが、なぜか静岡では売っていてメジャーな商品だと思っていたのに東京では見かけないので、わざわざAmazonで頼んだりしている

2.高円寺『はやしまる』の「塩わんたん麺」

丁寧に作っているのがよくわかる。塩ラーメン、ワンタン麺の類を他で食べると、やっぱり『はやしまる』に行きたいって思ってしまう

3.阿佐ヶ谷『青月』の山椒ダレの唐揚げ

見た目がゴツくて「大丈夫か!?」と心配になりますが、ほどよくクリスピーで、山椒の具合も最高。生きてきた中で一番美味しい唐揚げです。全体的にスパイス使いが上手く、和食と掛け合わせる時にも和のよさを消さずにスパイスを使っているあたり、脱帽必至です

●47歳・男・パーソナリティ・鹿児島県出身

1.サンポーの「焼豚ラーメン」

九州地方では定番のカップ麺。普通のカップラーメンとは麺の食感が全然違って好き。大盛りがないのが悔しいほどです

2.福岡『元祖長浜屋』の長浜ラーメン

福岡には美味しいラーメン屋がたくさんありますが、無性に食べたくなる本場の『元祖長浜屋』のラーメン。何かアブナイ薬でも入ってるんじゃないか? と、にわかに噂になるくらい

3.佐賀『井手ちゃんぽん』のちゃんぽん

佐賀県武雄市にあるこだわりちゃんぽん屋さん。もやし山盛りで噛みごたえのある麺、豚骨ベースのスープも最高です

●36歳・男・飲食業・北海道

1.マルちゃんの北海道エリア限定「やきそば弁当」

北海道ではど定番のやきそば弁当。子どもの頃からよく食べていたので、つい食べたくなります

2.幡ヶ谷『ウミネコカレー』の「チキンカレー」

美味しいカレー屋は他にも沢山あるけど、幡ヶ谷の『ウミネコカレー』のチキンカレーが1番好きです。身体にじんわり沁みて食べた後元気が出ます

3.『うどん屋てんてこ』の「梅おろしうどん」

高円寺に以前あった店『てんてこ』。今は南阿佐ヶ谷に『東奔西走』として移転オープンしています。当時あった梅おろしうどんは、かけだしに梅の酸味と大葉の香りが最高にマッチして、シンプルだけど毎日でも食べられた

●44歳・男・銀行員・熊本県出身

1.ハウス食品の「うまかっちゃん」

九州人なので、インスタントラーメンといえばやっぱりうまかっちゃん。土曜昼の定番だった

2.伊勢名物「赤福餅」

赤福のもっちりのびる餅の食感と、甘すぎずほろっとした2日目のこしあんがたまらない

3.バーガーキングのワッパー

あのこんがり焼けたビーフの旨さが頭に浮かぶと無性に食べたくなる

中毒性が強いチェーン系フードもテッパン

 チェーン系の食べ物は、繰り返し食べてきた経験の積み重ねによるのか、かなり中毒性のあるグルメが多数。

●24歳・女・会社員・東京都出身

1.マクドナルドの「ダブルチーズバーガー」

マクドナルドは定期的に食べたくなる。食べればなんてことないのですが、食べるまで気が済まない。何か中毒になるものが入っている気が…

2.ミニストップの「ハロハロ」

ミニストップの激ウマソフトクリームとかき氷のコラボ。毎年、暑くなると、無性に食べたくなる。というより、これを食べないと夏が来た気がしないのは私だけ?

3.ローソンの「からあげクン」

気づいたら買って食べている。学生時代、運動部にいたので、練習後、しょっちゅう食べていたので、からあげクンは、私にとって癒やしの味です

●39歳・男性・営業職・福岡県出身

1.CoCo壱番屋のカレー

会社の近くにあるので、週1で食べている。美味しいというより、なぜか無心で食べている

2.『大阪王将』のふわとろ天津飯

これもほぼ毎月2~3回は食べる定番。食感が好き

3.日清食品のチキンラーメン

これは常備品。ちなみにココイチも天津飯もチキンラーメンも特別な味ではないのだが、毎回、食べる前には期待値が高まり、実際に食べはじめるとどうでもよくなる。なのに、また食べたくなるという繰り返し。不思議な食べ物です

誰もが知っているあの定番の味もランクイン!

 一見、どうってことないロングセラー&定番商品も、人によってはどハマリする味だったりします。

●58歳・男・営業・千葉県出身

1.不二家ホームパイ

とにかくホームパイが大好き。一時期、「ホームパイのみみ」が売っていた時は買い占めそうになった

2.『Hotto Motto』の「のり弁」

最初食べたとき、竹輪の天ぷらをソースで食べるのには違和感あったのに…といつも思いつつ、やめられない一食

3.船橋市場の『福田家食堂』のシジミorアサリ味噌汁

土曜の定食に付く味噌汁はアサリorシジミ。これが最高に旨いんです。平日に有休をとってわざわざ食べに行った時、味噌汁の具が大根だったので心底ガッカリして悲しくなったくらい

●59歳・女・主婦・東京都出身

1.中村屋の肉まん

人生の中でいろんな肉まんを食べてきたけど、やはり子どもの頃に食べた味に回帰する

2.ユーハイムのバウムクーヘン

中村屋の肉まん同様、近年はこだわりバウムクーヘンがたくさん出てきているけど、やっぱり、ユーハイムの味が安心

3.京都・正法院の「ちりめん山椒」

以前、友人の手土産でもらって以来、リピートし続けている商品です。別のちりめん山椒を食べたこともありますが、ここの味が一番しっくりきます

●38歳・男・会社員(メディア関係)・長崎県出身

1.日清焼きそば(袋麺)

粉末ソースがたまらなく旨い。そして安い。学生時代から20年以上食べ続けている

2.KFCのフライドチキン

香りや食感など、ケンタッキーでしか味わえない気がする

3.『東京油組総本店』の油そば

転勤先の東京で出会ったお店。多い時で、週に3回ほど食べに行っていた。長崎に戻ってきて食べられないので、非常に恋しい

●58歳・男・サービス業・福岡県出身

1.ミナツネの「あんずボー」

子供のころから食べている駄菓子の定番。いい歳の大人になってもこの味を超える物がないくらいです。ネットで大量購入して、冷凍庫にストックして風呂上がりなどに食べていますが、毎回、家族に笑われています

2.亀田の柿の種

つまみなしで酒を飲みたい派なのですが、亀田の柿の種だけは唯一、許せる酒の友。手のひらにたくさんとって、一気に口に放り込み、全体を味わうのが好き

3.崎陽軒の「シウマイ弁当」

東京駅から新幹線に乗るときは必ずと言っていいほど「シウマイ弁当」を買っているのですが、新幹線を見るだけで反射的にシウマイ弁当が食べたくなるようになっています

お国自慢の人気ローカルフードも続々登場

 地方の定番土産はあくまで手土産かと思いきや、実はその地方出身者にとっても無性に食べたくなる味なんですね。

●51歳・男・イラストレーター・大阪府出身

1.『551蓬莱』の豚まん

関西だと当たり前のように食べていましたけど、関東に暮らしているとなかなかそうもいかなくて残念。だからこそ実家に帰ったときは必ず食べるし、買って帰ります

2.鼓月の「千寿せんべい」

母が絵画の個展をしたときにお土産でいただいて、初めて食べたとき「こんな美味しいもんあったんや!」って感動しました

3.ヤマザキの「ローズネットクッキー」

大学卒業後にバイトをしていた頃、本当によく食べていました。どっしりしていて腹持ちがいいところも好き

●32歳・女・マスコミ関係・鹿児島県出身

1.鹿児島名物「ねったぼ」

ねったぼとは、鹿児島発祥のさつまいものぼたもち。もっちりとした食感にサツマイモの甘さがたまらない。物産館などに大体あるので、見つけたら買う

2.長崎『かにや銅座本店』のおにぎり

長崎市銅座町にある『かにや』。飲んだ後は「かにやのおにぎり」が定番でした。最近行けてないので、かにやロス中です

3.長崎『麺也オールウェイズ』の「レモンとんこつつけ麺」

昔あった「レモンとんこつつけ麺」は、こってりのとんこつにさっぱりのレモンがクセになる、また麺が細麺でするする食べられるので胃がもたれやすい人でもおすすめのラーメンでした。なくなってしまったのが惜しい

●37歳・女・ライター・京都府出身

1.『551蓬莱』の豚まん

「豚まん」文化で育った関西人なので、ジューシーな豚まんがリーズナブルな価格で買える=551という刷り込みが。1個で満腹になるのもいい。大人になったいまはこれでビールもいける!

2.『志津屋』の「元祖ビーフカツサンド」

京都市民に愛される『志津屋』のカツサンドはちょっと甘めのソースが子どもの頃から大好き。いまも帰省時に京都駅で必ずこれと「カルネ」を買う

4.『わなか』のたこ焼き

学生の頃、よく難波で遊んでいたので、『わなか』のたこ焼きは思い出の味。ふわとろ感が絶妙で、ソースだけでなく、だし醤油やポン酢など味を選べるのもいい

●43歳・男性・コンサルティング業・岩手県出身

1.南部せんべいの耳の部分

ご存知、岩手名物・南部せんべい。今では耳だけ売ってたりしますが、香ばしさなど本体より美味しいのでは? と感じます。昔、耳だけかじって何回親に怒られたことか

2.朝マックのハッシュポテト

すごいジャンキーなのですが、年に数回このためにマックに行きます。何か、体に脂分とか不足しているときに心の奥から呼ばれる気がします

3.焼きそばバゴーン

現在、東北・信越地方でしか売っていないカップ焼きそば。わかめスープ付きで、子供のころ大好きでした。今でも、TVでカップ焼きそばなどを見ると「バゴーンなら食べたい」と思います

自宅でも無性に食べたくなるあの有名店の味

 お店の味を自宅で食べられる商品も、繰り返し食べるとハマって、ついつい手が出る味のようです。

●18歳・男・大学生・神奈川県出身

1.『ぶぶか』のカップ油そば

子どもの頃、吉祥寺の『ぶぶか』に連れて行ってもらって、美味しかった記憶がありました。その後、カップ麺版を食べたら、店とは違う味だけど後を引く。以来、店よりもカップ麺にハマり、常習化

2.家系ラーメン全般

高校生の頃、友人たちとよく食べに行きました。食べると脂や味の濃さ、量にやられて、「当分、食べなくていいや」と思うのに、数日経つとまた無性に食べたくなる。あれは自分でも異常な食行動だと思う

3.『天下一品』の「からあげ定食」

天下一品のからあげ定食は、ラーメン、からあげ、ライス、がセットになっていて、高校時代は週一ペースで食べていた大好物。いまでも、無性に食べたくなる

●49歳・男・タクシー運転手・東京都出身

1.日清のチルド麺「京都 中華そばますたに 背脂鶏ガラ醤油」

京都の名店の中華そばが家で食べられます。見た目は家系に見えますが、化調も強くない。あっさりの鶏ガラスープにコクのある背脂がスープに深みを増しているんです。しかも細麺がスープによく絡む。仕事(運転)中も、この味を思い出して食べたくなります。冷蔵保存で2ヶ月持つので、常備アイテム

2.小山製麺所の「山形のとびきりそば」

ドラッグストアで396円で買いました。食べてみると、これまで食べてきたか乾麺の蕎麦の中で飛び抜けて旨いと思います。もりにしてもかけにしても旨い! コツは、温かい蕎麦でも一度、冷水で〆てから温かいツユを合あわせること。ちなみに1束150gあって食べごたえもあり

3.『自家製麺No11』のラーメン豚増し

お店で食べるのも絶品ですが、僕は、いつでも食べたくなったときに食べるために、通販で「ラーメン豚増し」3食4690円(冷凍)を購入しています。お店で食べるより割高かもしれませんが、並ばなくて食べられると考えればオトク(笑)。二郎系は無性に食べたくなるので、これもストック必須品です

癒やしフード&マイソウルフード

 疲れたとき、嫌なことがあったときに反射的に食べたくなるものを挙げる人もたくさんいました。また、若い頃に食べて忘れられない「マイフソウルフード」も懐かしくて無性に欲しくなるようです。

●32歳・女・飲食関係・群馬県出身

1.新宿『い志井 ホルモン横丁』の「ホルモン」

とにかく気軽に行ける店です。ホルモンは新鮮で臭みもなく、いくらでも食べられるしパワーが出ます。疲れると同僚とつい飲みに行っちゃいます

2.四ツ谷『かつれつ 四谷たけだ』の「カキバター焼き定食」

ちなみに私はホルモンとカキは、疲れた日本人を元気にする食材の2大巨頭では、と思っています。カキとバター醤油で炒めたこの定食は、私の癒やし食です

3.マクドナルドの「マックフライポテト」

マクドナルドのポテトの中毒性もたまらない。食べ終わってもカロリーをカウントしたくないくらい好き

●52歳・男・自由業(出版・広告)・埼玉県

1.虎ノ門『ハングリータイガー』(イタリアンレストラン)の「ダニエル」(ランチのスパゲッティ)

以前の職場の近くにあって週2回くらい食べていた(ランチのみ)。退職後数年経ち、浜松町で働いていたときには、タクシー飛ばして食べに行くことも。ダニエルは、ベーコンやハムがいっぱいのオリジナルのカルボナーラ風スパゲティ。ダニエルが好き過ぎて、麺を店で買って家で作ることもあります。

2.江崎グリコの「ポッキー・ココナッツ(季節限定)」

5月末くらいから1ヵ月弱の季節限定なので、しょっちゅう食べられないが、発売中は3回くらいまとめ買いします。終了後は「もういいや」と思うけど、秋以降になると、たまに無性に食べたくなる。その思いが高まって翌年の発売直後は爆発します

3.『バリバリラーメン』(埼玉県新座市)のチャーシューメン

実家近くのラーメン屋。透き通ったしょっぱめの見た目オーソドックスな中華そば。スープ・麺・チャーシューのバランスが絶妙で、飽きることのない味。生にんにくを潰して食べてます。結局は“この味に戻ってくる”っていうラーメンです。実家を出て25年以上、駅から遠くて車でしか行けないし、夜営業のみなので、なかなか行ける機会がないが、たまに無性に食べたくなる。本当に

●47歳・男・メディア関係・宮城県出身

1.飯田橋にあった洋食屋『めとろ』の「焼肉定食B」

豚バラが新鮮で味噌汁は珍しく白味噌を使っていた。10年以上通っていたが閉店してしまった……

2.江古田の洋食屋『Mell』の「若鶏のトマトソース煮」

学生時代に通っていた店で、あの味は恋しい

3.梅田の「揚子江ラーメン 林記」の「ラーメン」

ふだんラーメンは食べないが、ここの「ラーメン」は梅田のパブで飲んだあと習慣のように食べていたので、思い出すと食べたくなる

●30歳・女・看護師・東京都出身

1.三鷹市牟礼の蕎麦屋『永らく』の丼もの

幼い頃からよく食べていた味。中華そば、天丼、親子丼も美味しいけど、一番はカツ丼! 今では子ども達も大好きな味です

2.熊本・天草のホテル『五足のくつ』の朝食

新婚旅行で利用。夕食も全部美味しいけど、朝食(特に洋食)が絶品でした! 死ぬまでにもう一度行きたいです

3.『モンスーンカフェ』のナシゴレン

看護学生の時に友達とよく行った思い出の味です!

●50歳・女・医療従事者・愛媛県出身

1.新宿住友ビルの『みその』の神戸牛ステーキ

昔、ボーナスを貰う度に食べに行ったご褒美メシ

2.歌舞伎町『すずや』の「トンカツ茶漬け」

キャベツが美味しい。よく昼間に行っていて忘れられない味

3.浅草ビューホテルのビュッフェ 

目の前で焼いてくれるステーキが最高。ビュッフェといえばここ

●43歳・男・飲食業・東京都出身

1.京都『本家 第一旭本店』のラーメン

京都で飲んでいると無性に食べたくなるラーメン。べろべろに酔った状態でしたが、初めて食べた時に震えるほど美味しく感じました。インパクト大

2.名古屋『パスタ家』の「生うにクリームソース」

名古屋で大きな仕事を終えた後、行列に並んで食べた想い出の味。ウニとクリームのバランスが◎

3.白金高輪『焼肉ジャンボ白金』のミスジ

何と言っても、希少部位焼肉のレジェンド。とろける食感に身も心もしっかり虜になりました

・・・・・

 今回、登場した“無性メシ”を見ていて、「私と一緒だ!」とか「へえ、あんなのがそんなに?」と思ったり、はたまた友人から聞いた際には、その人の「食の好み」や意外性を垣間見たり。とても楽しかったです。

 みなさんも周りの人に「無性に食べたくなるもの」を聞いてみてください。盛り上がるかもしれません。ちなみに近日中に「無性メシ」の第二弾を紹介します。次は、食いしん坊たちのお気に入りの店のメニューが続々登場です。乞うご期待!

2021/7/18 10:51

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