誤用しやすい「潮時」の正しい使い方 “ものごとの終わり”を指す意味ではない?

拡大画像を見る

 自分では正しいと思って使っていた言葉が、実は“誤用”だったという経験はないだろうか。自信満々に言い放って恥ずかしい思いをしなくて済むよう、言葉が持つ意味はしっかり認識しておきたいところ。そこで今回は、“誤用されることが多い言葉”の中から「潮時」について紹介しよう。

 潮時という言葉を聞くと、ついネガティブに捉えて“終わり・諦め時”とイメージしてしまいがち。しかし実際には「ちょうどいい時期」を指しており、“好機”としての意味があることを覚えておきたい。
 実はかつて文化庁が「国語に関する世論調査」をおこなった際、言葉の意味を尋ねる問題の一つに潮時を採用している。選択肢には正答の「ちょうどいい時期」以外に、「ものごとの終わり」やその両方など五つを用意。結果的に「ちょうどいい時期」が過半数超えの60%をマークしたとはいえ、本来の意味ではない「ものごとの終わり」と答えた人が36.1%にのぼったのも事実だ。
 そもそも潮時とは潮の満ち引き(満潮・干潮)が語源にあり、漁師が船を出す好機を見計らっていたことに由来するそう。一方、潮時の世論調査に言及した文化庁国語課は、ネット上で使われている潮時について紹介。“引退”や“別れ”のタイミングで本来とは違う意味で使われてしまい、「ものごとの終わり」と読み取る人が増えている可能性を指摘した。
 SNSには“潮時の誤用”にまつわる投稿も見られ、「誤用されやすい日本語を調べてたら潮時が入っていて、まさに自分が間違えて覚えてた」「潮時・煮詰まる・役不足は日本三大誤用の言葉だと思う」などのコメントが。何気なく使っている言葉が本当に正しいか知るためにも、潮時のように語源・由来からアプローチするといいかもしれない。(フリーライター・井原亘)
井原亘
元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている

関連リンク

  • 7/18 11:00
  • BCN+R

スポンサーリンク

記事の無断転載を禁じます