「投手・大谷VS打者・大谷」究極5番勝負(3)シーズン70発も夢ではない

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 ここまで3打席で、1本塁打2三振に抑えた投手・大谷。4打席目は万全を期すために、内野手が極端に一塁側に寄る〝大谷シフト〟を敷いて、備えは十分だ。

「ショートがセカンドベース、サードがショートの定位置付近を守るのが大谷シフトです。ヒットゾーンの大部分がセンターよりも右方向の大谷対策として有効な作戦とされています。真芯で捉えても狭くなった一、二塁間に阻まれて凡打になりますからね。これまで何度も泣かされてきましたよ」(在米スポーツライター)

 一方で、打者・大谷は1─1のバッティングカウントで投じられた、アウトコースのボールゾーンから内に入ってくるスライダー(バックドア)にバントの構え。無人の三塁線上に転がす技ありのセーフティーバントを成功させた。

「完全に守備シフトの裏をかいたプレーですね。ちなみに和製大砲として大リーグに移籍したドジャース3Aの筒香嘉智(29)は、意固地になって相手の守備シフトを破ろうとして苦戦しました。やはり柔よく剛を制す器用さがなければ、大リーグでは通用しませんよ」(松永氏)

 いよいよ2対2で迎えた最終打席。投手・大谷は戦術を変えず、三振を奪うべく、ストレートとスプリットのコンビネーションでカウントを稼ぐ。2─2の並行カウントで投じたボールはインコース高めの161キロストレート。それも死球スレスレのブラッシュボールで、打者・大谷の胸元をエグッた。続けて真ん中低めに投じられた落差の大きいスプリットに、打者・大谷は「カッコン!」と、銃声のような破壊音を響かせ、打球は大きな放物線を描いてグリーンのバックスクリーンへ。颯爽とダイヤモンドを回るスラッガーに、観客の「MVPコール」が鳴りやまない。

「うまく割れを作って落ちるボールを捉えました。一見アッパーに思えるスイングですが、実際には下半身主導で、でんでん太鼓のように上半身が連動するレベルスイングなんです。バットを腕だけで下から上げるアッパーとは完全な別物。このフォームを維持できれば、シーズン70発も夢物語ではないでしょう」(松永氏)

 究極の5番勝負は5打数3安打(2本塁打)、2三振でゲームセット。今回はホームラン王へ突き進む打者・大谷の勝利に終わった。後半戦、大谷はどんな規格外の活躍を見せてくれるのだろうか。

*「週刊アサヒ芸能」7月22日号より

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  • アサ芸Biz

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