【ハリウッド版ゴジラ】映画に登場した怪獣を解説付きで全紹介!(ネタバレあり)

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最新作『ゴジラvsコング』が大ヒット上映中のハリウッド版『ゴジラ』シリーズ。「モンスターバース」としてさまざまな怪獣が登場してきたが、日本のオリジナル・シリーズに登場した有名怪獣からハリウッド版独自の新怪獣まで、バラエティに富んだ顔触れ。これまでのシリーズに登場した怪獣たちをご紹介しよう!

ハリウッド版ゴジラ映画 怪獣解説(1)

このシリーズにおける怪獣たちは、従来のハリウッド映画の多くにおける「単なる巨大な生物」ではなく、「神」のような人智を超えた存在として設定されている。これはまさにオリジナルのシリーズに近い設定であり、作り手たちのオリジナルに対するリスペクトを示す好例と言えそうだ。怪獣たちが暴れた地域では、その後植物が異常に発育するなど環境が驚異的に改善するという展開になっていて、彼らが地球の環境を保護・管理する特殊な存在という設定もあるが、これは環境問題が深刻化している現代の世相を反映していると同時に、日本では発想されないような設定とも言えそうだ。
彼らの生態や背景については、特務研究機関「モナーク」が詳しく研究しているが、先に触れたような事実を知ったモナークの面々は、怪獣たちとの共存を主張するようになる。これも、怪獣を「征服可能な存在」ではなく「圧倒的な強さを持つ、畏れながらも共存するべき存在」という、よりオリジナルに近い設定を反映している一例と言えそうだ。ちなみに、2作目ではモナークの面々は怪獣たちのことを、神話に登場する大地の神「タイタン」と呼んでいる。
今回は前二作からのみの紹介にとどめておくので、最新作『ゴジラvsコング』を観る前の参考にしていただきたい。
(※登場する作品の表記は、「1(作目)」=『GODZILLA ゴジラ』(2014)、「2(作目)」=『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)。)

◎ゴジラ(登場作品=1・2)

「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」 ©2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

天然の放射能が地表に充満していたペルム紀(2億7000万年前)の地球の生態系の頂点に立っていた生物の末裔。古生代の末期に地球生物が大量絶滅した際に彼の先祖は地下世界に逃れ、そこで生き永らえてきた。しかし、第二次世界大戦後、地上で核実験が相次ぎ放射線量が再び上昇したため、彼も地上に現れるようになった。太古に存在した文明の神話に登場する神として崇められていたこともあったようだ。
体内にある原子炉のような器官で熱エネルギーを生成し、敵に向かって放射熱線にして吐きかけることができる。皮膚は頑丈で、ミサイルや砲弾はもちろん核兵器まで、人類が持つ兵器ではまったく歯が立たない。また、性格は獰猛で、敵に対しては徹底して攻撃的になる。
基本的には、外見も性格もかなり日本のオリジナルに寄せているが、身長や体重はかなり大きく設定されている。

◎ムートー(登場作品=1・2)

ゴジラと同じくペルム紀に生息していた巨大生物で、名前はモナークによって付けられた「Massive Unidentified Terrestrial Organism(未確認巨大陸生生命体)」の頭文字を取った略称。放射線をエネルギー源としていて、体内に原子炉を持っていると言ってもいいゴジラの体内に産卵する。太古からゴジラと敵対関係にあったと思われる。
1作目ではつがいで登場、オスは翼を持ち自在に空を飛ぶ。二頭の連携攻撃でゴジラを危機に陥れるが、最終的には両方ともゴジラによって倒される。2作目では別個体のメスが登場、アメリカ・ニュージャージー州の地底で眠っていたが、キングギドラの呼びかけによって目を覚まし、地上に出現する。

ハリウッド版ゴジラ映画 怪獣解説(2)

◎キングギドラ(登場作品=2)

「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」 ©2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

太古の昔に地球に飛来した宇宙怪獣で、ゴジラとはたびたび戦ってきた天敵。3つの首と2本の尻尾を持ち、空を飛ぶ。南極の氷の中で眠っていたところをモナークに発見され、正体不明の怪獣として「モンスター・ゼロ」というコードネーム(『怪獣大戦争』1965でのキングギドラの呼び名「怪物0」が元ネタ)で彼らの管理下に置かれていた。しかし、テロリストたちの爆破によって目覚め、ゴジラを打倒し地球生物の頂点に立つため、世界各地で眠る怪獣たちを目覚めさせる。
天候をコントロールしたり、致命的な傷を負っても自力で回復したりと、地球上の生物ではあり得ない能力を持っている。日本のシリーズでもゴジラにとって最大のライバルであり、何度も登場している。そのたびに微妙に設定がアレンジされているが、この映画でのギドラはそれらの特徴や名場面を細かく採り入れている。デザインはオリジナルよりも翼が大きく、基本的には東洋の「龍」のイメージだと言う。

◎モスラ(登場作品=2)

「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」 ©2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

巨大な蛾のような怪獣。オリジナルでは太平洋に浮かぶインファント島の守護神だが、ハリウッド版ではやはり太古から生息していた巨大怪獣で、ゴジラと共生関係にあるという設定。中国・雲南省の密林の中にある古代遺跡で卵がモナークによって発見され、孵化した直後にテロリストの襲撃による混乱に乗じて逃走。成虫になってからキングギドラたちと戦うゴジラを援護する。
やはり外見もキャラもオリジナルに近づけて設定されているが、成虫・幼虫ともに糸を吐いたり、その糸が弾丸状だったり、生体発光を行なってそれが武器に近い効果を生んだりすることがある…などの違いがある。
最大の違いは「付き物」の双子の小美人が登場しないこと。ただし、モナークの科学者チェン博士(チャン・ツィイー二役)が先祖代々双子の家系でモスラを見守る役目を担っているという設定になっている。

◎ラドン(登場作品=2)

「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」 ©2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

オリジナルは九州・熊本の阿蘇山の火口に潜んでいた翼竜プテラノドンの生き残りという設定。ハリウッド版もメキシコの火山島に生息していて地元民から「炎の悪魔」と呼ばれ、キングギドラに打ち負かされてその配下となり、ゴジラやモスラと戦う。
姿はオリジナルを活かしつつアレンジ。オリジナルと同様、飛行する時に衝撃波を発し、眼下の建物や周囲の飛行機などを破壊する。ハリウッド版独自の設定は、体内で高熱を発し、さまざまな形で炎や高熱を発して敵と戦う、というもの。これは、日本の平成シリーズの一本『ゴジラVSメカゴジラ』(1993)のクライマックスに登場する「ファイヤーラドン」へのオマージュだろう。

ハリウッド版ゴジラ映画 怪獣解説(3)

「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」 ©2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』には、名前だけ出て来るものも含めると全部で約20体の怪獣が登場する。ほとんどがモナークによって近くに施設が建設され監視・管理されていた。ちなみに、施設にはそれぞれナンバーが付けられているが、この数字はそれぞれの怪獣に関係がある映画(主にその怪獣のオリジナルが初登場した作品)が公開された年の下2ケタという仕掛けが隠されている(例:ゴジラ=54)。
それらの怪獣の中から、出番は短いがファンの話題になった、ハリウッド版オリジナルの新キャラを3つ選んでご紹介しよう。

◎ベヒモス(登場作品=2)

マンモスのような牙と茶褐色の長い体毛を持つが鼻は短い巨大生物。ブラジルに出現し、ギドラにコントロールされて破壊活動を行なう。名前の由来は、旧約聖書に登場する陸の怪物「ベヒモス」。
「今まで、いそうでいなかったマンモス型怪獣」としてファンの話題になったが、これは2作目の監督マイケル・ドハティの希望でもあったとのこと。

◎スキュラ(登場作品=2)

クモのような外見だが、口元の形などから分かるように生物学的にはイカに近い頭足類という設定の巨大生物。アメリカ・アリゾナ州の油田地帯から出現したが、あまり目立った活動は行なっていないが、水中でも活動できたり、南極の温暖化を遅らせる能力を持っているという設定。ギリシア神話に登場する怪物「スキュラ」が名前の由来。
その姿かたちから、予告編を見たファンが「クモンガが登場する!」と盛り上がった。

◎メトシェラ(登場作品=2)

ドイツ・ミュンヘン郊外の地底で眠っていた巨大生物。表皮は岩のようになっていて、甲羅の部分がそのまま山になった状態で眠っていた。名前の由来が旧約聖書の『創世記』に登場する長寿の人物メトシェラであることから、長寿の怪獣と思われる。
こちらも水中で活動できる上、かなり好戦的な性格という設定がなされている。


『ゴジラvsコング』をはじめとする今後のモンスターバースにはどんな怪獣が登場するんか?他にもオリジナル・シリーズに登場した怪獣が出て来るのか?それらのことから今後の展開まで想像するファンの諸説を聞くだけでも楽しい。他のシリーズものの映画ではあまり見られない盛り上がりが見られるのも、このシリーズの醍醐味の一つかも知れない。

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  • 7/12 11:07
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