馬場悪化を考慮し見送ったコリエンテスが戸崎圭太騎手で仕切り直しのデビュー/関東馬メイクデビュー情報
早いもので夏の福島が最終週を迎える。この開催は2月の地震で損壊したスタンドの復旧工事により、昨夏(新型コロナウィルス感染拡大防止措置)に続き無観客で行われた。
秋や来年はファンの声援が聞こえるよう、一日も早い復旧と収束を願うばかりだ。
メイクデビューは土日に牝馬限定戦と混合戦の芝1800mが組まれており、この2鞍に注目が集まる。
【7月17日(土) 福島芝1800m(牝馬)】
◆エフティイライザ(牝、父クロフネ、母エフティマイア、美浦・鹿戸雄一厩舎)
フジキセキ産駒の母は新潟2歳Sの勝ち馬。桜花賞、オークスでも僅差の2着と活躍した。兄姉はエフティスパークル(3勝)、エフティイーリス(現2勝)などがコンスタントに勝ち上がっている。
先週の追い切りは5日の福島でデビュー勝ちしたフミバレンタインも含めた3頭併せ。そこまで目立つ時計は出していないが、ひと追い毎に良化している。「素直な性格。芝でも追い切っているし、順調に乗ってきた。中距離ぐらいがいいと思う」と鹿戸雄一調教師。
鞍上は丸山元気騎手を予定している。
◆サンカルパ(牝、父ドゥラメンテ、母ハイドバウンド、美浦・田中博康厩舎)
母はアルゼンチンで芝1000mのG3を2勝した。兄はデビュー勝ちしたダノンバウンド、ミッキーハイド(現3勝クラス)などが勝ち上がっている。
先週の追い切りはウッドチップコースで3頭併せを消化。追走する形から最内に併せて同入した。「心肺機能がいい。メンタル的に詰め込み過ぎないような調教で仕上げてきた。まだハミの取り方などに難しいところがあるけど、それでも動けるだけの態勢にはあると思います」と田中博康調教師。
鞍上は三浦皇成騎手を予定している。
【7月18日(日) 福島芝1800m】
◆コリエンテス(牡、父ディープインパクト、母イスパニダ、美浦・堀宣行厩舎)
母はアルゼンチン1000ギニーの勝ち馬。前週のデビューを検討していたが、雨予報で馬場が悪化することも考慮して出馬投票を見送った。
7月7日の追い切りはウッドチップコースで併せ馬。七夕賞に出走したカウディーリョを相手にラスト1F12秒台前半をマークしている。テンションは落ち着いてきており、調教量も十分だが、万全を期してスライドすることになった。
鞍上は戸崎圭太騎手を予定している。
◆パーカッション(牡、父イスラボニータ、母ティンバレス、美浦・田中博康厩舎)
ウォーエンブレム産駒の母はダートで3勝しており、この馬が初仔。近親にはアドマイヤメジャー(アンドロメダS)などがいる。「まだ緩いけど、締まるところは締まってきた。息遣いも悪くないし、ちょうどいい感じに仕上がりそう。大型馬でパワー勝負が合いそうなタイプ。もう少し心身のバランスが整ってくれば楽しみです」と田中博康調教師。
鞍上は菅原明良騎手を予定している。
その他、カイト(牡、父ルーラーシップ、母ツボミ)やミッキーブンブン(牡、父ハービンジャー、母メガン)などもデビューを予定している。
(取材・文:竹之内元)