ベルラップ全弟グーデンドラークが松山弘平騎手でデビュー/関西馬メイクデビュー情報

 例年、夏に小倉競馬場で行われる芝2000mの新馬戦は1レースだが、今年は3回小倉と4回小倉でそれぞれ1レースずつが組まれている。3回小倉の芝2000mは例年、中京や阪神開催で行われていたものが代替的に行われていると考えてよいだろう。

 2017年に中京芝2000mで行われた新馬戦を勝ったのは、後のダービー馬ワグネリアン。昨年、阪神芝2000mで行われた新馬戦はラーゴムが勝っているが、その後はきさらぎ賞で重賞を制覇。やはり今年も注目のレースということになりそうだ。

【7月17日(土) 小倉芝1800m(牝)】

◆ヴァラダムドラー(牝、父ジャスタウェイ、母バラダセール、栗東・松下武士厩舎)

 半兄サトノフラッグ(父ディープインパクト)は弥生賞を勝ち、菊花賞3着。同じく半姉サトノレイナス(父ディープインパクト)は阪神JFと桜花賞2着で、牝馬ながらダービーに出走している。

 本馬はジャスタウェイ産駒ということもあり、脚捌きに少し硬さもあるようだが、追い切りでの動きはポテンシャルの高さを感じさせる内容。6月30日のCWでは2本目の追い切りながら、3頭併せの真ん中に位置して、6F81.0秒という時計をマーク。先週の追い切りではレースでも騎乗予定の松山弘平騎手が跨り、6F84.9秒と全体時計は平凡だったが、ラストは11.8秒の伸び。追うごとに走りの内容が向上している印象を受ける。

◆ヴィルティス(牝、父ラブリーデイ、母リアリティー、栗東・友道康夫厩舎)

 ラブリーデイ産駒は今年が2年目になるが、初年度からダリア賞、もみじSとも3着のジャカランダレーンなど、オープン特別や重賞出走馬を輩出している。ちなみに本馬の生産者である大江牧場は、友道康夫厩舎で調教助手を務めている大江祐輔助手の実家。

 春にゲート試験を合格した後は一旦放牧へ出て、6月18日に栗東へ再入厩。坂路とCWを併用して、しっかりと乗り込まれており、先週はCWでの併せ馬でラスト1F11.7秒をマーク。速い全体時計をマークした追い切りこそないものの、やるたびに終いの鋭さが増してきている。

 鞍上は岩田望来騎手が予定されている。

【7月17日(土) 小倉芝1200m】

◆スリーパーダ(牝、父ミッキーアイル、母シンハリーズ、栗東・斉藤崇史厩舎)

 半姉に2016年オークスを優勝したシンハライト(父ディープインパクト)、半兄に2011年ラジオNIKKEI杯2歳Sを勝ったアダムスピーク(父ディープインパクト)などがいる超良血。

 本馬は6月11日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。6月18日にはゲート試験を合格し、その後は在厩調整。7月7日の坂路ではレースでも騎乗予定の福永祐一騎手が跨り、4F51.9秒を馬なりでマーク。6月30日の坂路4F52.3秒も速い時計だったが、これを上回る数字ということは、やはりスピードの絶対値が高い馬だということ。きょうだいとは違う距離でのデビューになるが、このカテゴリーがベストではないだろうか。

【7月17日(土) 小倉芝1200m】

◆グーデンドラーク(牡、父ハーツクライ、母ベルスリーブ、栗東・池添学厩舎)

 全兄に京都2歳Sで重賞を制したベルラップ、全姉に芝中距離で4勝を挙げているカセドラルベル、そして、ひとつ上の半姉ベルヴォーグはダートで2勝を挙げているが、父はジャスタウェイ。ハーツクライと母の相性が良い血統という解釈をして間違いではないだろう。

 本馬は3月19日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、ゲート試験合格後に一旦放牧。その後は6月17日に栗東へ再入厩して、坂路とCWを併用して追い切りを積んでいる。7月7日のCWでは新馬と併せて、6F83.9秒で同入。数字も動きも決して派手ではなかったが、走り自体に余裕があり、大物感たっぷり。

 鞍上は松山弘平騎手が予定されている。

(取材・文:井内利彰)

2021/7/12 18:00

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