白金高輪が「買って住みたい街」19位から2位に急上昇!再開発進み新たなタワマン街へ!?

 実際に行ってみると分かりますが、「白金高輪」エリアでは今、複数の再開発が並行しています。最も大きな規模を誇る「白金一丁目東部北地区市街地再開発」は、2013年に都市計画決定がされ、23年4月竣工予定で動いています。今大注目の「SHIROKANE The SKY(以下、白金ザ・スカイ)」もこのエリアにあります。

 「白金ザ・スカイ」の販売は好調で、7階部分の約35平米1LDK・5,000万円台は43倍で抽選販売となったほどで、すでに300戸を超える住戸が供給済み、第3期・1次販売も好調です。

 また、近隣の「高輪ゲートウェイ駅」が20年に開業すると決まってから、このエリア一帯がテレビ映えすると多くのお散歩番組で取り上げられています。NHKの人気番組『ブラタモリ』やフジテレビ『有吉くんの正直さんぽ』でこのエリアが紹介されました。

 また、テレビ朝日『夜の巷を徘徊する』では、タレントのマツコさんが白金商店街にある「楽万コロッケ&Happy」で白金らしい豪華な具材が入った「ずわい蟹のプレミアムクリームコロッケ」や「とろける豚肉チーズカレーコロッケ」を堪能していました。

 そんな今注目の「白金高輪」駅は2000年に開業し、「東京メトロ南北線」と「都営地下鉄三田線」が乗り入れ、駅周辺は交通アクセスの利便性に恵まれた邸宅街として昔から人気を集めてきました。

 他にも、LIFULL HOME’Sが発表した「首都圏“買って住みたい街”ランキング」で白金高輪は前回の19位から大きく上昇して2位に登場と、高い注目を集めるエリアとなっています。

 しかし、住宅地としてみた場合、人々の注目を集めている街というだけでは、不動産を購入するポイントとしては不十分だと思います。

 この記事では、利便性や将来性、街の特徴について不動産を購入する観点から詳しく解説していきます。不動産購入を検討している方は、最後までは読んでぜひ参考にしてみてください。

 まず、「白金高輪駅」や「麻布十番駅」と「赤羽橋駅」を年収別にその割合を比較してみました。「白金高輪駅」と「麻布十番駅」はエリアが近いのと、街のイメージが似た印象もあり、年収の比率は余り差が見られませんでした。しかし、「白金高輪駅」の方が1,500万以上の層が若干多いことがわかります。

 昔からこのエリアはお屋敷街でした。江戸時代は大名の下屋敷、明治時代は政財界の要人たちが住む大邸宅が建てられ、華族、旧皇族家も同様にこの場所へ邸宅を作りました。例えば、旧三菱財閥の岩崎別邸「関東閣」、現在は味素の研修センターとなっている、味の素の初代社長の私邸「高松宮邸」、旧朝香宮邸「東京都庭園美術館」などです。この街を歩いていると歴史ある美しい洋館建築に出会うことができます。また、江戸時代の名残を残す寺院も現存しています。

 歴史と文化が息づく白金高輪は、現在も企業のトップ、芸能人たちが好んで住む場所でもあります。更にこの地に住むファッショナブルなマダムたちが「シロガネーゼ」と呼ばれ出したことで全国的に「高級住宅街」としての知名度が広がりました。時代が変わっても変わらぬステイタス、最高級の住宅地であり続けるイメージが「白金高輪駅」周辺にはあります。

 誰もが知る高級住宅街であるこのエリアは、普通に買い物ができるようなスーパーもなく、逆に住みにくいのではないかと懸念される方もいるかもしれません。そういった住みやすさについて調べてみると、実は暮らしやすさを十分兼ね備えたバランスの取れた魅力ある街だとわかってきました。そこについて掘り下げていきます。

●1-1.日本屈指の名店も集まるイメージ通りの華やかさに加え、歴史ある商店街の中には、個人商店や庶民的なお店も!

 最先端グルメや日本屈指の名店が集まる側面もあるこのエリアですが、昭和から栄えた歴史ある「白金商店街」も存在します。商店街の側にある「四之橋」は歌川広重の「名所江戸百景」にも描かれた由緒ある橋です。

 「白金商店街」には、先述したコロッケ屋さんや昔ながらの文具店、洋品店などの個人商店もあります。さらに、普段使いはもちろん手土産にも喜ばれそうな人気のパン屋さんやパティスリーも多数あります。例えば、日本一美味しいカレーパンと称される「ブーランジェリー セイジアサクラ」(参照:パンポタ)はその1つです。そして、焼肉好きなら誰もが知る、日本一予約困難なお店と名高い「金竜山」もこのエリアにあります。

●1-2.子育て世代の住みやすさ向上に向け、待機児童ゼロ達成!

 グルメの充実ぶりはお墨付きのこのエリアですが、実は子育て世帯の住みやすさにも力を入れているのが特徴です。港区は区を挙げて、待機児童ゼロの継続に向けて、保育定員の拡大に取り組み、19年には待機児童ゼロを達成しました。

 また、これから入居が始まる「白金ザ・スカイ」の中には、子育て支援施設も整備されるため、子どもの預け先に関しては、心配がないと考えられます。

 既述の通り、セレブが多い、白金高輪駅周辺の治安は基本的に良いイメージです。自治体や、警察によるパトロールが定期的に行われているなど対策もしっかりされています。

 実際、治安はどうなのかを白金高輪駅を管轄としている「高輪警察署」が発表した「過去5年間の刑法犯の推移」のデータを基に確認していきます。まずは、下記のグラフをご覧ください。『過去5年間の刑法犯の推移』のデータをグラフにまとめたものです。

 

 

 過去5年間の犯罪件数を見ると、年々減少し、16年から比べ20年は約47%も減少していることが分かります。

 白金高輪駅前エリアの町内会「白高町会」では、町会と一目でわかるジャケットを着て、火の消し忘れなどないか細い路地のチェックまでしているそうです。

 また、街灯が切れていたら報告を徹底するなど、きめ細かい取り組みが功を奏しているのかもしれません。

参考:白金新聞

 

 

 2000年に開業した「白金高輪駅」を契機として、駅前複合施設やタワーマンションが相次いで建設されるなど、新たな街の魅力が生まれている駅周辺エリアですが、現在も再開発が複数進行しています。

 その中でも、注目すべき再開発は「白金高輪駅」に程近い「高輪ゲートウェイ駅」周辺エリアで行われている「品川開発プロジェクト」です。実は、この「品川開発プロジェクト」との相乗効果で街の価値向上が期待されているのです。

 「品川開発プロジェクト(第I期)」は24年に本開業を目指し、開発が現在も進められ、第II期以降の開発も構想されています。また、27年にリニア中央新幹線の駅が品川に開業予定、このエリアのポテンシャルがより高まっていくものと予測されます。(参考資料:https://www.jreast.co.jp/press/2018/20180923.pdf)

 白金高輪エリアで最も大きな規模を誇る開発が既述の「白金一丁目東部北地区市街地再開発」です。13年に都市計画決定がされ、23年4月竣工予定です。人気の「白金ザ・スカイ」もこのエリアに完成します。

 他にも、進行している再開発があります。18年度に都市計画決定され、21年に着工、25年度完成を予定している「白金一丁目西部中地区再開発」です。

 また、17年に都市計画決定された「三田三・四丁目地区第一種市街地再開発」も23年完成予定となっています。

 さらに、今後具体化する再開発計画・構想もあります。木造住宅密集地域とされる「三田五丁目地区」は17年「三田五丁目地区市街地再開発準備組合」が設立されました。

 「白金高輪駅前東地区」でも、再開発に向けた動きがあります。14年には「白金高輪駅前東地区まちづくりビジョン」が登録され、16年には「白金高輪駅前地区まちづくりルール」が認定されました。

 このように、いくつもの再開発が予定されており、麻布十番駅と白金高輪駅、赤羽橋駅周辺のエリアは今後大きく街並みが変わることが予想され、資産価値についてもそれらの進捗と共に上昇していくと推測されます。

 今まで見てきたように、白金高輪駅周辺では注目すべき再開発案件が目白押しです。確固たるブランド力もあり、歴史と文化を継承しながら、未来に向けて大きく発展することが大いに期待できます。

 しかし、不動産購入を見当するには、将来的な価値を見込めるのか見極める必要があります。そこで、それぞれのデータをもとに詳しく確認していきます。

 

●4-1.各駅徒歩15分圏内の世帯数比較

 

 上記のグラフは「白金高輪駅」と「麻布十番駅」、「赤羽橋駅」の世帯数の比較です。

 「赤羽橋駅」は世帯年収も相対的に低く、単身者が多いのに比べ、「白金高輪駅」は2人以上の世帯が多い傾向があります。世帯年収や家賃、物件の価格の高さが影響しているのかもしれません。

●4-2.白金高輪駅周辺の人口予測

 次に、各駅徒歩15分圏内の人口推計のデータを見てみましょう。2050年までの人口の増加数は、白金高輪駅は23,353人増加の予想となっています。治安もよく歴史もブランド力もある白金高輪駅周辺であれば、今の所、将来的な人口の減少を心配することはないように思います。

●4-3.交通機関の乗車率から見る利便性

 続いて、東京都交通局が発表している『各駅の乗車人員』のデータを基に、駅を通っている「白金高輪駅」の乗降者数の推移を考察していきます。(statresearch.jp)

 「国土数値情報(駅別乗降客数データ)」(国土交通省国土政策局・平成30年度)

の数値を参考に作成したグラフです。南北線白金高輪駅の乗降客数は人口同様、増加傾向にありました。

●4-4.白金高輪駅周辺の土地の価値の推移

 

 次に、ここまで見てきた白金高輪駅周辺の土地の価格を確認していきます。商業地域に区分されている『港区5-51(東京都港区三田4-7-27)』と、住宅地に区分されている『港区-8(東京都港区高輪1丁目7001番61)』の地域と近隣の場所を含めた3地点のデータを基に、11年から21年までの価格をグラフにまとめたものです。

4-4-1.商業地に区分されている『港区5-51(東京都港区三田4-7-27)』について

 14年と15年のデータがありませんが、16年からは確実に地価が上がっています。21年と11年では72万円/平方メートル(約50%)も増加しています。

4-4-2.住宅地に区分されている『港区-8(東京都港区高輪1丁目701番61)』について

 

 こちらも同様に、12年から徐々に地価が上昇し、21年と12年で32万円/平方メートル(約29%)増加していました。

●4-5.白金高輪の中古マンションの価格推移

 最後に、ライフルホームズが発表している『住まいのインデックス』のデータを基に、実際の白金高輪駅周辺の中古マンションの価格推移を確認します。

 まずは、下記のグラフをご覧ください。こちらは、2010年からの白金高輪駅周辺の中古マンションの価格をまとめたものです。

 上記のグラフによると、現在白金高輪駅周辺の中古マンションの価格は上昇傾向です。12年から急上昇していることが分かります。直近の3年間を見ると9.29%程度上昇しています。このことから、将来的にも価格は安定して上昇傾向であるといえるのではないでしょうか。

 ここからは、不動産を購入するうえで欠かせない、地盤や災害の影響について解説していきます。

 近年、首都直下型地震が30年以内70%の確率で発生すると言われているため、白金高輪駅周辺はどのエリアが影響を受けやすいのか、そもそも災害の危険度が高いエリアなのかを見てみましょう。

●5-1. 地震情報サイト『JIS』が発表した『東京都港区・地域別危険度』

 白金1丁目~6丁目までを見てみると、一番地盤の揺れに対し危険度が低いのは、白金4丁目ということがわかります。総合危険度は3,011位で、1ヘクタールの危険0.13棟になっています。

 

 一方、白金2、4丁目は、軟弱な地盤で地震が起きた際、揺れが増幅されやすいとの分析がされていました。白金6丁目の総合危険度は東京都5,117町丁目中、483位と危険度は比較的高いエリアです。白金エリアで不動産を購入する際は注意が必要なエリアといえます。

●5-2.港区作成の「しながわ防災ハンドブック」、ハザードマップや対策

 

 港区では、ことし6月に、港区浸水ハザードマップを改定しました。18年にはマンション居住者や管理者を対象とした、マンション防災の手引き「港区マンション震災対策ハンドブック~在宅避難のすすめ~」を作成しました。

 このハンドブックは平常時と非常時それぞれにするべきことが一目で見てわかるようになっているそうです。区内の高層住宅の今までの災害事例も記載されているので、マンションを購入した際は確認することをおすすめします。

参考:港区

 

 

 「シロガネーゼ」という言葉が生まれセレブなイメージから、居住エリアとして非常に高い人気を誇る「白金高輪駅」は、既述の通り、これからも複数の再開発が進行し、価格は他のエリアに比べ高額にはなるものの、不動産を購入するのであれば、非常に手堅いエリアと言って間違いなさそうです。

 さらに「高輪ゲートウェイ駅」に近いエリアであれば、新駅周辺の再開発との相乗効果で不動産価値の上昇は高確率で期待できそうです。

 一方、白金1丁目、3丁目、5丁目、6丁目等の白金地域は建物倒壊危険度や火災危険度相対的に悪いのが気になります。白金高輪駅周辺の標高は10m前後で少し、心もとないと言うのが感想です。

2021/7/4 7:00

こちらも注目

新着記事

人気画像ランキング

※記事の無断転載を禁じます