【ACLグループI展望|北京FC】今大会の目的は、若手に経験を積ませ見定めること

平均年齢20.9歳。トップチーム経験者は1名のみ

■試合日程(日本時間)

6月26日(土) 23:00 対 ユナイテッド・シティ

6月29日(火) 25:00 対 川崎フロンターレ

7月2日(金) 23:00 対 大邸FC

7月5日(月) 23:00 対 大邸FC

7月8日(木) 23:00 対 ユナイテッド・シティ

7月11日(日) 21:00 対 川崎フロンターレ

 北京FCも広州FC同様、今季のAFCチャンピオンズリーグのグループステージに、ほぼリザーブ選手だけで構成されたチームを派遣する。最年長23歳のGKグォ・クァンボが唯一、トップチームの経験を持つ選手だ。平均年齢20.9歳のチームは、元ブルガリア代表で北京FCのUー21を率いるゾラン・ヤンコビッチとともに、集中開催地ウズベキスタンへ向かう(国内リーグを戦うトップチームの監督はスラベン・ビリッチ)。

 北京は過去にも若手主体でカップ戦を戦ったことがあり(1998年のアジア・カップウィナーズカップや、2004年のCSLカップなど)、昨シーズンの中国FAカップにも、ラウンド16からユース選手主体のチームで臨んでいる。2部の成都蓉城を1ー0で下したあと、準々決勝で武漢FCに0ー3で敗れた。

 今季の中国スーパーリーグ(CSL)では、2勝2敗の10位。トップチームでさえ中位に甘んじているのが現状だ。ACLに参戦する北京のリザーブチームは普段、Uー21リーグを戦っており、今季は本稿執筆時点で2勝3分けという成績を残している。無敗を維持しているとはいえ、アジアのトップレベルが集まるACLでは、間違いなく苦しい戦いを強いられるだろう。

 グループIでは、ユナイテッド・シティ(フィリピン)、川崎フロンターレ、大邱FC(韓国)と対戦する。初出場のユナイテッド・シティとの初戦では白星を狙うはずだが、川崎と大邱との試合は防戦一方になる可能性が高い。もっとも、パンデミックが物事を難しくしていることはクラブも理解しており、ここで若手に得難い経験を積んでほしいと考えているようだ。その舞台でどんな結果に終わろうと、一喜一憂することはない。

「うちの若い選手たちにとって、特別な経験となるはずだ」とヤンコビッチ監督は言う。「ここでいいパフォーマンスを披露できれば、その選手はトップチームに呼ばれることになるはずだ。今年のACLでは、それが目標となる」

【KEY PLAYER】GK 25 グォ・クァンボ

 経験に乏しいチームにおいて、唯一、トップチームで30試合以上に出場しているのが、GKのグォ・クァンボだ。2018年に当時のロジャー・シュミット監督のもとでシニアデビューを果たし、以降の同シーズンは正守護神を務めた。

 その活躍により、中国代表のマルチェロ・リッピ監督(当時)からも声がかかり、2019年アジアカップ前の合宿に招集され、2018年12月に行われたイラクとヨルダンとの親善試合でベンチを温めた(出場はなし)。その後はクラブで定位置を失い、代表にも復帰しておらず、今大会を復調のきっかけにしたいところだ。

文=Ming Zhao(趙明)

翻訳=井川洋一

2021/6/26 21:00

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