独身女性をゲンナリさせる、結婚式のブーケトスで場が凍りついた瞬間

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 結婚式でお決まりのセレモニーと言えば、やっぱりブーケトス。日本では“キャッチできた独身の女性は次の花嫁になれる”という、幸せのおすそ分けという意味合いが強いイベントですが、昨今ではあまり行われない傾向にあるとか。

 これには、前に出ることを恥ずかしいと感じる出席者が多いことや、現代女性が結婚=幸せと捉えてない価値観の変化など、さまざまな理由があるようです。

 今回お話を聞かせてくれた宮澤さん(32歳・仮名)も、個人的にブーケトスに関してあまり良い印象がないのだそう。とある披露宴で非常に後味の悪いブーケトスに遭遇したことがあるのが原因だったようで――。

◆女性たちがテンション高めで挑むブーケトス

「6年前に大学時代の後輩の披露宴に呼ばれた時のことです。披露宴の終盤に、司会者からアナウンスがあり、独身の招待女性たちがブーケトスのために集められていました。私はすでに既婚者だったので参加しなかったのですが、他の顔見知りの女の子たちはこれも余興の一環とばかりに、『絶対取ったる~!』『結婚した~い!』と、軽いノリでキャッキャしながら張り切る様子を見せていました」

 他にもブーケトスには、後輩の会社の同僚や幼馴染たちなどが数名のグループで参加。みんなその場を盛り上げるためか、わりとテンション高めで挑むムード。
 しかしそんな中、ポツンと一人で高砂(たかさご=新郎新婦席)の前に出てきた大人しそうな女性がいたそうです。あからさまに嫌々出てきたといった雰囲気を醸し出していて、盛り上がっている他の参加者たちとは異彩を放っていたそう。

「席の場所からいって、後輩の親族だろうなと思って。座席の名前をチェックしてみたら、後輩の従姉にあたる女性でした。年齢は私たちと余り変わらないか、少し上くらい。アラサーだったんじゃないかと思います」

◆「ブーケ取らせてもらいなさい!」

 その彼女はブーケトスに加わりたくないのか、何度か席に戻ろうとする素振りを見せていたそうですが、その度に親族たちが「ブーケ取らせてもらいなさい!」と執拗(しつよう)に命じていたとのこと。

 新婦がトスしようとブーケを構えると、「◯◯ちゃんに向かって投げて!」「△△(後輩)は先に結婚したんだから、気を使って!」「絶対に取らせてあげて!」と親族席から大声援が。その女性はいたたまれない表情でじっと下を向いていたそうです。

「もう、傍から見ていて『うわぁ~』って気持ちでしたよ。他の参加者たちも、親族たちを見てはしゃぐのをやめてしまって、白けた状態に……。遠巻きな感じになっていました。結果的には完全なる出来レースで、その従姉さんの足元にブーケが落ちたんです。彼女がそれを拾ったら親族席がやんややんや大騒ぎしてましたね」

◆今どきアラサーで独身なんて珍しくないのに

 司会者が彼女に一応コメントを求めると、感情のあまりこもってない声で「本日はおめでとうございます」とひと言。席に戻れば親族たちに次々と「きっと今年は結婚できるわ」「いい人見つかるわ」と声を掛けられていたそうです。

「いや~……あれはちょっとキツいですよね。今どきアラサーで独身って、ぜんぜん珍しいものではないと思いますし、あそこまでブーケを使って『女は早く結婚すべき』って圧を与えてくる人たちってまだいるんだとビックリしました。というか、そもそもブーケトスって何のためにやるんでしょうね。最近は独身女性に限らず誰でも参加ができる形や、ブーケプルズとかが流行ってるらしいですけど、そっちの方がみんな楽しめると思いますよ」

 これ以降、宮澤さんは招待された披露宴でブーケトスを見るたびに、あの親族たちのことを思い出してしまい、ちょっとげんなりした気持ちになってしまうそうです。

◆じつは筆者も経験済み

 ちなみに余談ですが、この親族によるブーケトス強要。実は筆者であるもちづき千代子も、全く同じことを経験済みです。6歳年上の従姉の披露宴にて、自分の母と叔母に「さあ行け!」と背中を押され、楽しげにキャッキャしている従姉の友人たちの波に一人で放り投げられ、やっぱり気まずい空気の中で強制的にブーケを受け取らされそうになったという、ものすごく嫌な記憶が脳裏に焼き付いています。

 そして、席に戻った後「残念だったわね。せっかくの機会なのに」「あとで△△ちゃん(従姉)に言って、別のブーケがないか聞いてあげるから」と、さらなる追い打ちをかけられ、精神的に大ダメージを負いました。私、ひと言もブーケ欲しいだなんて言ってないんですけどね……。

 ブーケトスは発祥地である欧米では、もっと気軽なお楽しみゲーム的なポジションのイベントだそうです。日本の場合、少し解釈が違ってしまっているようで、どこか「ガチ」のムードで行われるのがそもそもの間違いのような気もします。
 ブーケトスを行うことは決して悪いことではありませんが、女の幸せが必ずしも結婚とは言われなくなった現代には、あまりそぐわないセレモニーになっているのかもしれませんね。

―結婚式のトンデモ話―

<文/もちづき千代子>

【もちづき千代子】
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。度を超したぽっちゃり体型がチャームポイント。Twitter:@kyan__tama

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