Uber Eats配達員が検証、“徒歩ウーバー”の3つのメリット

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 テレワークの隙間時間などにフードデリバリーサービスの配達員を始める人も増えている。その大手「Uber Eats」が6月22日から東京23区内で徒歩での配達を試験導入することを発表した。

 僕は以前、自転車でウーバーの配達員をしていたことがあるのだが、徒歩での配達にはちょっと考えてみただけでも自転車と原付に比べて大きく3つのメリットがある。これは、店や客側にも大きなメリットをもたらすと思っている。

◆“徒歩ウーバー”のメリット

 まずひとつは駐輪場を探す必要がなくなるということがメリットだ。ピックアップ先の店舗が駅やデパートなどの中にある場合、駐輪場が見つからないということがよくある。それを見つけるだけで大幅に時間をロスしてしまうこともあるので、この手間がなくなるというのは非常にありがたい。

 もうひとつは帰りが楽であるということ。自転車か原付で配達した場合、その日一日の配達を終える頃にはスタート地点の自宅から10km以上も離されてしまっていることが多い。が、電車で帰るわけにもいかず、自転車の場合はクタクタに疲れた体に鞭打ってさらにペダルを漕がなくてはならない。これが本当にうんざりする。しかし、徒歩ならば配達を終了した地点の最寄り駅からすぐに電車で帰れるのだ。

 そして最後に、より丁寧な配達ができるということである。自転車かバイクで配達をしていて一度も商品のスープをこぼしたことがないという配達員はおそらくほとんどいないだろう。自転車か原付で商品にまったく振動を与えずに配達することは不可能なのだ。が、徒歩ならばそれも可能になる。商品のスープをこぼしてしまうことはほとんどなくなるだろう。これは配達員だけではなく、お客さんとお店にとっても大きなメリットといえるのではないだろうか。

配達員のメリット
・駐輪場を探す必要がなくなる
・配達帰りが楽
・より丁寧な配達ができる

店と客側のメリット
・配達員が商品をこぼすリスクが減る

 しかし配達員としては、いちばん肝心なのは徒歩での配達でどれだけ稼げるのかということである。実際に徒歩で配達して検証してみることにした。

◆アプリをオンにしたらすぐに“鳴った”

 公式発表では徒歩での配達の開始は6月22日からとのことだった。配達アプリの使用する車両の項目で「Uberウォーカー」を選べばいいという。が、22日になってもその選択肢が出てこない。アプリにその選択肢が出てきて実際に徒歩で配達できるようになったのは翌日の23日になってからのことだった。

 午後2時頃、ウーバーのバッグを背負って銀座で配達アプリをオンにした。すると、ほんの数分ほどですぐに鳴る(配達リクエストが入る)。ピックアップ先は現在地から徒歩10分ほどの焼肉屋である。そこで焼肉弁当を受け取り、そこから徒歩10分ほどのマンションに届けた。計約20分で621円の報酬。なかなか好調な出だしである。

◆徒歩で遠距離の配達は厳しいが…

 またすぐに次のリクエストが鳴った。が、これがかなりふざけていた。銀座にいるというのにピックアップ先が六本木の店舗なのである。その距離は約5キロ。徒歩でおそらく1時間はかかるだろう。もちろんこんなものは配達拒否である。

 そんな感じでピックアップ先までが遠すぎるものは次々と拒否していった。が、そこでこんな不安がよぎる。ピックアップ先までが遠すぎるものは拒否すればいいだけのことだが、配達先が遠すぎる場合はどうすればいいのか。

 ウーバーのアプリは店で商品を受け取るまで配達先の住所が表示されない仕様になっており、しかも商品を受け取ってからのキャンセルは基本的にNGとされているのである。その場合、儲けはほとんどなくなってしまうが、電車かタクシーで移動するしかないのか……。

◆これからは徒歩一択

 しかし、そんな心配はまったくの杞憂だった。配達先までの距離は平均約500メートル、徒歩10分程度のものがほとんどだったのである。徒歩で配達していることはピックアップ先までの距離にはまったく考慮されないが、配達先までの距離にはしっかりと考慮されているようだった。

 この日は1211円という高額のチップをもらえたこともあり、5時間44分オンラインにして売り上げは6589円。時給換算で約1150円である。お散歩感覚で気軽に配達できてこれだけ稼げるのなら、これからのウーバーの配達は徒歩一択ではないだろうか。

<取材・文・撮影/小林ていじ>

【小林ていじ】
バイオレンスものや歴史ものの小説を書いてます。詳しくはTwitterのアカウント@kobayashiteijiで。趣味でYouTuberもやってます。YouTubeで「ていじの世界散歩」を検索。

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