「女として見られていない…」モヤる妻が腹いせでやる、夫には絶対秘密の行為
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
—果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?
できなかった答えあわせを、今ここで。
今週のテーマは「ある日突然、妻が優しくなった理由とは?」という質問。さて、その答えとは?
▶【Q】はこちら:「ある日帰宅すると、いつもは怖い妻が突然優しくなっていた…」その理由は?
「ゲンちゃん、お帰りなさい♡」
ドアを開ける音が聞こえ、私はパタパタと玄関まで走る。
「もとみ!?た、ただいま…」
驚いた顔をしている源太。そうか。私は結婚してから一度もこうしたことをしていなかったかもしれない。
私は笑顔で続けた。
「今日も1日お疲れさま♡今夜はね、ゲンちゃんが好きなハンバーグにしたよ」
「へ?ハンバーグ??あ、ありがとう…」
今日の夕食は、源太の好物でそろえている。喜ぶに違いない。
「あ。そうだ。今週金曜の夜、同窓会があるから行ってきてもいい?ちょっと遅くなるかも。もしその日、夜ご飯必要なら作っておくけど?」
「いや、大丈夫だよ」
口角を最大限に上げ、思いつく限り最高の微笑みを向けた。
心のなかでは、全く違うことを考えながら…。
笑顔の裏に隠された妻の本音。夫に優しくする時は、必ず理由がある…!?
A1:「夫にとって、私は何?」女として見られない不満と不安
彼と出会ったのは、約4年前のこと。二人とも、28歳だった。
源太が私の写真を見たようで、共通の友人と一緒に食事をすることになったのだ。
最初から私のことを気に入っていた源太は、グイグイときた。
「もとみちゃん、今何人くらいとデートしているの?」
「それは秘密♡」
当時、私はステディな彼氏がいなかったので適当に遊んでいた。女に生まれてきた以上、チヤホヤされるのは本望だから。
何よりも男性から愛されることで、私の心は満たされている気がしていた。
「もとみちゃん、僕と付き合ってほしい。絶対に、一生大切にするから」
「本当に?ずっと大切にしてくれるなら、いいよ」
私は、ずっと探していたのかもしれない。
一生愛してくれる、心を満たしてくれる男性を。
たしかに交際中、ずっと源太は一生懸命私を愛してくれ、大事にしてくれた。だから結婚を決めたのだ。
でも結婚してから、彼は変わった。
まず、源太は基本的に平日何もしない。家のことはすべて私に任せっきり。それなのに、休日はダラダラしているばかりで動かない。
「ちょっと源太!休みの日だからって寝てばかりいないでよ!家事でもしたらどうなの?」
「ごめん。今するから。ちょっと待って」
「ちょっとも待たないよ。平日、家事は一切やらないんだから、休みの日くらい何かしようと思わないの?」
「あ〜もうウルサイなぁ」
プツン、ときた。普段どれだけ私が家のことをやっていると思っているのだろうか。
「今何て言った?」
「いや、ごめん。何でもない」
「私はあなたの家政婦?それともママですか?」と言いたい気持ちをグッと抑える。
「あのさ。あなたのトイレ掃除をさせられるこっちの気持ちにもなってみてよ」
「ごめん。今からやる」
トイレ掃除をするたびに、夫のことを嫌いになっていく気がする。全部やれとは言わない。ただ少しでもいいから協力してほしいと思うのは、私のワガママなのだろうか。
そして、気がつけば結婚1年目を過ぎたあたりから、男女の関係もなくなっていった。
何度か私のほうから誘っても、「今疲れているから 」と断られる。
― 私って、彼のなに…?
女として、そして人してもだんだんと、虚しくなってきた。一緒にいるのに、一緒にいないような気持ち…。2人で暮らしている家なのに、孤独を感じるのは辛すぎた。
夫に対して、怒りと呆れと虚しさを抱く妻。そんな妻がとった意外な行動とは
A2:他にデートする男ができた。罪の意識から、優しくしている。
そして源太は週末になると飲みに出かけ、帰りも遅かった。
— もとみ:今どこにいるの?もう2時だよ?何やっているの?— 源太:ごめん、まだ飲んでる。
— もとみ:いつ帰ってくるの?
— 源太:わかんないけど、もう少ししたら帰るよ。
何度こんなやりとりを繰り返しただろうか。深夜遅くに帰宅する夫。
— 浮気でもしているのかな。
そう思うと、不安で胸が押し潰されそうになる。じっと夫の帰りを待っている、あの時間。
こちらは家のことを常に完璧にして、ひたすら待つ身。しかも女として見られていない。「自分の存在価値って、なに?」と何度、自問自答したことだろうか。
源太とは、何度も話し合いをした。
「あのさ、もとみ。僕にも付き合いってものがあるんだから、もう少し許容できない?」
「じゃあ私が遅くなっても何も言わない?」
「言わないよ。もとみの人生だし。だから僕の時間も許してほしい」
「わかった……考えておく」
私のなかで、何かが弾けた瞬間だった。
そして同じタイミングで、4歳年下の英明に出会った。
英明と出会ったのは、ワインスクールだ。
同じクラスにいた彼はイケメンでオーラがあり、クラス内でも目立つ存在。しばらくは顔見知り程度だった。
しかしそんな彼が、突然、授業後にこっそり声をかけてきてくれたのだ。
「あの、すみません。もとみさん、よければ今度二人で会えませんか?」
「え?私?」
「すごくタイプなんです」
4年ぶりの、ストレートな告白。もう誰からも女として見られないのかと思い、乾いていた心が潤っていくのを感じた。
しかも相手は、若手俳優にいそうな塩顔イケメン。
「私でよければ…」
それ以来、よくデートをする仲になった。もちろん、英明は私が既婚者であることを知っている。
でも毎回会うたびに女扱いしてくれ、耳元で「愛してるよ、今日も本当に綺麗だよ」と甘い言葉を存分に囁いてくれるのだ。
私には、彼の存在が必要だった。愛されていると実感できる時間。空っぽだった心が、英明と会うたびにゆっくりと満たされていく。
英明とデートをするようになって、明らかに肌ツヤがよくなった。
何よりも一番大きかった変化は、夫である源太に対し、怒りがわかなくなったことだろう。
今まで苛立っていたことや、嫌だとしか思えなかった彼の行為に目がつむれるように…。いや、そもそも、全く気にすらならなくなった。
というより、眼中になくなり、どうでもいいと思えるようになったおかげで優しくなれたのだ。
相手に対して期待することを諦めた途端、興味も失ってしまった。
どこで何をしていようが構わない。だって私には、別の相手がいるから。
とはいえ、さすがに罪の意識もある。だから極力、優しく接しようと決めた。
つまり、罪滅ぼしである。
「そういえば源太、来週出張って言っていたよね?」
「あぁ、それなくなったんだ」
「変更になったってこと?」
「ううん。キャンセル」
「そっか、了解」
スケジュールだけはちゃんと把握しておきたい。なぜならこちらが英明と会う時間を調整したいから。
妻が突然優しくなる時。
その背景には、きっと何か理由がある……。
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