コスプレイヤーから女優に転身!桃月なしこがハマっているのは“たい焼き”だった!

拡大画像を見る

第74回 たい焼き

■人気急上昇中の桃月なしこ

 アイドルだってメシを食う。ゲームのキャラクターはいざ知らず、アニメキャラだってメシは食う。近年、御伽ねこむやえなこなど、コスプレイヤーからタレントに転身する女性が増えているが、このところ一気に頭角を現したのが桃月なしこ。

 実はぼく、彼女をよくグラビアで見かけ、「どんな子だろう」と思っていた矢先、当人にお会いしたことがある。厳密に言えば、それも仕事だったのだが、日頃の取材活動ではない。中京圏を代表する名門、東海中学高校のイベントに講師として呼ばれた際、控え室で彼女を紹介されたのだ。

 東海中高では、愛知県・名古屋市の後援の下、私学助成金により年2回2月と6月、大規模な市民公開講座を運営している。02年にスタートし、21年6月末で39回目を迎える(昨年2回と本年2月は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止)。土曜日に開催されるので、「サタデープログラム」、通称サタプロという。企画立案や多彩なゲストへの出演交渉など、一切を生徒が行うのに特色がある。

■元准看護師のアイドル

 これでもぼくは、自分ではそう名乗らないが、「教育ジャーナリスト」として知られている。その際は全国津々浦々の名門校を取材してきた体験を、東海の在校生や保護者、同校を志望する児童などを前に語った。

 少人数を前にしての取材はお手の物だが、大勢の聴衆に語りかけるのには慣れていない。緊張がずっと解けぬまま、なんとか大役を果たし、荷物を置いた控え室に戻ると、キラキラと瞳を輝かせた、どう見ても場違いな華奢な女子がいて、どこかで見覚えがあるな……と思い、プログラムを確認すると、なしこの名前があった。

 なしこは愛知県豊橋市出身で、デビュー当初、美容クリニックの准看護師としても働いているのが売りだった。だから、講演のタイトルも『職業の両立について』。しかし、控え室で居合わせた、マネージャーは「そろそろタレント業に専従させようと思う」と語っていた。

 ちなみにその場には日本共産党の田村智子政策委員長やボカロPのDECO*27らもいて、ちょっとしたカオスだった。それぐらい著名ゲストを呼び寄せるイベントで、直近の顔ぶれを確認すると、河野太郎行政改革担当大臣、大村秀章愛知県知事、『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』(TBS系)の石井亮次、フリーアナの小島慶子、ミステリ作家の青崎有吾…と錚々たる顔ぶれ。よくよく自分などそこにいるのは場違いだった。

■好物は「馬肉・餃子・にんにく」

 しかも、当時はまだこの連載を抱えておらず、直接当人に行きつけの店やお気に入りグルメを尋ねるなど思いもよらない。枕が長くなったが、サタプロが今年は開催されると聞き、ついなしこを思い出し、そこで彼女の“食歴”をネットで漁ると、ぽろぽろとはヒットした。

 18年3月には、「豊橋民のなしこ、豊橋カレーうどんデビューを果たす」と自身のTwitterにツイート。丼の底にとろろご飯をよそい、カレーうどんで満たす、豊橋の新名物を開発から8年後には食べた模様。豊橋にも縁があり、ぼくも2〜3回は食したが、これは市内の30店ぐらいが出す“町おこしグルメ”なので、ツイートされた写真の器と盛りつけを見ても、どこの店とも判別できない。

 弱った……となしこ関連の記事を大量にチェックしても、地元メシについては一切言及がなく、好物は「馬肉・餃子・にんにく」とのこと。ネット媒体「スクランブル」に昨年5月掲載されたインタビューでもそう答えている。

■食の好みはおっさんくさい!?

「馬肉は他の肉よりも低カロリーで高タンパクとダイエットに最適。ミネラルも豊富で、これからの季節は熱中症対策にもなるのでおすすめです。

 餃子はなんかずっと好きなんですよね。ちなみに焼き餃子派です。栄養バランスもよくてダイエット食にもなるんですよ。あれ? 私意外と意識高いのでは(笑)。

 ニンニクは元気の源!ただし翌日自分の口の臭さに引きます(笑)。いろいろ対策を試したけど、あんまり効かなかった。翌日会う人はごめん、と思って食べてます」

 さすが准看護師と感心もするが、ずいぶんおっさんくさい。しかし、この記事の後半、ようやく食でも自分との接点を発見した。

「最近好きなものにランクインしたものがあるのです。それはたい焼きです!

 ある日の現場近くにたい焼き屋があって、帰りに買おうと思ったらもう閉まっていて。なんか悔しくて翌日食べに行ったら、そこからハマってしまいました。

 お気に入りは銀だこの『クロワッサンたい焼き』と鳴門鯛焼本舗の『鳴門金時いも』です。昔から生クリームが苦手で、あんこが好きだったんですよね」

■進化した個性派たい焼き

 辛党のぼくも町を往けば、たい焼きの芳ばしい香りにだけは釣られてしまう。クリームチーズやソーセージ、カレーなどの惣菜系バリエーションも増え個性派が増えている。また小腹減りには打ってつけだ。

 鳴門鯛焼本舗は最近、とみに店舗を増やし、全国で53店にまで到達。昔ながらの一匹ずつ焼く「一丁焼き」を、同社では「天然たいやき」と呼んでいる。手間がかかるので、焼き上がりまでけっこう待たされる。

 一匹200円もするし10分は待つしで、当初はスルーしていたが、実際味わってみると、その価値は充分にあると感じる。薄めの皮はパリパリし、餡が透けて見えるほど。甘さ控えめなのでペロリと行ける。ぼくはスタンダードの「十勝産あずき」しか試していないが、なしこお薦めの「鳴門金時いも」も確かに評判のようだ。「まるで焼き芋を食べている」感覚に陥るらしい。

 築地銀だこの『クロワッサンたい焼き』。これは4年前ぐらいに登場した、元は裏メニュー。その頃は期間限定販売だったが、いつの間にか定着し、今では全国の店舗で扱われているようだ。どこもたこ焼き台の数を減らしてまで、たい焼き台を設置。特にコロナ禍に入って、銀だこの前に人が並んでいると、たい焼きを求めての列かと気づかされる。

 その名の通り、24層に重ねたクロワッサン生地をたい焼きの衣に使用。鯛自体小振りだが、焼き型から溢れる衣まで食べる設計で、こちらもパリパリの食感が評判。さながら洋風焼き菓子で、とはいえ、餡子が入っているので、ベルギー・ワッフルなどよりはリピートしたくなるテイストだ。

■明日、地球が滅びるなら美味しいものを

 しかし、東海中高で出会って以来、なしことはどこか共演者という感覚で、その活躍ぶりを眺めている。直前に『週刊プレイボーイ』(集英社)や『FLASH』(光文社)の表紙巻頭を飾ったばかりの、注目のグラビアアイドルにいきなり面と向かい、講演を無事終えて解けたはずの緊張が、倍量でリバウンドしたのだけは覚えている。なしこはともかく早口で、学校や生徒の印象、近況などを捲し立てた。

 いずれなしことは取材で再会する予感もする。だって、彼女は前記インタビューの最後、こう堂々と語っているのだ。

「もし明日、地球が滅びるってなったら、食べることが好きなので世界で一番美味しいご飯を食べたいですね(笑)」

 これはまさに、ぼくのポリシーと一致する。今度はまさにこのテーマで、それが馬肉か餃子か、はたまたたい焼きになるのか、当人にじっくり確認してみたい。

(取材・文=鈴木隆祐)

関連リンク

  • 6/19 10:00
  • 日刊大衆

スポンサーリンク

記事の無断転載を禁じます