「同じミスを繰り返す人」。簡単な改善方法と指導する時のコツ

今回のお仕事ハックは「同じミスを繰り返す後輩の指導方法が分からない」について、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。

同じミスを繰り返す後輩の指導方法が分からない。

指導をしている後輩が、何回注意しても同じミスを繰り返します。注意した時は反省しているように見えるのですが、なかなか直らないのでどうしていいか分かりません。そんな後輩に上手に指導する方法はありますか?

その後輩さんは、反省はしているけれど、対策は講じていない。……ということではないかなと、私は推測します。

注意した時、「あぁ、やってしまった」「まずい」とは思っているのでしょう、きっと。申し訳なく思ったり、自己嫌悪に陥ったりもしているかもしれません。だから反省しているようには見える。

でも、「じゃあ、同じミスを二度と繰り返さないためにはどうすれば?」というところまでは考えていない。いや、考えているかもしれないけれど、具体的な対策を実践していないんじゃないかなと思うのです。

といっても、別に特別な対策をしなければいけないわけではありません。能力的な問題で何かができないわけではなく、あくまでもミス。見落としであり、確認不足ですよね。

だから対策も、すごくシンプルです。

■ミスの内容と教訓をメモし、繰り返し見るように伝える

自分がしてしまったミスの内容と、ミスから得た教訓をメモして、繰り返し見るように伝えましょう。

たとえば、ミスが「Aという書類に、Bという項目を書き忘れた」ことであるなら、教訓は「Aには必ずBを記入する」になります。

そこで、ノートには「書き忘れた」というミスの内容と、「記入する」という教訓の両方をメモし、パソコンには、すぐに目につくよう教訓を書いた付箋を貼るといいですね。

たぶん後輩さん、こういうことしてなさそうな気がしますが、決めつけも良くないので、まずは「やってしまったミスと教訓をメモしてる?」と聞いてみてください。

「してないです」と言われたら、今日からやって! と前述の方法を伝えましょう。必ずミスがなくなるから、と。

さらに、後輩さんは同じミスを繰り返してしまっていることに落ち込んでいるかもしれないので、こう励ましてください。

「これが毎回違うミスなら、防ぐのは難しいよね。どんなミスをするか自分で予測できないから。でも、同じミスを繰り返す場合、どんなミスをするか事前に分かっているんだから、絶対に防げるよ!」と。

これは励ましであると同時に、同じミスを繰り返すのは能力不足でも何でもなく、ただの怠慢である、という指摘でもあります。そこに気付いてもらうことも大切です。

どんな人でもミスはするし、だからこそメモや確認が大切なんだよ、と。

■後輩の置かれている状況も見てあげる

ただ、後輩さんにも事情や言い訳がある可能性もありますよね。たとえば、「割り振られている仕事の量が多い上にスケジュールもタイトなので、メモの確認をする暇がない」とか。

この場合は、仕事の量を減らすなど、何らかの対処をしてあげましょう。

後輩さんのミスをなくすこと、必ずできます。まずはあなたがそこを疑わず、自信を持って、明るく、かつ具体的に指導してみてくださいね!

Point.

・「ミスの内容と教訓をメモし、繰り返し見るように」と対策を伝えよう

・「繰り返すミスは予測できるから、必ず防止できる」と励まそう

・後輩の仕事量が多すぎる場合は、対処してあげよう

・後輩のミスは必ずなくせる! と明るく自信を持って指導しよう

(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)

2021/6/15 11:10

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